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日常・・・
第三章 【不穏な空気】
ラーマスが腹を刺されてから数分後、部屋の扉が開いた。
「失礼します、議員」
秘書のエメットだ。明日の原稿は完成しましたか?と様子を見に来たのだ。
そう考えながら彼は不意に下を見た。
そこには腹にナイフが刺さったまま仰向けに倒れているラーマスがいた。
「ラ・・・ラーマス議員!」
「ラーマス議員!」
緊迫した男の声が、狭いホテルに響き渡った。
サンダーとジョージはほぼ同時にそれぞれの部屋の扉を開けた。
「何があったんだ」
「緊急事態か!?」
あくまで冷静に尋ねるサンダーと、ほとんど無我夢中に走るジョージ。
ジョージが先にラーマスの部屋の前でたたずむエメットの前にたどり着いた。
そしてラーマスのそれを見て後ずさりする。
「嘘だろ・・・」
その時低い声が響いた。
「お前達!何をやっている!」
大柄なSPがこちらに近づいてくる。
若い男を見張っていたはずだが、さすがにこの騒ぎに気付いたようだ。
低い声を響かせてこちらに向けて走ってくる。
「何をやっているんだ!」
「そっちこそ何をやってたんだ!」
エメットが叫び返した。SPの方は多少困惑したがすぐに答えを出した。
「俺はあの男を見張っていた!」
扉を開け、少しだけ顔を出しながらこちらを見ている若い男を指差した。
「そしてトイレにいったらこの騒ぎだ!」
そのとき、サンダーがあることに気付いてSPを振り返った。
「待て、お前トイレに行ったのか?」
「そうだ」
サンダーは呆れると、すぐにラーマスの部屋を目指した。
「まぁ良い、それは後だ」
そしてサンダーもエメットとジョージを押しのけてラーマスを確認した。
倒れているラーマスの首筋にさわる。
「・・・死んでるな」
サンダーが言うと、三人は信じられないといった顔でうつむく。
「おい、秘書!」
「なんでしょうか?」
サンダーが秘書エメットに質問する。
「お前がここに来た時はこうなっていたのか?」
エメットはそう聞かれて答えようとした。
しかし自分が犯人だと思われているという疑惑の方が強くなる。
「そうです!・・・私を疑ってますか?」
サンダーは顔を下げると立ち上がった。
「第一発見者に対する質問をしただけだ」
サンダーはそういうと部屋の前でたっている三人に近づいた。
「まずラリーのところに行こう。そしてホールに全員を集めてもらえ!ジョージは携帯で警察を」
三人が頷く。
サンダーは扉を閉めると、直ちにホールに向かった。
10分後、ホールにはラリーを除く全員が集まった。
「ラリーはどうした?」
サンダーが誰ともなしに尋ねる。すると顔の渋いSPが答えた。
「彼はどっかに行ったようだ。私が探しに行ったときには、もういなかった」
サンダーはその答えに、かなり引っかかるものがあった。
「なぜラリーを探しにいったんだ?」
「いや、議員が明日早くにチェックアウトするから、チェックアウトの時間を伝えて朝食はいらなくなったって言おうとしたんだ」
弁解したが、それに食いついたのはロールだった。
「なぜ直接言いにいったんだ?部屋には電話があるはずだろ?」
「電話したさ。でもそれで奴が出なかったから直接言いにいったんだ」
SPの説明は十分納得できた。
しかしラリーが消えたことには納得が出来ない。
「電話したか?警察に」
大柄のSPがジョージに尋ねた。
「したがここは山奥で、電波が入らない。圏外なんだ」
ジョージがそういうと、若い女が騒ぎ出した。
「ってことは殺人犯としばらく行動をともにしないといけないってこと!?そんなの嫌だわ!」
「落ち着け、まだ殺人と決まったわけじゃない」
サンダーが静めると、女は不安な顔でうつむいた。
