和田アキ子のように口の大きい人に、big mouth と言ったら失礼で、せめてlarge mouthと言うべきです。
それはなぜ?
big mouthと言うと、単に口が大きいというのではなく、「(悪い意味で)おしゃべり」だとか「ほら吹き」「大言壮語する」 また、「口が軽い」という意味にもなります (light mouthなんて言い方はしないですよ!)。 和田アキ子に言ったら殴られます。
そもそもbigとlargeの違いってなんだろう?そういう疑問を持っている方も多いのでは。
答えは、big=「デカい」 large =「大きい」、ということです。
いえいえ、そうはいっても、bigが乱暴な言葉だ、公式には使えない口語だ、ということではありません。正直なところ、big=デカい、は言い過ぎではありますが、でも「そんなようなもの」なのです。つまり、 bigにはlargeよりインパクトがあります。「主観的」なのです。話し手の、たとえば「驚き」とか、そういう感情や評価が入っているのです 。 それに対してlargeは客観的です。
「大金」と言うとき、 big money
と言い、large moneyとは普通言いません。large amount of moneyとなら言えますが、それはかなり客観的な響きです。 どっちにしても欲しいです。
「大物の有名人」なら big name
です。 なってみたいもんです。
逆に客観的たる服のサイズなら large sizeになりますね。big sizeとも言えますが、やはりそれにはインパクトがあります。大きいことが強調されている感じです。 強調しないで欲しいです。
「デカい」と「大きい」の違いだ、と言うのはそういうことです。なんとなく分かるでしょう?
余談:私はサンバチームに所属していますが、そこでのニックネームは「おーゆみこ」です。それはようするに、「大きい」ユミコだからなのです。仲間内に小柄なユミコが別にいたもので、呼び分けの必要があって。だからってそんな呼び方されたくないんですけどねえ…と嘆いていたところ、別のサンバチームの女の子「しょうこ」ちゃんが、でもあなたのチームの人はまだ優しい! うちなんて「デカしょうこ」「チビしょうこ」だもん、とさらに嘆いていました。なるほど~。たしかに「デカゆみこ」じゃもっとヤダ…。
…てな具合に、「デカい」にはインパクトがあるわけです。
そのインパクトこそが、largeに対するbigのイメージです。
big mouthはNGでも、 big smile
ならOKというのも、つまりはそういうわけです。逆にlarge smile などとは言いません。けなすときだけではなく、ほめる場合もやはりインパクトがあるので、smileという「美質」を強調するにはbigのほうがふさわしいのです。