マッサージ



マッサージがおよぼす心身への効果

 ☆血液循環とリンパ液の排出を高める事で、乳酸や炭素など筋肉組織に蓄積して痛みや筋肉の緊張の
   原因となる組織の老廃物を取り除きます。

 ☆消化を助け便秘を予防します。

 ☆頭痛の予防と緩和になります。

 ☆深い眠りを誘い不眠症を予防します。

 ☆高血圧を抑制します。

 ☆深く呼吸する事で呼吸器の不調を軽くします。呼吸は開放感をもたらしストレスレベルを引き下げる効果もあります。

 ☆エンケファリンやエンドルフィンなど、痛みを緩和して満足感をもたらす精神作用のある脳の化学
   物質を誘引します。満足を感じる事により免疫系が刺激され、病気に対する抵抗力を高めるのです。

 ☆こわばった筋肉がリラックスし、鬱積していた感情もときには開放されます。これはマッサージ中
   に抑えきれず泣いたり笑ったりして表面化する事もあります。

 ☆マッサージ中もしくは直後にワインをいくらか飲んだような軽い陶酔感を覚える人もいます。
   ぐっすり眠ってしまう人もたまにいます。大抵の人は落ち着いた気分になります。疲れやすく
   無気力だった人が突然エネルギッシュになる事もあります。

ここでは、マッサージをする、してもらう、セルフマッサージを紹介します。

マッサージをする人

  マッサージをする側にも恩恵があります。他に人を手助け出きる事を知る喜びもさる事ながら、
  マッサージをする事で一種の動的な瞑想を体験できるのです。
  マッサージを始める前にはリラックスし、心を受動的にする事が大切です。そうしなければ
  あなたの内なるストレスや否定的感情を相手にそのまま伝えてしまうからです。


マッサージを受ける人

  マッサージの恩恵を十分に得るには、受け手になりきって受ける事が大切です。目を閉じて息を吸って
  ため息をつくように息を吐き、リラックスしてください。マッサージをしている人の手の動きに
  意識を集中してその感触を楽しみます。


マッサージオイル

  パートナーの身体と感情にあったマッサージオイルを用意します。全身マッサージには、ティースプーン
  2~3杯分のオイルが必要です。
  マッサージ箇所が顔、足、手など身体の一部分だけならティースプーン一杯くらいですむかもしれません。


----- 背中のマッサージ -----
   1.パートナーにはうつ伏せに寝て、顔は横に向けて 腕は自然に緩めてもらいます。背中から足の先までタオルで覆います。
   2.手にオイルをとる前に、パートナーの右側に移って頭の後ろに左手をそっと置き右手を腰椎の上のそっと置きます。
   3.気持ちをリラックスして、約30秒間深呼吸を続けます。
   4.パートナーの頭の先から足の先まで軽くなでて行きます。
   5.手の力を抜いて指先はルーズに開き、指先で羽のようにながく掃くように動かし、足の先まで下がってきたら離れます。
   6.これを10回ほど繰り返します。

   7.背中のタオルとり腰椎の両脇に手を置きます。背骨は避けて背骨の両脇の筋肉を圧迫します。
   8.手を頭のほうへ滑らせ首のところまでマッサージします。
   9.手の指を広げて両肩の上を滑らせ、それから下のほうへ下がって行きます。
  10.5~6回繰り返します。

  11.前と同じように両背部に両手を置き、上方へしっかりと滑らせて行きます。肩まで来たら肩甲骨のところで円を描きます。
  12.数回繰り返します。

  13.パートナーの横に座り臀部(腰のあたり)から始めます。筋肉全体をつかんでは搾る動作を繰り返します。
  14.身体の脇を上がって行き、上腕部と肩に移動します。
  15.揉み解しながらながら臀部まで戻ります。
  16.反対側も同様に行います。

  17.指先を下に向け、片手ずつ交代で筋肉を上方に優しく引っ張ります。臀部から始め脇の下
     のくぼみまでゆっくりと上がりもとの位置へ戻ります。
  18.反対側も同様に行います。

