勤務市の人権教育研究大会で「読み書き障害」についての発表をすることになりました。
そのレポートの「はじめに」に何を書くべきか、悩んでいましたが、あるマンガを読んで、すっきりしました。
特別支援教育のメーリングリストで教えていただいた本です。
『ぼくの素晴らしい人生』(第1巻)
(
愛本 みずほ、
BE LOVE KC)
『ぼくの素晴らしい人生』1巻【電子書籍】
物語の主人公は「ディスレクシア(読み書き障害)」です。
しかし、自分が「ディスレクシア」であることに気付いていませんでした。
彼は、同じくディスレクシアである喫茶店のマスターから、
「もしかして、きみ、ディスレクシア?」と言われます。
「読み書き障害」の理解啓発が必要である理由を再確認できた本書は、僕が発表の最初に訴えたいことも明確に思い出させてくれました。
マンガとしてもとてもおもしろく、まだ1巻だけしか読んでいませんが、思わず笑ってしまったところが何カ所かあります。
思わず笑ってしまったところは読んでいただいてからのお楽しみとして・・・
「読み書き障害」の理解啓発につながると思った場面を2つ、紹介します。
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『ぼくの素晴らしい人生』第1巻
![]()
・
「あの文字の書き方が 字を書いてるっていうより
覚えてる「形」を書いてる感じだったから
オレと一緒かなって」
(P33より)
喫茶店のマスターから、ディスレクシアではないのかと思った理由を聞かされる場面より。
字を書くときの特徴を、短い表現で的確に表現されていると思いました。
p56以降でも、「読み書き障害」とはどういう障害かということを分かりやすく説明されています。
・ 「オレ ずーっと ペーパーテストじゃなくて
口頭で解答させてくれって 思ってたなー」
「問題読むのも書くのも時間かかって・・・
読んでくれたら 口では答えられたんだ
授業はちゃんと聞いてたから」
(P93より)
2人でディスレクシア「あるある」を話している場面より。
「こんな支援があればよかった」は、支援に携わる人が絶対に聞いておきたい内容です。
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読み書き障害の当事者の方が書かれた本は積極的に読んできましたが、
マンガで読むと、やはりスッと入ってきますね。
登場人物の動きや表情と一緒にセリフにふれられることで、
より感情移入できるからだと思います。
今まで知りませんでしたが、知ってよかったと思える本。
おすすめです!
▼ 公式サイト
(第1話の試し読みができます。)
P.S.2018/10/23追記
メーリングリストで単行本化されていない雑誌掲載内容を読まれた方より教えていただきましたが、「ディスレクシアあるある」は、実はそうではないのだけれど誤解してそう思っている部分もあるようです。ディスレクシア理解の入り口としては第1巻はとてもいいと思うのですが、あまり簡単に言い切れない部分はあるので、個々の違いの部分も含めてよく勉強していかないといけない、と改めて反省しました。補足いたします。
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