こけだまのつぶやき がんになって今思うこと

こけだまのつぶやき がんになって今思うこと

手術前日


前日からの身体の拘束が解かれ ほっとしたのだが 明日は手術。落ち着かない。
これで退院、というのならいいのにな、と思ったりする。
身体の清拭をしてもらって、昨日から着ていた検査着から自分のパジャマに着替える。
気がつかなかったけど検査着の裾のほうに結構な血痕が…ぎょえっ!
これでトイレに行ってたよ!
この病院は大部屋にもひとつずつトイレがついてて良かった。
廊下をヨタヨタ歩かなくてもトイレに行けちゃう。最小限の恥で済んだ。

腰が痛くて看護師さんに「手術前に腰痛が出ちゃって明日が思いやられるぅ~」と
泣きを入れたら背中から腰のあたりをマッサージしてくれて(申し訳ない)シップも貼って
くれた。
お昼すぎ、会社の元先輩がお見舞いに来てくれた。一緒にフラワーアレンジや英会話教室に
通っていたのだけどこの入院で続けられなくなってしまい、一言あいさつしておこうと
連絡したら驚いて飛んできてくれた。そこで骨折から脳腫瘍がわかったいきさつなどを
話していたら「見えない何かの力が働いて 病気を教えてくれたんだから絶対大丈夫だよ。
腕に感謝しなきゃ。すごくラッキーだよ」と励ましてくれた。
なんでも私が整形外科で一度だけかかった脳外科のおじいさん医師は 今はお年なので
自分では執刀しないが 実はすごく腕のいい、有名な先生だったのだそう。その先生の
おかげで一時期ある病院の脳外科はすごく流行ったとか。そんな先生にたまたまあたって
普通なら撮らないだろうMRIを撮って脳腫瘍がみつかったのはすごくラッキーだ、と
言うのだ。不思議なことだと私も感じていた。ホントにラッキーなのは脳腫瘍じゃない
ことだけど こんなこと(腕の骨折)で見つかるなんて・・・
それに最初に行った病院にたまたまその先生がいた、なんて。近いヤブ病院に行かなくて
ホントによかったよ、とも言われたっけ。

明日に備えこの日は説明の嵐だった
・麻酔科の医師の診察と説明
  若くてきれいな女医さん。前日に顔を合わせておくと手術の時心強いものです。
・昨日もらったいろんな説明の用紙に目を通していたら 訳もなく急に手術が恐くなって
  きた。コワイコワイヨォ・・・ベッドに倒れこむ。
・ICU担当の看護師さんの説明
  私はICUの個室に入るように申請されていたらしい。「ICU見に行く?」って
  聞かれたけどそんな気になれなくて断ってしまった。
  一週間後別の患者さん(オッサン)が 奥さんを引き連れて「ICU見に行ってキマース!」
  とまるで遠足に行くみたいにはしゃいで見に行く姿を見て 何故あんなに楽しそうに
  できるの?と不思議に思ったものだった。
・病棟看護師さんの説明
  手術後の予定とか色々な注意とかが書かれたファイルを持ってこられて中を見といて
  ね、と言われるが気が進まない。「どうしたの?」と聞かれて「明日のこと考えると
  急に緊張してきちゃった。どうしよう~」と訴える。
病院のベッドの枕の方に足、足の方に頭、つまり反対向きで寝ていたら(この姿勢
結構好きでこれまでの入院時にもちょくちょくやっていた。行儀は悪いけど。もちろん
枕は足にあたらないように外しますよ)Kセンセいきなり登場。目が合い「ヤバ!」
と飛び起きた。
Kセンセ:「えっとー、明日の手術でね、髪切るんだけど全部じゃなくてもいいよ。
      ヘアラインといって生え際だけ剃ればいいけど、どうする?」
私:「なんか中途半端だからやだ。全部すっきり剃っていいよ」とお願いした。

   もともとそのつもりだったから中途半端な長さでも美容院に行かず我慢していたのだった。
Kセンセ:「そう。その方が清潔だからね。それでもいいよ.。」
と、いうことで丸ボーズ決定となった。

検査(夕方)
・心電図
・胸部レントゲン
・頭部レントゲン
頭をガッシリ型にはめられて上からと横から撮影されました。

夜、会社の同僚がお見舞いに来てくれた。ディズニーグッズの差し入れ。きゃわいい!
明日の手術に向け「気」を入れてくれるのだと言う。
私がまだボーズになっていなかったので「毛があるじゃん!」と驚く。
「今はね、当日麻酔してからやるんだってよ」と教えてあげた。
3~40分で同僚達は帰ってしまった。携帯からメールで「ありがとう」と送ると何故か
ナミダが出た。返信は「明日8時半(手術開始の時間)に気を送ってやる!」という
ものだった。

10時 消灯ギリギリまで粘って 眠剤服用し眠る。
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