「ところで・・・なぜこのホールに皆を集めた?」
顔の渋いSPがサンダーに尋ねた。
「集めておかないと、もしまた事件が起きたらどうする?」
「それでラリーも必要ってわけか・・・」
ジョージが頷くと、不意に沈黙が走った。
耐えかねたのか、大柄のSPが沈黙を破った。
「ところで・・・お前達の名前は一体なんって言うんだ?」
全員が大柄のSPに注目する。
「何でこのタイミングなんだよ」
渋い顔のSPが言った。大柄のSPに変わって、答えたのはロールだった。
「いいタイミングじゃないか。ちょっと君、とか言うのは嫌なんだよね。
じゃぁ俺から言うよ。俺はロール・ベンジャー。カメラマンだ」
そこまで言うと、サンダーが口を挟んだ。
「名前を覚えるというのはいい案だが、別に名前を教えてもいいというやつもいれば、
絶対に名前は教えたくないってのもいるかもしれないぞ」
ロールが返答に困ったので、そこは大柄のSPが答える。
「いや、教えてもらう。職業はともかく、名前くらい別に良いだろ」
分かった、という感じで次にジョージが前に歩み出た。
「ジョージ・クインだ。ビジネスマン・・・いや、平凡なサラリーマンてところだ」
次に視線がいったのはラーマスに飛び掛ったカップルの男。
今はホールの椅子に腰掛けている。視線に気付き慌てたように騒ぎ出した。
「俺か?」
全員が息を合わせたように頷く。
仕方ないな、といった感じで若い男はあえて全員の目を見ずに答えた。
「カールだ。職業は・・・冴えない広告代理店に勤めているよ」
そう言うとカールは大きく伸びをして、彼女の方を見た。お前も、と促す。
「分かったわよ。私はシンディで、カールとは・・・見れば分かるでしょ?」
シンディの方もあっさりと自己紹介を済ませる。
次に秘書のエメット、大柄なSPトッドと顔の渋いSPデレクの自己紹介が終わった。
最後に残ったのはサンダーだ。
「よし、俺だな。俺はアレクサンダー・オクスファル。知ってるかもしれないが刑事だ。」
「だから仕切ってたわけか」
小声でカールが呟く。サンダーがカールを睨むと、隣にいたジョージが言った。
「あ・・・その、サンダー。君は警官なんだから、犯人が分かったらすぐに逮捕できるんだよな?」
サンダーがジョージの質問に答える前に、ロールが口を挟んだ。
「現行犯逮捕できるだろ?」
その言葉で、何処か沈黙が走る。
すると突然雨音が、それもかなり激しい雨音が聞こえるようになってきた。
誰もが心拍数を上げた。そしてもしかしたら凶悪な人間が周りに混じっていると考え警戒心も増した。
そのとき、突然ホテルの扉が大きな音を立てて開いた。
「何だ!?」
全員の目が扉に注目する。
大きな音をたてて入ってきたのは、黒のジャケットを羽織った男だった。
「あ~、まさか降ってくるとはな~」
その男、ラリーはそう呟くと、ロビーに集っている客たちに気付いた。
「・・・どうしたんだ?」
数分後、ラリーは全てを聞かされた。
「何てことだ・・・」
しばらくしてラリーがポツリと呟いた。
「ヤバイな・・・」
また沈黙が流れるが、今度はサンダーが切り出した。
「ラリー、さっきまでどこにいたんだ?」
誰もが気にしていた質問を、サンダーはラリーに問う。
自然と客全員の目がラリーに釘付けになる。
「オタクら天気予報を見たのか?」
ラリーが聞き返すが、部屋にテレビはないため、テレビで気軽に見ることは出来ない。
「みてない」
代表してサンダーが答えると、ラリーは苦笑いをしながら答えた。
「雨に濡れながらホテルの裏の物置に行ってあんたが割った皿を処分してたんだ」
ラリーがカールを指差しながら答えた。
ラーマスとカールが取っ組み合った時に割れた皿を処分していたらしい。
サンダーはこの説明も十分納得することが出来た ―することしかなかった。