  19.背骨の横に手を置き、左右の親指はむき合わせます。手のひら全体をパートナーの身体に
     密着させたまま、手を背中から首まで滑らせます。
     首までいったら手を扇のように広げて肩をさすり力を緩めて最初のポジションに戻ります。
  20.2~3回繰り返します。

  21.背骨の両側に手を置いて手の付け根で円を描きながら、背骨の低部を強めに押します。
     のあと親指を使って緊張が感じられる場所を押します。
  22.数回繰り返します。


----- 首と肩のマッサージ -----
   1.パートナーの横に座り、パートナーには手の上に額をのせた格好をしてもらいます。
   2.両手を使って首の筋肉を揉み解し、首の上や下、頭蓋骨の下の筋肉を柔らかくします。
   3.パートナーに手を解いて顔を横に向けてもらいます。あなたの両手をそれぞれパートナー
     の肩の上にのせ、左右同時に両肩を揉み解します。そのあと両手で右肩を揉み解し、左肩も同様にします。


----- 足の後ろ側のマッサージ -----
   1.手にオイルを取り、左足から始めます。両手を互い違いに脚の後ろ側に乗せ、その体勢のまま
     強く押しながら足首から上のほうへ移動させ膝の裏側に来たら少し力を抜きお尻お尻のほうへ進みます。

   2.太腿の上まで来たら手を扇型に広げ、軽く押しながら脚の横に滑り下ります。
   3.数回繰り返します。

   4.親指を使ってふくらはぎの筋肉を摩擦します。親指で小さな円を描きながらふくらはぎ全体をしっかりと指圧します。
   5.リズミカルな動きでふくらはぎを揉み解します。それから大腿部に進み、腿の内側は優しく、
     筋肉の発達している外側は強く揉み解します。
   6.最後は手を滑らせて脚を鎮めます。
   7.2~3回繰り返します。

   8.右側も同様に行います。


----- 身体の前側のマッサージ -----
   1.パートナーは仰向けになり、腰に力が入らないようにクッションか巻いたタオルを膝下に置きます。
   2.手にオイルを取り左足首の上に手をカップ状にして置き、脚の前部を押しながら上のほうに進みます。
   3.太腿上部まで来たら両手を扇型に広げ、脚の両側を軽く滑らせて元に戻ります。
   4.数回繰り返します。
   5.両手を開いて腿の上に並べておき膝のすぐ上から上部までリズミカルに太腿全体の筋肉を搾ります。
     上部に達したらそのまま膝まで搾りながら下がります。
   6.この上下する動作を数回繰り返します。

   7.太腿の筋肉を揉み解します。内側は優しく、外側は力を入れます。最後は手を滑らせて脚全体を鎮めます
   8.2~3回繰り返します。

   9.右側も同様に行います。


----- 膝のマッサージ -----
   1.膝のお皿のすぐ下に両手の親指を互い違いに置き、膝の両側をそれぞれ1本の親指を移動させながら
     上まで押していきます。
   2.次にそれぞれの指で膝の反対側(上側)を押しながら完全な円になるように移動します。
   3.数回繰り返します。

   4.両手の指で膝の脇と裏側を優しく押します。最後に手のひら膝の上に数秒間置きます。
   5.最初に行った手を滑らせる動作に戻ります。
   6.足首から太腿まで数回繰り返します。

   7.反対側の脚も同じように行います。


----- 足のマッサージ -----
   1.パートナーが過度の乾燥肌で無い限り、足にはほんのわずかのオイルしか必要ありません。
     左足から始めます。両手でつま先から足首へ向けてしっかりと押していきます。
     足首まで来たら軽く押しながらつま先まで戻ります。
   2.数回繰り返します。

   3.パートナーの足の甲に親指を、そして足の裏に残りの4本の指を置いて足を支えます。
     足首に向かって親指で大きな円を描く様に甲全体を押します。
   4.足の裏は両方の親指で押します。足の裏全体に小さな円を描いてください。
   5.最初と同じように足全体をさすります。足の横を両手の中指で支えて足首を回します。

