Lake Moraine ~Book Cafe~

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2008.05.04
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きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。おまけに難事件もめいっぱい。幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり…。でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。

調子がわるくなって絶対入院だと外来にむかった先週の金曜日
予想通りでしたが、実のところ診察は待たされて待たされて
9時前に病院に行ったのにドクターにお目見えしたのは
午後1時近く、 
幸いにも最初の時と違って
痛みは断続的にあるものの
ひどくなかったので
待ち時間で読んでしまったのが この「ぬしさまへ」

前作 「しゃばけ」
あまり期待してなかったのですが
 おっおもしろかったです

「一週間で病屋に舞い戻るアホ~な患者なんか知らん
と捨て置かれてるんじゃないかと 
心配しいしい待合室で待ってた
やさぐれた気分をなごましてくれました。

さて 本題「ぬしさまへ」感想
なんと言えばいいのでしょう。前作で不満に思ったところが
きれいさっぱり抜け落ちたというか
非常に良い塩梅に肉付けされて

映像をみるかのように
生き生きと伝わってきます。

短編の各話の事件の真相にも
さもありなんといったやるせなさや、
闇に落ちる落ちないの違い、瀬戸際は何なのだろうと


甘甘の砂糖菓子よろしく甘く綿菓子でくるまれるように
大事にされている若旦那の病弱ゆえのジレンマが
しみじみと伝わり それが事件の謎解きへの
情熱になっているのが納得がいきます。

二人の兄や(=手代)こと妖の白托と犬神の
「若旦那が第一」ぷりの人とは一本ずれている
行動もまさしく腑に落ちてしまうおかしさです。

表題作「ぬしさまへ」でぶっちょう面で
若旦那の気晴らしになるならと
自分への恋文の分厚い束を
なんの感慨もなく手渡す仁吉には吹きました。





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最終更新日  2008.05.04 22:43:46
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