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WITH ＯＵＲＬＩＬ’ ＡＣＥ

オジサマに迫られた

一緒に行こうよって。
どうしようか、まじで迷ってる。

そう。
それは、同窓会！！

あたしってば、うちが毎年お願いしている会計事務所の自分の担当のお姉さんにめちゃくちゃ腹を立てていた。
もうさ、怒りまくったあたしに、旦那、「まあまあ」と言いながら、ささっとお酒を作ってくれる程。

「あした、殴り込みに行ってくるからね！！」と、旦那の酒をすすりながら、張り切っていた。

となりで、何事？？っていう目であたしを見るエース。

マミィはあんたにドッグフードを買うために、明日、いっちょ、張り切ってくるよ！！

旦那は一言。

「怒鳴りまくっても何の得にもならない。ポイントだけを冷静に言うんだぞ！！」

んなん、分かってら～い！！

何を隠そう、あたしは旦那の前で何度もお店等に対してキレテいる。
まだ青かった頃、あたしはいつでもどこでも、すごい剣幕でギャンギャン文句を言っていた。

でもさ、それでは何の効果もないことが判明。
何度も失敗した。

最近は、冷静に、おかしなところだけをポイントアウトするやり方を取得。
わりと成功しがち。

だから、頭の中で「冷静に、冷静に」を繰り返してあたしは会計事務所に出掛けて行った。

文句たれにあたしがアポイントを取ったって、向こうも分かっているから、応接室に通される。

は～、重役扱いだわ！！（ぽっ）

いい気分で、出されたお茶をすすりながら、窓の外の景色を眺める。

あ～、素敵ぃ！！

したら、社長がやってきた。

あたしは、怒りもせず、しーっかりと社長に、疑問点、不満点を述べた。
社長も、さすが。
ポイントだけを、しっかりと説明をしてくれた。
ものすごい分かりやすい例を挙げて。

結局、あたしの担当の説明不足。
しっかり説明をしてくれていたら、あたしはわざわざ怒らずにすんだのに。

で、重役気分で、応接室でお茶をすすりながら、社長と雑談が始まった。

日本を最後に出たのはいつですか？
東京の町並みはどうなってきたんでしょうか？

そんな話をして、わりと盛り上がった。
意外と、６０歳くらいのオジサマとも、共通の話題があるもんだよね。

日本っていう共通点がさ!!
出身地っていう共通点が！！
みんな、懐かしいんだよ、日本が。

社長、最後の日本はなんと１０年前らしい。
ひえ～っ！！

新宿とか、恵比寿とか、六本木なんか大きく変わりましたよ～！！

そーんな話とかしてさ。
今度は、東京の街の話などで盛り上がった。

したら、ある街で、あたしたちは異常な盛り上がりを見せた。
大きな街の間にあるんだけど、わりとわざわざ行く感じじゃないのよね、あそこって。
うちの学生以外さ。

ひょっとして・・・。

学校名を聞いてみたら、同じでしたわ！
やっぱ、あたしの先輩だったの、社長！！

なんか、妙に嬉しくなっちゃってさ！
校歌の出だしとか、一緒に歌っちゃったりして！！

あたしも嬉しかったけど、社長の嬉しそうだったこと！！

うちの学校は大きい学校だから、日本の就職先でも、うちの学校出身なんて、ゴロゴロ転がっていた。

でも、アメリカで、予期せぬ時に予期せぬところで先輩を見つけたら、なんか、嬉しいやね～！！

そして、社長に散々、同窓会を勧められた。

名簿とか持ってきてくれて、一緒に見たり。
さすが同窓会名簿。
出身高校名、出身サークル名、出身ゼミ名、そんなのまで事細かに記されている。

もっとじっくり眺めたかったけど、時間だから、帰ることにした。

そうしたら、入会申込書を有無を言わせず渡してくれた（笑）。

でもさ、平成８年卒の人なんて、見かけなかったけど・・・。
昭和○年卒とか、そんなんばっか。

ま、いずれにしても、海外に来てからというもの、あたしは自分と共通点のある人を見ると、異様に嬉しさを感じるんだよね。

自分の出身の街の名前や、自分がよく行っていた街の名前や、自分の出身の小、中、高、大の名前や、自分の勤めていた会社の名前や、そういったものを聞くと、きゃーーーーーーって思ったりして。

帰属意識ってやつね。

バリバリでっせ。
きっと、寂しいのね。ちょっぴり。

あたしが今いる街は日本人は多い方だけど、それでも、日本にいるときと同じようにはいかない。

日本のマヨネーズは手に入るけど、日本が懐かしい気持ちは押さえ切れない・・・。

あたしは日本が大好きなのよ～。
気候は今の方が断然いいけれど。

だから、なんだか、同窓会ってもんに行ってみよっかなって気になってるんだろうな～。

したら、飲みの帰りに必ず寄ったえぞ菊とか、食べたけどいけてなかったチョコかつの話とか、できんのかな？

だけど、一人、あたしの知っている苦手な人も、しっかり名簿にのってたんだよね。
ま、関係ないか？？

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