ようこそ!ラボ桜井パーティへ

ようこそ!ラボ桜井パーティへ

音楽家間宮氏講演会


林光さんとはお友達
ラボのライブラリーは、英日・英語チャンネルと2つの長さがある。
声を媒体にして曲をつくる。どれだけ自由にならなければできないか?
最初のうちは、音楽の都合に合わせてもらっていた。でも今はちがう。微調整してはめていくことで、不自然ではない曲が出来上がる。違っていいんだということに気がついた。
ラボの仕事は、とても面白い。テーマ活動って不思議。

宮沢賢治の「やまなし」のお話に曲をつけたこともある。2回作曲した。ヨーヨーマとも。

カナダに3ヶ月「日本の現代音楽について」の講義に行ったことがある。
間宮氏の英語はその3ヶ月で磨かれた。
その時感じたことは、語学の力って、
1:表現したいことをことばで言う(スキル)。そのために今言わなければならないことを大学ノートにたくさん書いてサリーさん(ラボにも関係しているネイティブの人。バイリンガルでもある)にチェックしてもらった。なるべく自分のことばと、かけ離れないような表現に。
2:表現したいことを持っていること。
・・2つの事が大事だと思った。
講座では1曲聴くと実にたくさんの質問が出た。ディスカッション力はすごい。

北海道旭川に7歳まで住んでいた。そこでは標準語に近いことばを話した。
その後、青森に転居。津軽弁を小1のときに半年でマスターした。
その経験が語学をマスターする最初の経験。
ことばのリズムから歌のリズムが生まれてくる。歌の力

ヨーロッパにも行った。
ハヤシことばについての研究:詩の形・曲の形の図式がどうやってもかけない。
方式が見つからない。意味のないことば、意味不明なことば。まじないや信仰のことば。そこには音楽の原点が集約されていると感じた。
それを組み立てたら曲になった。コンポジションが出来上がった。6番は田園、9番は第九。(まるでベートーヴェンだ。)

間宮氏が影響された詩人は3人いるそうだ。
木島はじめ、
谷川雁、
山形出身の黒田きよ

子どものための合唱曲をつくった。フィンランドの抽象音楽の作曲家と協力し合って。
(その曲のCDを聞いた。)
ホイットマン「死ぬことはつらいことではない。土に返っていくことだ。」つまり輪廻思想。
A:アクアのア 水の音楽、環境問題が主題・・・21世紀の問題・・次の世代が生きていけるか?それが主題だった。一緒に作業する3人の共通認識でもあった。
チェルノブイリの放射能が酸性雨を降らせ作物ができず、森が枯れ、湖が水質汚染、生物が死滅した。藻すら生えない湖ができた。
そこで子どもたちに水に対するレポートを書かせて、曲の中に歌詞としてそれをちりばめた。「父は真夏には湖で泳ぐ」「人間だけは未熟な姿で生まれてくる」「アルファベットの最初のA」「音楽では7番目の音がA」タピオラ?合唱団との付き合いが始まった。
日本の合唱団とも響作できないか。夢は衛星中継でつないでフィンランドと同時に演奏できないか?と考えた。衛星放送は約1秒ほどの誤差があるけれども、その誤差を気にしない曲を作れるか?
フィンランドではチェルノブイリ問題で予算がなくなり、かなわない夢となった。

そのうちに間宮氏の下に静岡の音楽ホール(駅前の立派なホールです。私も昨年行きました)で芸術監督の依頼の話が来た。
第1回目にその曲を乗っけた。
木島はじめさんの「木々のうた」の中の4行詩をつけていった。卵のうたなど。6編選んでそれを使った。「木々のうた」に間宮氏が曲をつけたCDもある。
猟師の日誌からも引用。
ファーブル昆虫記の中からも引用。
フィンランド語と日本語でそれぞれの子どもたちが歌う(語る)
(CDを聞かせていただいた。)
・・・ラボの音楽を手がけられたから、こういう自由な発想の曲ができたのか、もともと抽象的な曲をつくることにたけていらしたのか。とにかく不思議な曲だった。

ラボの新刊の曲について・・・
歌に意味がある。形がある。
ヨーロッパの古楽(15~16世紀の民衆的な舞楽)もベースにある。
それは、「ギルガメッシュ」や「ヒマラヤのふえ」「スーホの白いうま」の作品なども影響を受けている。
音楽とは、大切なことは口伝え、伝承していくこと。伝承抜き、創造?想像?抜きには考えられない。その2つが鎖のように絡み合っている。その鎖の中に子どもを入れてあげるのがカルチャー。Cultivate=育てる、培う、耕す、伸ばす、磨くこと。
種は前の世代のものを引き継いでいる。
文化も伝承。
子どもを育てる上で、忘れているのではないか?
何でもありは本当の教育ではない。模倣から始まる。それが組織化され、意識化されないと創造力(たぶんこちらだと思います)は育たない。そういう教育は、忘れられているのではないか?
ラボの教材、素材を扱うとき、まず自分が前の世代から何を受け継いだか?何を伝えられるかを考えて伝えていって欲しい!
間宮氏の作曲活動:作業は、自分を育ててくれた伝承を自分の中でやっている活動
終わってから、私は自分がハープを弾くので興味があってハープのことについて質問してみた。
「はだかのダルシン」の中で使われているハイランドハープ・・・ケルト独特の音色
「スーホのしろいうま」の中で使われているマウスハープ・・・モンゴルの草原を想像させる音色
間宮氏はとてもその素朴な音色、奏者との共同作品のような出来上がった曲を気に入っているそうだ。
夢のような時間が過ぎていった。



© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: