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ドストエフスキーの「死の家の記録」を読んだ。
「死の家」とはシベリアの監獄のことで、
ドストエフスキーが思想犯として実際にシベリアで刑に服していた体験をもとに書かれた小説。
タイトルは「死の家の記録」だし、裏表紙の解説には
「地獄さながらの獄内の生活、悽惨目を覆う笞刑…」などと書いてあり
僕もどれだけ暗い物語りであろうかと、読み始めた。
でも、読み終えた今、感じることは思いのほか明るい話であったということだ。
確かに刑罰の描写はあるが、それにもまして個性ある受刑者たちの
キャラクターや、監獄内の生活の様子など、僕がイメージする
寒く暗いシベリアの監獄ではない。
ドストエフスキーが夏合宿に参加した、みたいな感じがしないではない。
(本当に苦しい目にはあったとは、思うが。)
登場人物が多い以外は、ドストエフスキーの小説にしては
読みやすかったのも良い読後感なのかもしれない。
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