「・・・となると」
カメラマンのロールが静に口を開いた。
「とりあえず捜査するしかないわけですか?」
ロールはサンダーを見た。しかしサンダーは頷かなかった。
「いや、ここは俺が署に戻るか、携帯の電波が届く範囲までいって事件を知らせる」
「それがいい」
サンダーが立ち上がったが、ラリーがそれを止めた。
「いや、ダメだ」
全員がなぜ?という顔をする。
「雨が降ってるだろ?ここらは山で地盤も安定してない。だから雨が降るとここらは通行止めになるんだ」
それを聞いたエメットが突然立ち上がって叫んだ。
「何だと!?人が死んでるんだぞ!」
「仕方ないだろ!そういう契約なんだよ!ホテルを建てたとき以来かららしい。
ここはホテル建設に適していない場所だから建設は取りやめになったらしいが、初代のオーナーになる奴が
無理やり押し通して、雨のときは道路を封鎖って言う契約で合意したらしいんだ」
「なんという」
それを聞いたデレクが呟く。
「なら建てるなよといいたいね」
「知るか!俺だってただの従業員でしかない・・・」
ラリーが反論する。
見かねたサンダーが間に入った。
「おいやめろよ。口論しても始まらないだろ」
それを聞いたラリーが一歩後退する。そしてサンダーはこそっと付け足した。
「・・・現場をみにいくか」
サンダー、ラリー、エメット、そしてSPの2人はラーマスの死体が横たわるラーマスの部屋に来た。
目は天井をじっと眺めていて、今にもむくっと起き上がりそうだ。
それを不気味に思ったのか、秘書だったエメットが控え目に切り出した。
「あの・・・せめて目を閉じてやることは出来ないんでしょうか?」
「写真を撮って記録すれば、目くらい閉じてもいいだろうな」
サンダーが携帯電話を取り出して、3枚ほどラーマスの死体を撮影する。
「腹に刺さったままのナイフは?」
SPのトッドがナイフを指差しながら尋ねる。
「ああ、これも抜いて保存した方がいいな・・・誰か手袋と頑丈な袋か何か持ってないか?」
サンダーが訊く。
「ああ、確か女が日焼け防止の手袋をしていたが・・・」
デレクがそういうと、サンダーは頷いた。続いてラリーが歩み出た。
「事務所のほうにビニール袋ならあった。それでもよければとってくるが・・・」
「ああ、頼んだ」
サンダーがそういい、ラリーが階段を下って事務所に向かった。
残ったサンダーとエメット、トッドはまじまじとラーマスを眺めていた。
「殺人か?・・・それとも自殺か?」
トッドが突然、そう口を出した。
サンダーは気まずい雰囲気の中答えた。
「自殺とは考えられない・・・」
一瞬間をあける。
「完全に殺人事件だろう・・・」
ロビーに残ったロール、ジョージ、カール、シンディはかなり沈黙した雰囲気だった。
時折聞こえてくる雨と風の音が、さらに不気味さを演出させる。
「おい」
そのとき、唐突にカールが口を開いた。
「これは事件だと思うか?」
他の3人の目が一斉にカールに向く。
「どういうこと?」
カールの彼女、シンディが不安そうに尋ねる。
「いったとおり。これはもしかしたら殺人かもしれないだろ?だから」
「やめてよ!」
カールの説明を、シンディが叫びながら止めた。
「殺人犯がこの中にいるみたいな言い方はやめて!」
ヒステリックに叫ぶシンディとは対照的に、冷静な声が響いた。
「残念だが・・・」
声の主はジョージだ。
「恐らく殺人の可能性は高いだろう・・・」
そううつむきながらジョージが語る。
「多分、サンダー刑事もそれを悟って、今調査しているんじゃないか・・・?」
いい終わると、ロビーは静まり返った。
雨の音をバックに、漂うのは不穏な空気だった。
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