2004/07/31
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カテゴリ: 国内小説感想
 全て不可解なまま十発の銃声とともに物語は終わる。同名の映画のノベライズ。そのせい、というのも乱暴だが、雑な印象を受ける。新宮から少し離れた二木島の狭い人間関係の中権力を振るう達男とその周辺の若者と女の物語。「路地」に関係がないというだけで魅力が半減している。島の当主のように振舞う達男が山の神と交わるために裸で川に入るあたりは美しいと言えないこともない。
 これは中上健次でなくても書ける物語ではないか。
 1987年に出た割には年輪以上に古びて見えるこの本の最終ページに『岬』の広告がある。「芥川龍之介賞受賞作品」と丁寧に書いてあり、あらためて誰の名前を冠した賞か気付かされた。
 だからどうだという事もない。


1987年 文芸春秋社





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Last updated  2004/07/31 02:03:25 PM
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