その四



ある週末、ぼくは
小学生のころから遊んでいる
親友のテル(親友との喧嘩参照)とWくんとおもちゃ屋へ
自転車で向かっていた。

目的はおもちゃではない。
テルが所属していた部活『パズル部』(部活に入りたくないやつが
集う場所)のためにパズルを買いたいと言い出したのが
発端だった。

ちょうど部活もなく暇だったぼうとwくんは彼と一緒に
パズルを買いに行くことになったのだ。

その日は朝から雨が降っていたのだが行く頃には
ちょうどやんでいた。雨は嫌いだが、雨が降った後のあのにおいが
好きなぼくは自転車にのりながらもはしゃいでいた。

『あーこのにおい好きだな~』

そんなことを言いながら自分だけどんどんスピードを飛ばして
軽快に走っていた。

二人との距離もそこそこ開いたそのとき、
おもちゃや近くのひとつの区画で
他の中学のヤンキー15~20人近く がたむろっている場所を通りかかった。

わたし、
当時、っていうか今も
そういうやつらが 大嫌い なんです。
つっぱってりゃかっこいいとおもってんのか、タコ!
思う人でして、そんな大人数いるとわかっておきながら
ぼくはガンを飛ばし(懐かしい単語だな)
『かっかっか、たーこ』といってちゃりんこで逃げました

(怖いもの知らずですね)

ぼくは逃げれると確信しました。
しかし、そう確信した瞬間あることを思い出しました

『あ!!!やべぇ、二人があとからくるんだ!!!』

そうおもったときはすでに時遅し。。
おもむろに後ろからきた二人はヤンキー軍団につかまり、
二人を残して逃げるわけに行かないぼくも
しょうがなく追っ手に捕まりました。

そうして無理やりその集団にひきずりこまれたのですが
もともと反吐がでるほど嫌いなやつらです。


引き下がるわけがありません。
あきらかにこっちの方が悪いのに
なぜか 正義面 して頑として相手の発する圧力に屈しませんでした。

今思うとなんでかは覚えてないんですが
最終的になぜか
UFOキャッチャーでとった人形を3つおれにくれて やつらは去っていきました。なっさけねー野郎どもだぜ。
たいしたことねーな。

しょせんカッコだけなんだよ、やつらは、
なーんにもおれには怖いものはねー!

そう豪語したぼくは
その数秒後に、



なんの負い目もないのにバカな友人のせいでいきなり恐怖のどん底に落とされた二人によって 言いようのない恐怖 を感じることになるのである


すいませんでした・・・。


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