シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄

シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄

2010.10.11
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要素です。


【生育の条件】

■ 栄養源

  カビは 葉緑素 を持っていないために、自分で有機物を合成することができず、他の動物や
  植物、さらに食品や建材、日常生活用品など有機物を含む物質に寄生し、それらから栄養
  分を吸収します。


栄養源

  ・炭水化物

    単糖類、二糖類のほかデンプンがあり、このほか繊維素やべクチンを分解してエネルギーを
    得る菌もあります。

  ・窒素化合物

    タンパク質やアミノ酸、ペプチド、アンモニア、硝酸などがあります。

  ・無機塩類

    カビの代謝触媒として不可欠なもので、生育にとってはごく少量の無機質で十分。
    マグネシウムや硫黄、リン、亜鉛、鉄、カリウム、カルシウムなどの塩類があります。


  カビは、特殊な酵素を分泌し、その酵素によって栄養源を分解、吸収します。


  これらの栄養源は、

   ・木材、合板、布、紙、畳
   ・天然繊維、皮革類など
   ・合成樹脂を主成分とするプラスチック製品、塗料、塩化ビニールクロス、
    接着剤、シャワー用カーテン
   ・有機素材と無機素材の混合物である石膏ボード、塗り壁
   ・ガラス、タイル、コンクリート、鉄・銅などの金属
   ・岩石、電子部品

  などから摂取します。


  鉄やガラスなどの無機質材料のように有機化合物を含まない材料でも、その材料の表面に
  手垢、塵埃、毛屑、石けん水などのカビの栄養源が付着していれば、それらに寄生するので
  無機質材料にカビが生えているような状態に見えます。


■ 温度

  カビは種類によって、低温域または高温域を得意とするものがあります。

  大部分のカビは生育のために25~35度くらいが最適で、最低温度は0度、最高温度は45度
  内外といわれます。

  生育に対する温度の作用は、温度が上がれば、細胞内の生理作用が活発となり細胞質の
  合成やエネルギーの生成が盛んになり、逆に温度が低くなると増殖がゆっくりとなり活動も
  鈍ることになります。


■ 湿度(水分)

  カビの種類によって異なりますが、相対湿度に関しては共通しておおよそ65%以上が必要と
  なります。

  さらに微生物の分野では、好乾性(65~80%)、耐乾性(80~90%)、好湿性(90~100%)の
  3つのカテゴリーに分類されます。


  住宅内のどこにどのようなカビが生えやすいかは、先に述べた温度の特性と合わせて湿度の
  特性からも推察できます。


  では、住宅内に生えるカビは建材の表面の水分(結露水)だけを摂取しているのでしょうか?

  これについては、「建材とカビ」をご覧ください。


■ 酸素

  カビの大部分は 好気性細菌 に属するので酸素を必要とします。



  この4つの要素がそれぞれ最も好ましい条件のときに生育も速やかに進みます。

  逆に言えば、この4条件の一つを欠くことによってカビの発生並びに生育を阻止することが
  可能といえます。



 さらに、この4つの条件以外にカビの繁殖に影響を与える因子として、水素イオン濃度(pH)と
 光線があります。


■ カビが繁殖できる 水素イオン濃度指数(pH) の範囲

   最低pHは2.5~3.0

   最適pHは4.0~6.0の弱酸性側

   最高pHは9.3~11.0


■ 光線

  カビは光合成を行なわないので必要がなく、逆にかえって生育に対し有害となります。






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最終更新日  2011.09.13 14:43:17
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