きょういく ユースフル! ~ 僕は触媒になりたい ~

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2021.12.03
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カテゴリ: 考え方
石や風など、ありとあらゆるものから、いのちを感じていた賢治。
職場への行き帰りに聴いている「アドラー心理学」にも、彼に通じるものを感じます。
アドラーは「共同体感覚」の共同体の範囲を、人間だけにとどまらず、生物や無生物にまで、大きく広げて考えていたそうです。
大きな宇宙の中に生かされている「わたし」。

今日も、賢治の声を聴いてみましょう。

鳥山敏子『賢治の学校』の読書メモ、続きです。

今日は、第2章の「生徒とつながっていた賢治」からです。



『賢治の学校 宇宙のこころを感じて生きる』
(鳥山 敏子、サンマーク出版、1996、絶版)




読書メモ ロゴその2
(p96から最後まで)

​​​・賢治がいかに「比べる」ことの怖さを意識していたか
「いっさいのものと比べない」 ということは、賢治を深く理解するうえで重要なキーワードだ。​

 (p113より)

​​・ 子どもたちのもっている天のこころが、比較されることをどんなに深いところからいやがっているか を賢治はしっかり感じている。​

​​​ 


びっくり 比較することは学校教育の随所に見られますが、この弊害を強く感じていたのが賢治でした。
  鳥山敏子さんは、比べない教育を実践すると、子どもたちが非常に生き生きと、本来持っていた「天のこころ」を存分に輝かせ始めることを語っています。
  賢治の童話を読む際には、「いっさいのものと比べない」という思想を気に留めて読むだけで、理解がぐっと深まるのではないでしょうか。
  学校教育に携わる者として、深く胸にとどめておきたいことでもあります。


・「なぜならおれは
  すこしぐらいの仕事ができて
  そいつに腰をかけてるような
  そんな多数をいちばんいやにおもうのだ」

​​​(p122 賢治が生徒たちに贈った詩より)​

しょんぼり 賢治に叱られたような気がした、詩の一節です。
  賢治は物語を残し、詩を残すことにより、直接教えた生徒たちだけでなく、そのあとに続く多くの人たちにとっても、「先生」になりました。
  僕にとっても、間違いなく、宮澤賢治は、「先生」です。



・「私の話すことは、頭で聞くんじゃない。
  からだ全体で聞きなさい」
・「教科書なんかは家へ行って読めばよい」
・「教科書は、ほとんど関東、関西の例ばっかり、データが向こうのものだ。ここ花巻の自覚した農民になるには、ここのことを知れ。それには私の話を聞いたらいい。教科書は参考にならん」

​​​(p135 教え子が語る、賢治先生の言葉より)​

びっくり賢治の言葉のひとつひとつが、今の学校教育の限界を的確に表しているように思えてなりません。
 たしかに、教科書は、日本の人口が多いところに寄った記述が多いかもしれません。
 教科書を神格化するのではなく、教科書をどう使うかを考える頭をもつことが大切です。
 学びを教科書に依存するのではなく、自らのからだで学ぶことを、もっとしていったほうがいいのでは、という気にもなりました。


・いまの教育の欠点のひとつは、正しいことと正しくないことを仕分けし、正しくないとされる部分をねじ伏せてしまうところにある。正邪、善悪、美醜、偉い偉くないの判断が何を基準になされているのか。いまの社会にとって都合よく決められたそれらを、からだのふるいにかけ、見直すことも「賢治の学校」の仕事なのである。
​​​(p246)​

号泣宮澤賢治の童話には、誰が偉くて誰が偉くないかなどということは、ほんとうにわからないものだ、ということなどが、幾度となく、描かれています。
  「虔十公園林」(けんじゅうこうえんりん)は、特にそのことを強く感じた話です。
  あまり有名でない話かもしれませんが、多くの子どもたちに、そして、多くの大人たちに読んでいただきたい話です。

 ​
『虔十公園林/ざしきぼっこのはなし』 (宮沢賢治のおはなし) [ 宮沢賢治 ]



本書の著者、鳥山敏子先生は、2013年に亡くなられています。
亡くなられたその日まで、子どもたちに実際に授業をされていたそうです。

鳥山敏子先生が創設された 東京賢治シュタイナー学校は、こちら。

東京賢治シュタイナー学校
 ​ https://www.tokyokenji-steiner.jp/







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Last updated  2021.12.03 21:00:58
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