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血管や細胞の老化を防ぐビタミン
ここでは、老化を防ぐビタミンEについて、書いていきたいと思います。
まだ、若いから大丈夫!と、安心していませんか?
肉体的にではなく、老化はすべて血管から始まっているのですよ。
これもまた、生活のリズムや食事からの栄養も関係しているようです。
血管や細胞の老化を防ぐビタミンE
大脳だけでなく、老化はすべて血管からといわれています。
脳がつねに最高のコンディションで働くには、酸素とブドウ糖とビタミンが常に血液に乗って運ばれていなければなりません。
そこで、その栄養素を運ぶための血管が古びて、目詰まりを起こしたり切れたりしてしまったりしては、隅々の細胞が死んでしまいます。
血管が傷つく一番の原因はご存知のように血管が動脈硬化を起こして目詰まりを 起こしてしまうことであり、血管の内側の不飽和脂肪酸に活性酸素が結びついてできた過酸化脂質という物質が原因です。
この過酸化脂質を作らないために活躍するのがビタミンEという抗酸化剤です。
このビタミンEが十分に血液に流れこんでいれば、過酸脂質の作られる量が減り、血管のしなやかさも十分に維持できるので、頭の老化が押さえられて年齢と関わりなくいつまでも冴えた頭脳が保てるというわけです。
血管だけにとどまらず、神経細胞そのものにとってもビタミンEは大事な役目を果たしています。
脳神経細胞は生まれたときと同じ細胞が使われています。
一生使わなければならない神経細胞には年とともにゴミが沈着していきます。
このゴミが、リポフスチンと呼ばれるもので、老人の脳を取り出して観察してみると、黄褐色の沈着物がついています。
これがリポフスチンですが、手の甲に見える老人性のシミ同じように神経細胞のシミも年とともに増えていきます。
この色素はただ沈着するだけでなく周りの正常な神経細胞にも悪い影響を及ぼしているらしいのです。
これらのリポフスチンの働きを押さえるのがやはりビタミンEの働きです。
したがってビタミンEが多ければ多いほどこの沈着物がつくのも遅いわけで、ビタミンEは、B群と同じように大切な役割を果たしているビタミンなのです。
ビタミンEは、大豆、アーモンド、ヒマワリなどの種子、緑黄色野菜や、ウナギ、卵、牛乳、バター、チーズなどに多く含まれています。
高齢者におけるビタミン欠乏症状
ドイツのヘーゼルガーとキプラーは、老人の気分のむらとビタミン欠乏症状を調べています。
これは老人に限らずビタミンが脳に対していかに大切な役割を果たしているかを示している研究です。
ビタミン補給が十分に行われているグループでは気分のむらが少ないのに対して、驚いたことに、ビタミン欠乏症のグループでは、興奮しやすく疲労しやすく、すぐ落ちこむ、しかも過敏で不安で怒りっぽいという結果となっています。
脳が正常に働くためには、ビタミンB群だけでなくビタミン全体を補給することがどんなに大切かを物語っています。
ビタミンEを効果的に補うメニュー
『 アスパラとニンジンのゴマ油和え 』
<材料:1人分>
アスパラガス ………… 2本 (40g )
ニンジン ………… 20g
ゴマ油 ………… 大 1 (13g )
コショウ ………… 少々 (0.5g)
塩 ………… 少々 (0.5g)
酢 ………… 大 1 (15g )
しょうゆ ………… 小 1/2( 3g )
<作り方>
1. アスパラガスと1cm角に切ったニンジンをゆでる
2. ゆでたアスパラガスとニンジンを3cmの長さに切り器に盛りつける。
3. ゴマ油、塩、コショウ、しょうゆ、酢を混ぜ、さっとフライパンで熱し、2にかける。
恐ろしいビタミンB1欠乏症
鳥取大学医学部神経内科の高橋先生の研究には、面白いB1欠乏症の研究があります。
アルコールを飲んだ場合に起こる精神異常はB1欠乏症から起こる障害であり、中枢神経症状でいえば、痴ほう症状や妄想など精神に関わるものであるのに対し、いわゆる脚気といわれるようなB1欠乏症の食事の場合にはほとんど全くといっていいほど、精神異常にはならないのです。
この場合には、運動マヒなど下半身のしびれ感などの運動障害を起こすのが普通です。
アルコールによるB1欠乏症と食事から来るB1欠乏は、同じB1が欠乏するにしても頭にくるか足にくるかは大きな違いです。
ところで、清涼飲料水などの飲み物を大量に飲んだ場合に、やはりビタミンB1欠乏症が起こりますが、その場合のB欠乏が頭にくるのか足にくるのかがいまだにはっきりとわかっていません。
ただし、同じ飲み物であることからウェルニッケ症状や 妄想などの精神異常を来さないといえないところが怖いですね。
さらに、ビタミンB1の排泄からみると、成人男子の場合は、たとえば徹夜マージャンをしたあとでは、尿中のビタミンB1排泄量が通常の2倍にはね上がるというデータがあります。
食生活の悪さに加えて、昼夜の生活リズムの乱れが、ビタミンB群の体外排泄に拍車をかけているのです。
ビタミンB6不足は音の過敏症をひき起こす
ビジネスマンの食生活を調査してみると、一様に肉をよく食べ、野菜が不足しがちで、清涼飲料水やコーヒーをがぶ飲みし続けているという結果が得られます。
このような食生活を続けると、ビタミンB1、B6、ニコチン酸などが欠乏し、それが脳の神経細胞系に強い障害を与えることがわかってきました。
ビタミンB1は極端に不足すると、脳の神経細胞内での糖代謝、とくにピルビン酸からアセチルCoA(コーエー)(エネルギー生産途中にできるもの)への代謝が不完全になり、そのために脳神経の障害へつながります。
また、ビタミンB6は、体の中ではピリドキサル燐酸としてアミノ酸を変化させ、脳神経にさまざまな刺激を送る伝達物質であるガンマアミノ酪酸、セロトニン、カテコールアミンなどを生成しています。
したがって、このビタミンB6が不足すると、脳への伝達物質が合成されないので、外界の刺激とのバランスがくずれて、神経過敏になってしまうのです。
とくに動物実験では、極端なビタミンB1、B6の欠乏実験を行うと、音に対する過敏症を引き起こすことがわかっています。
受験生や家庭内暴力、校内暴力を引き起こす子供達に共通しているのは、ふつうでは考えられないほど音に対して過敏なことです。
家庭内暴力児の中には、テレビの音だけではなく、台所の水道の音にすら、大変なけんまくで怒る例が数多く報告されています。
さらに、ビタミンB群中の一種であるニコチン酸も、同様に脳の働きに重要な作用をもっていて、これが不足すると、不眠、めまい、幻聴、錯乱、記憶能力の著しい減退など精神的偏変調を引き起こします。
物理的ストレスの音や光によって、脳内のビタミンやミネラルの過剰な消耗が、食事からの栄養不足の巣取れると合わさると暴力にみられるような精神錯乱にまで発展するという恐ろしい話です。
若い人に脚気が増えている
ビタミンB群の不足から、多発性神経症(脚気)が若い人々の間に広がっています。
これは、白米、白パン、インスタントラーメン、カップライス、カップヌードルなどの食べすぎからです。
これらの食品にはビタミンB1などのB群を多く含む胚芽の成分が除かれています。
白米・白パン・インスタントラーメン、カップライスなどが好きで、おかずの摂取量の少ない人たちや、独身生活の若者に奇病が発生したことは現代の不思議とされています。
厚生省の難病研究班の調査結果では、奇病の患者は野菜、胚芽、たんぱく質などの摂取不足から、ビタミン欠乏がその原因とわかりました。
多発性神経症、つまり脚気と判明したわけです。
足がむくみ、しびれ、血圧が下がり、心雑音があり、心悸亢進し、判断力が鈍るなどで、奇病難病と間違えられたのです。
潜在的脚気患者が増えつつあります。
ビタミンB1は、若い独身生活者、学生生徒に不足している人が多いのが現状です。
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