2004/11/07
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カテゴリ: 詩集感想
 編集大岡信・谷川俊太郎。この二人は正反対の人物だと思うのに、よくやれたな。
 生野幸吉と混同しない為のメモ。
・「空(そら)」の詩人
・外国に行くと詩が書けなくなる詩人
・「生きるとは/ゴヤのファースト・ネームを/知りたいと思うことだ。」の詩人

 他人の空

鳥たちが帰って来た。
地の黒い割れ目をついばんだ。
見慣れない屋根の上を
上ったり下ったりした。
それは途方に暮れているように見えた。

空は石を食ったように頭をかかえている。
物思いにふけっている。
もう流れ出すこともなかったので
血は空に
他人のようにめぐっている。


 結局同じ詩に目が行く。他にもいい詩がないではないが、これよりは下に。あとはポール・ゴーギャン。解説で引用されていた、座談会の一コマが面白かった。



「さっきは戦後派作家に対してもっとものわかりがわるくなるべきだと言ったけど、僕らの年代はあとに出てきた連中に対してももっとものわかりがわるくならないといかんと思う。それは本当に痛感する。もっと物わかりがわるくならなきゃ。どこもかしこもノッペラボウになる。」
「そろそろ僕らも上と下に対して、本音を言って、今まで読者のふりをしたけど本当は大嫌いだったということをいうべきじゃないかな。」


 熱心に何でも読み込んでるな、というのは確かにここら辺の世代の方の印象。上に名前の挙がってる作家を私は一人も好きじゃないので爆笑してしまった。この人の場合は大好きであって、嫌いでもあるのが違うところ。
 一つ二つの詩以外に特別語れることもないので引用ばかりで済ませた。
 付録の月報で大岡信と谷川俊太郎が対談している。リズムについて、五七調に縛られて来た日本語詩の歴史と悩みを話す大岡と、それらには最初から縛られていなかった谷川の詩観がよく分かる。大岡信で好きな詩は一つもない。







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Last updated  2004/11/08 02:09:14 AM
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