この場合のお薦めとは体にいい建材、健康を害さない建材、シックハウス症候群にならない建材といったような意味合いでの「お薦め建材」ということになります。
以前(シックハウス問題が表面化されていない時代)はお薦め建材という意味合いは、意匠的(デザイン性)に優れているもの、経済的により手ごろなもの、耐久性のあるもの、維持の簡単なもの(手入れの楽なもの)といったようなことが主なものでした。
しかし、シックハウス問題が顕在化して以降は徐々にではありますが、お薦め建材という意味合いに健康に影響が出ないものというのが含まれ始めてきました。
そこで上記の質問である「お薦め建材はなんですか?」という質問が一般の施主様はもとより施工側の設計事務所や工務店などから問い合わせが増えています。
実際には書籍やネット上にて「シックハウス対策」「有害物質を揮発しない建材」「体に優しい建材」などといったテーマ(内容)で各部材の推奨建材が列記されています。
又、シックハウス問題に積極的に取り組んでおられ、健康や自然を謳った住宅を提案されている工務店などでは自社のお薦め建材といったものを提案されていらっしゃるところもあります。
さらに、各メーカー自体も自社の健康に配慮した建材、厚生労働省が定めている 室内濃度指針値の対象となる13物質
を使用していない建材などと謳って販売をされているところも非常に増えています。
こうした状況で本当の意味で「お薦め建材」を提案していくことは大変難しいといえます。
単純にシックハウス問題の大きな原因とされるホルムアルデヒドという物質だけを問題視し、建築基準法のシックハウス対策に遵えばその影響は少ないというのが最低レベルの条件とするなら、現在流通している建材はすべて大丈夫である、お薦めできますということになります。
しかし、実際に建築基準法のシックハウス対策法が施行された後もシックハウス問題で悩んでおられる方がいらっしゃるのも
事実ですし、ホルムアルデヒドだけの問題でなくその代替物質やそれ以外の健康に影響の与える可能性のある物質が使用される建材もあるのも事実です。
それらすべてがどこからどこまで健康に影響を与え、もしくは問題のないレベルなのか、さらに万人に対してどうなのかということになると線引きが難しいといえます。
又、建材のみの問題でなく、それらが使用される空間の換気状態が正しく行われているかなども関連してきます。
そこで個別の相談に対してはシックハウス問題の根本をお話させていただいた上で、「お薦め建材」に関してはお話させていただきます。
この場においては、実際の調査及び改善事例をもとに述べていければと思っております。
2008年1月30日
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