   6.つま先に移ります。親指と人差し指を使って足の親指から1本ずつつまんで回します。
     左回り右回りをさせたらそっと手前に引っ張ってすとんと滑り落とします。
   7.片手であしの全体(指)を包みそっと前後に柔らかく曲げます。
   8.最初の1の押す動作に戻り2~3回繰り返します。

   9.右足も同様に行います。


----- 腕のマッサージ -----
   1.オイルを取り両手をカップ状にしてパートナーの手首と前腕に置きます。しっかりと押しながら
     両手を上腕に向けて滑らせて行きます。
   2.上まで行ったら両手で腕を挟み込む様にして上腕から下まで腕全体に滑らせます。
   3.数回繰り返します。

   4.両手で前腕、それから上腕を揉み解します。1でやった滑らせる動作によって腕を鎮めます。

   5.反対側の腕も同様に行います。


----- 手のマッサージ -----
   1.手も足と同様に少量のオイルで十分です。
     両手でパートナーの片手を持ち、親指は動かしやすい様に手の甲に乗せます。
     親指で小さな円を描きながら、手の甲全体と手首を押します。
   2.指関節の上に親指を一直線になるように置き手前に押し下げて手を十分にストレッチさせます。
   3.手のひらを返し、親指の付け根の筋肉に重点を置きながら、手のひら全体を親指で円を描きながら押します。
   4.ふたたび手を裏返し、片手で持ってもう片方の手で指を1本1本マッサージします。
     指の上側を親指で円を描いて押しながら指先から甲のほうへ移動します。指の先を搾ったら
     そっと引っ張り、指が離れて行く瞬間少しだけひねります。
   5.手のひらと裏側の全体をさすったあと、両手でおパートナーの手をはさみます。2~3秒そのまま静止し、
     ゆっくりと手をスライドさせパートナーの指先で離します。
   6.2~3回繰り返します

   7.反対側の手も同様に行います。


----- 腹部のマッサージ -----
   1.オイルを取り、少しの間おへその上にそっと手を置きます。
     両手を右回りに回して腹部全体を軽くマッサージします。
   2.数回繰り返したあとおへその上で手を休めます。


----- 胸と首のマッサージ -----
   1.膝でパートナーの頭部をはさんで座るとよいでしょう。
     手にオイルを取り、指先が向かい合う様にパートナーの胸の上部に両手を置きます。
     ゆっくりと両手を滑らせて肩のほうへ移動させます。
   2.そのまま両手を滑らせ肩から首の後ろ上部まで行きます。
   3.数回繰り返します。

   4.パートナーの頭を右側に向けます。左手はパートナーの左肩から首に向けてしっかりと滑らせます。
     頭蓋骨低部まで来たら指全体を使って数回円を描く様にマッサージします。
   5.手を滑らす動作を数回します。

   6.パートナーの頭を左側に向け右側と同様に行います。
   7.パートナーのそっと元に戻して真っ直ぐさせます。
     首の後ろで両手を組み、頭を出きるだけゆっくりと少しだけ持ち上げ、首を良くストレッチします。
     そして頭蓋骨低部から手前に引っ張ります。パートナーの頭を支えたままそっと下におろします。
   8.数回繰り返します。


----- 顔のマッサージ -----
   1.手にオイルをとる前にパートナーの頭の両側に手を置きます。この時、手のひらは額に、
     指は下方へ向け、頭を固定させてそのまま数秒間静止します。
   2.両手を額に移し、手で交互に動かして額から髪の上、そして頭頂部まで滑らかになでて行きます。
   3.手にオイルを取り喉からあごへ優しく掃くように手のひら全体を使って滑らせます。頬に
     円を描き、目の周囲をまわり額の上部まで移動します。これは本番のマッサージを始める前に
     皮膚にオイルを馴染ませるためのものです。

