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【たかのえいさく】 @ Re:裏山のけものみち(11/02) こんばんは。 今年2014年も、宜しくお願い…
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本日のこえめWorld、開店です。


 【カーラ10】 

魔法界王は、法殿から出て、

明るい日差しの中に立っていた。

暫らくの間、思いつめたように俯(うつむ)いていたが、

思いを振り切るように、顔を上げた。

「待たせた。帰るぞ」

「かしこまりました。風門の準備は出来ております」

法殿の外で控えていた若い従者が、

得意そうに言った。

後ろの二人の従者は、それで良いというように頷く。

そのうちのひとりが洩らした笑顔には、前歯が一本欠けて、

ユーモラスな表情をのぞかせていた。

そう、この者達は数日前、玉座の間で

危うく王座で下敷きになりかけた、あの三人だった。

あの時リカムが、隣の部屋のただならぬ気配を感じ、

間一髪のところで駆けつけ、

彼らの命を救ったのだ。

* 

そのとき老年の従者ジイドの意識は、すでに朦朧としており、

ただその気力だけで、

岩のようなそれを支えていた。

ほかの二人も脂汗を流し、

すでに身体の感覚は無く、

持ちこたえていると言うよりは、

酷使しすぎた筋肉が、そのままの状態で

固まってしまったにすぎなかった。

もはや、己が肉体の限界を超えていた。

まさに運命が尽きるその時を、

今かと待っている状況であった。

リカムがすぐさま術を唱え、

その《ゲイン》の力で自らの肉体を強化し、

巨岩の下に入り込んだとき、

それを待っていたかのように、ジイドが床に崩れた。

(つづく)

読んで頂きかたじけない F-syousetu 押してくだされ(ジイド)






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Last updated  March 10, 2009 12:09:19 AM
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