インド洋に浮かぶフランス、レユニオン島

インド洋に浮かぶフランス、レユニオン島

●3つの円谷 1.サラジー(Salazie)



円谷(cirque)とは、すり鉢状の地形のことです。レユニオン島はいくつかの火山の噴火によってできた島なのですが、なかでも2万年前に起こった噴火によって、4000メートル級の大きな山を持つ島になったのです。その後、噴火によってできた山の地下はは、長い年月をかけて空洞化し、陥没し、三つの大きなすり鉢上の穴を作りました。それが、現在、レユニオン島にある三つの円谷です。その中心には、インド洋で一番高いといわれる現在のピトン・デ・ネージュ(3070メートル)があります。

サラジーは、三つある円谷のうち、一番アクセスの容易な円谷です。そして、一番、降水量も多いので、一番緑の濃い円谷といわれています。

ここの地も、最初は奴隷が逃げ込んだことが始まりだったそうですが、その後、1835年に温泉が発見され、保養地となったそうです。残念ながら、この温泉は1948年のサイクロンで、なくなってしまったとのこと。


降水量が多いので、サラジーは、レユニオン島の中でもたくさんの滝が流れ落ちている場所の一つです。一年のうちでも雨の日が多く、そのため湿度がとても高い。そして島の南の乾燥した地域とはまったくちがった植物が豊かに育っています。涼しさと、緑を求めて、多くの人たちが訪れます。

サラジー


サン・ドニ市からやってくると、すこし気温も低く感じられてとても心地よい。真夏でも25度くらいしか、気温が上がらないそうです。真冬は5度くらいまで落ちるそう。ちょっと湿っぽいけど、緑の濃さがさわやかさをよびます。

サラジーの赤い屋根の家

サラジーのくねくねした道を上っていった先にあるのが、エルブールという名の小さな村です。エルブールの家々は、赤い屋根がとくに多く、濃い緑の中で、転々とした赤がいっそう引き立ちます。

メゾン・フォリオの窓

エルブールに、メゾン・フォリオと呼ばれる観光客を迎える小さなうちがあります。フォリオ氏が40年ほど前に購入したので、フォリオの家と言われています。この家では、この地域の歴史、文化、そして生息するさまざまな植物を育て、その説明をしてくれます。


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<●サラジーへ、大雨の後、観光>

先日、雨が降っているときに、一緒に、サラジー(Salazie)という、一つの円谷に行ってきました。この円谷は、2000メートルから3000メートルもある高い山に囲まれ、その高い山から、たくさんの滝が流れ落ちていてます。

サラジーには何度も行っているのに、このたびは、また一層、幻想的な雰囲気を感じてしまいました。

いつもより多い降水量のせいで、まるで、滝の連弾が奏でられているよう。ものすごく高いところから、あそこにも、ここにも落ちています。やはり、この高さと水しぶき、そして水が落ちてくる音は、レユニオン島に来ていただかないと、伝え切れません。



バカンスに来ている彼らは、ほんとうにツイていなくて、かわいそうなのだけれど、(今朝は、ダイビングを一緒にする予定だったのに、それも中止)、こればかりは、どうしようもありません。今日は、それでも、島の南に出かけましたが、ビーチも海がこんなににごっていては、面白くないでしょう。

レユニオン島は、雨ばかり、そんなイメージをもって、飛行機にのって、寒い冬の国に帰っていくことになるのでしょうか。飛行機に、11時間乗って、レユニオン島にやってきて、南国のビーチでのんびり過ごすはずが、とんでもないバカンスになってしまいました。

レユニオン島は、いまは、夏。そして、雨季の季節。雨は、ずっと降り続かないとはいえ、降水量は多く、天気も予測できません。

大雨は、気まぐれで降るわけではなく、わたしたちには分からなくても、そのリズムがあるのでしょう。人間の都合は、まったく考慮されないのですね。




大雨の音や、滝の落ちる音、滝の水が落ちるとき水圧で起こる、草木をなぎ倒しそうな勢いの風と、水しぶき、自然の恐ろしさを感じます。滝の真下にいると、巻き起こる風って、ものすごく強いものがあるのですね。知りませんでした。



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