   4.まゆの中央に両手の親指を乗せ、額の外側に向けて滑らせます。こめかみまで行ったら、
     そこで小さな円を描き、髪の生え際で手を離します。スタート位置に戻りますが、今度は
     少し上に指を乗せます。額を1度に少しずつさすって行き生え際まで続けます。
   5.目じりのところに親指の付け根のふくらみを置きます。
     外側へ、それからこめかみの方へ向けて軽く滑らかに滑らせます。次は最初の位置より少し
     下の位置から始め、1度に少しずつさすって頬骨に届くまで繰り返します。
     同じ動作を頬骨の下まで繰り返したら上に向けてそっと押します。
   6.両方の鼻梁の近くに中指をつけ浮かせた親指はクロスして両手を安定させます。
     中指で小さな円を描きながら鼻の横から頬を通って唇へ下がり、あごまで移動します。
   7.両方の親指をあごに乗せ、ゆっくりしっかりと外側と上側へと引っ張りながら骨に沿って耳まで移動します。
     次に親指と人差し指であごの先端を持ち、ミルクを搾るようにあご全体をつまみます。
   8.耳の上端から耳たぶまで端を持って左右同時に優しくつまみます。これを1~2回繰り返し
     耳たぶを下のほうへ数回そっと引っ張ります。次に人差し指の先で耳の周囲をなぞります。
   9.指を下向きにしてパートナーの目を手のひらでそっと覆います。10秒間ほどそのまま静止します。
  10.もう1度顔全体と首を最初と同じように優しくさすります。


----- 頭皮のマッサージ -----
   1.オイルは使わなくてもかまいません。全部の指を使って頭皮を力強く指圧します。
   2.マッサージを終えるときは、手のひらを額の上に置き指をこめかみの方へ伸ばしたまま数秒間静止します。


セルフマッサージ

 温かいシャワーや入浴の直後がアロマセラピーマッサージには理想的です。
 身体が温かく潤っているとオイルが浸透しやすいからです。


----- 脚、足、腰 -----
     脚からマッサージを始めましょう。床に大き目のタオルを敷いてその上に座ると楽です。
     軽く膝を曲げて足首から太腿まで脚全体を手のひらでさすります。
     循環が高まってきたら、ふくらはぎ、太腿、腰を優しくリズミカルに両手を使って揉み解します。
     (上の足のマッサージを参照)
     腰のマッサージは横向きに寝て、まずさすってから揉み解します。次にオイルを塗り、下のほう
     そして中ほどもさすってください。手の甲を使って大きく円を描く様にすると案外楽に手が届きます。
     反対側も同様に行います。


----- 腹部、腕、手 -----
     腹部は仰向けになって膝を立て、手全体を使って時計回りに優しく円を描きながらマッサージします。
     腕のマッサージは座って行います。手首から肩まで腕全体をさすって、次に前腕と上腕を揉み解します。
     筋肉を優しく搾っては離す動作を繰り返してください。(上の手のマッサージ参照)
     ヒジの周辺は、必要ならオイルを多めにつけて指先でマッサージします。
     次は手です。片手ずつ手首に向けて甲をしっかりと押していきます。指は1本ずつねじりながら伸ばします。
     次に手のひらを上向きにして、親指で手のひら全体と手首のあたりを強く円を描く様に押します。
     手のひらと手の甲を指先から手首までさすったらお終いです。


----- 首と肩 -----
     左手全体を使って首の後ろと右の肩甲骨のあたりに大きく円を描きます。
     次に、頭蓋骨低部から首の横へさらに肩、腕、肘へと下がって行きます。これを数回繰り返します。
     反対側も同様に行います。


----- 顔と頭皮 -----
     額からあごまでの顔全体を中心から外へ向けてさすります。次に親指と人差し指で眉の所をつまみます。
     内側から始めてこめかみまで移動します。さらにあごの先を親指と人差し指でつかんで、
     ミルクを搾るような要領で外へ向かってリズミカルにねじって行きます。
     最初のさする動作に戻り、そのあと数秒間手のひらで目を覆います。それがすんだら、手を
     ゆっくりと顔の側面まで滑らせてやさしく顔をストレッチします。



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