ゆっくりどんぐり  

ゆっくりどんぐり  

私は、子供にとっても、
どのようにして子供を教育すべきか頭を悩ませて
いる親にとっても、
「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと
堅く信じています。
子供たちの出会う事実のひとつひとつが、
やがて
知識や知恵を生み出す種だとしたら、
さまざまな情緒や豊かな感受性は、
この種をはぐくむ肥沃な土壌です。
幼い子供時代はこの土壌を
耕すときです。

センス・オブ・ワンダー
子どもたちへの一番大切な贈りもの
レイチェル・ルイス・カーソン


これから「どんぐり」を始められる方へ
息子は三年生から「どんぐり」を始め、
週一二回のどんぐり問題だけをやって来ました。
どんぐりは理論が分れば分るほど、
安心してゆっくり、じっくり進めることが
出来ます。
息子の歩みがご参考なれば幸いです。

現在は気になった記事を見つけた時に、ご紹介をしています。


絶対学力を読まれてから「どんぐり倶楽部」
のHPに行かれることをお勧めします。

絶対学力 10歳の壁プロジェクト
2015.02.01
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テーマ: 教育問題
カテゴリ: おすすめ
早期英語教育の弊害(3/3)

《3》
 人間は赤ん坊のときから小学6年・中学2年(思春期)までに感情が育つものであるらしい。
 その大事な時期に、秀才になった人間は感情が育たないように教育されてしまう。その最たるものが算数であり、早期の英語教育になっている。

 たとえば、みなさんがサッカーに関心があるとして。
 2002年の日韓W杯に出場したカメルーンの選手の名前を、全部覚えろと言われたら、どうします? TVドラマ「HERO」(木村拓哉、松たか子主演)で、そういう場面があった。木村拓哉演じる検事が、松たか子にその選手名を全部言わせるシーンがあった。
 カメルーン選手一人ひとりに、よほどの縁故でもないかぎり、全員の名前を覚えようという気にはなるまい。普通はどうでもいいからだ。感情が湧かない。当時、カメルーン代表が合宿した大分県の村びとならば、現実の実体ある選手に関心も湧き、友情も育って名前を覚えただろうが…。そうなるのは感情が起きるからだ。

 無理に名前を覚えろと言われたら、まずはそうした面倒だなとか嫌だなとかの感情を抑えて、無味乾燥なものとして暗記するよう努力するだろう。暗記できたとしても、3ヶ月したら忘れてしまう。
 それがなんとスラスラ出来てしまい、忘れないのが、天下の秀才なのだ。



 ドラマ「HERO」の木村拓哉は検事役であったが、検事とは普通は天下の大秀才がさらに勉強してなるものだから、ドラマの場面の設定ではキムタクがカメルーン選手は何でも知っている設定であったけれど、実際の検事で趣味がサッカーなら、ああいうややこしい名前(たとえばHenri Patrick Mboma Dem アンリ・パトリック・エムボマ・デム)を全部覚えるような離れ業は楽々できそうである。
 感情抜きに、あるいはあまりない感情で記憶できてしまう恐ろしいアタマ、それが判事や検事などになる。だから警察がでっち上げる自白調書だけで誰でも有罪にして、冤罪が起きる。

 受験勉強では現実を五感器官全部を通してではなく、目だけつかって文字だけで覚える。知識を強烈に吸い込む。人生、ココロ豊かになることが大事なのに、大人になって感性薄い人間になってしまう。

 その歪んだ認識を起死回生、立て直すことができるのがわが流派の空手、ということになるのだが、次善の策として若者を徴兵して軍隊に入れてシゴクことであるが、アホどもが軍国主義復活だ、などと騒ぐから実現不可能だ。

 本来は対象の構造に見合うように、像の形成過程を経て育たなければならない。それが教育だ。
 一歳児には一歳児の教育がなされる。きちんと目的意識的に。
 ところが幼児期の算数や英語の学習は、像の形成がデタラメ、しかも感情が薄く、そのうえ過剰である。たしかに子どもは、強いれば覚えはするだろうが、メチャクチャである。

 本来の人間があるべき、対象の構造に見合うように像の形成過程がなされるのは、社会関係で決まる。社会が創ってくれる。
 そうした社会関係で創られる認識にも二重構造がある。それは大人になったときにいかなる像が必要かであり、もう一つは一歳児なら一歳児の、中学生なら中学生の、家庭や友人関係という社会関係で必要な像である。


 また中学生なら中学生の家庭や友人関係で必要な像とは、いわずもがな、同級生への友情とか感情豊かにする文学とかで創る像である。

 そういうしっかりした像を形成するには、像が厚みを持ったものにならなければならない。
 師弟愛とか友情とかであれば人間関係が深まり、像に厚みが出てくる。像の厚みが五感情として育っていくべきものである。
 ところが、今はそういう教育環境にない。テレビは毎日流れている。マンガ雑誌は毎週流れてくる。テレビゲームもひっきりなしに新発売だ。薄い知識ばかりが感情の深まりもないまま、蓄積されていく。それも過剰に。

 昔は、子どもが読む雑誌といっても月刊だったから、同じマンガや小説をくり返し読んだものであった。とりわけ戦前の「少年倶楽部」では。その同じもののくり返しで像が厚みを帯び、量質転化してその人間の深い教養となっていく。


 したがって、いわゆる公●式なる算数の上達法がどれほどまずいか、である。あれは次々に問題を解いていくものだそうだ。同じ問題をあきるほどくり返すならいいのに、次々に数字を変えて、それ応用、また応用、もっともっと応用を、とやってしまう。

 英語でもおそらくそうだ。
 「This is a pen」とやったら、つぎは目的語を入れ替えて「cat」にし、「desk」にし…とやって応用していく。だから像が深まらないし、深まらない像を駆使するようなアタマになってしまうのだ。
 幼児早期英語教育もそうなっているだろう。

 幼いときから、こうやって、像が薄っぺらになる教育をせっせとやる。そして子どもは薄っぺらな像を創るアタマにと量質転化していく。だからじっくり恋愛でも友情でも育てていくことができない。ちょっと嫌なことがあると、即別れる。会社にも定着できずに転々と職を変える。癒されることばかり望んで、自分から難局を克服していこうという闘志がわいてこない。
 …とこうなる。で、引きこもったり欝になったりして同情を引こうとする。

 今後はこういう人間がますます増えるだろう。なぜなら幼児期から英語教育を本格化させるからというのが、一つの理由である。

ブログ心に青雲より
転載終





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最終更新日  2015.02.01 16:13:43
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