紀りんの館

紀りんの館

信仰の源泉


 Holy Traditionは、ひからびた形骸化した死んだ形式主義・伝統遵守主義ではありません。教会は「キリストの体」であり「聖霊が臨在」される場であり、キリストの生命が脈打ち、聖霊が常に働かれているので、教会が伝える福音的な生命・生活は常に新鮮な生きた伝承Living Traditionなのです。

 その「聖伝」の中で最も基本であり重要なものが「聖書」です。聖書は様々な教会文書の中から、教会に伝えられた福音に基づいて、教会が選択編修した文書群で、これこそ聖伝中の聖伝として、信仰すべての基本・基準となります。聖書に並ぶ文書や伝承はありません。

 次のようなものが聖伝中重要な要素です。
・新旧約聖書 ・七回の全地公会決定 ・地方公開決定 ・信経、教義議定 ・公祈祷や諸祈祷 ・聖歌やイコン ・教会法 等

 旧約聖書は、ヘブル語マソラ本文と、使徒達や初期の教会が使っていたギリシャ語七十人訳の二種類の原典がありますが、ユダヤの民が守ってきた間空本文も、使徒達や初代・古代教会が読んでいたギリシャ語七十人約も、正教会ではともに「旧約聖書」として受け入れています。従ってヘブル語にはない「マカバイ書上・下」「トビア書」「ユディット書」「知恵の書」「シラ書」「ギリシャ語エズラ書」「バルク書」「エレミアの手紙」「マナセの祈り」の諸書や、エステル、ダニエルなどの部分も旧約聖書の一部です。
 (日本正教会では、マソラ本文の39書を『入典書』、その他を『不入典書』を呼んでいます)


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