私は、学校教育で改めて、お金を借りること、使うこと、どのように使うべきか、貯めること、などなどについて、教育を受けたことはありません。

確かにこれ程社会問題になっていても、教育現場では取り上げられてはいません。以前の貴方の記事、自転車の罰則と同じ事ですよね。教えてもらっていない事に、どう対処したらいいのでしょうか。

若年層に広がる多重債務者、親や学校の教育が必要な時代だと思います。

(2006年04月25日 07時32分03秒)

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何度か記事にしていますが、
現在、お金を借りるときに、銀行などの金融機関では15~20%までの金利、消費者金融などの貸金業者では29.2%までの金利となっている金融経済。
この違いは利息制限法と出資法という2つの法律が金利を定めていて、利息制限法(15~20%)を超える金利は民事上無効となりますが、
貸金業者登録をする貸金業者については貸金業規制法により厳格な要件(要件のととのった契約書面等を貸金業者が債務者に渡していて、債務者が納得して支払う)のもと、29.2%(出資法で定める金利)までとれることになっている、というものです。

利息制限法以上、出資法までの間の金利は、貸金業規制法の要件を満たさないと無効となることから、「グレーゾーン金利」と呼ばれています。
貸金業規制法での厳格な要件で認められることを「みなし弁済」と言ったりします。

この辺の説明は、民法の教科書に小さく書かれています。

この法的に不安定な変な制度「グレーゾン金利」と「みなし弁済」ですが、どうやら(やっと)なくなるようです。↓
(フクザツなので、いつもよりちょっと前置きが長かった。。。)


上限金利、『引き下げ大勢』明記へ=21日に中間まとめ-金融庁懇談会 」(yahooニュース時事通信 4月21日)

上限金利引き下げを明記 貸金業懇談会、中間報 告」(Yahooニュース共同通信 4月21日)

貸金業懇談会:『上限金利引き下げを』中間提言まとめる 」(毎日新聞 4月21日)

灰色金利廃止で大筋合意、貸金業懇談会の中間整理 」(読売新聞 4月21日)

貸金業規制 上限金利20%以下 金融庁懇中間整理『みなし弁済』は廃止 」(yahooニュース産経新聞 4月22日)

『金利引き下げ』了承、金融庁の有識者懇 」(朝日新聞 4月21日)



金融庁で行われている 貸金業懇談会の「中間整理」 の内容に基づいているそうです。
懇談会では、出資法の上限金利を引き下げ、利息制限法(15~20%)に合わせるという意見で一致しているそうです。

これが法制化すると、「グレーゾーン」や「みなし弁済」制度がなくなりますから、
今まで「過払い金返還請求訴訟」(「みなし弁済」要件を守っていない貸金業者に払いすぎた金利分を返還請求)がすごい数があり、特に最近では司法で厳格な判断が相次いでいるため急増していると思われるのが、減少するでしょう。


でも、銀行と貸金業者の違いは今まではそれなりにあったと思われるのですが、
商品がお金で競争するところは金利しかないのにお金を扱う貸す側が全て一律となると、その違いに意味があるんでしょうかね。
あくまでイメージですが、今までは、銀行がフランス料理のフルコースだとしたら(質はいいが出てくるの遅い)、貸金業者は吉野家の牛丼(質は悪いがすぐ出てくる) ってな感じだとしたら、今後は、この「質」の部分については、同じになるわけですね。
すると、全て競争。
中小の貸金業者はコスト的に合わないのでどんどんつぶれるとして、銀行や大手貸金業者もかなり競争して生き残らないといけないでしょう。
すると銀行だって、貸金業者っぽく営業していくことになるでしょうね。


また、 モビット 」「 キャッシュワン 」「 アコム 」「 プロミス の違いは、ふつうの一般のふつうの感覚では、分からないでしょう。
その4つの中からお金借りようと思って、どこに行くか。
まぁ、どれもCMとかしてて有名だし、ヤミ金とかだとやばいからとりあえずCMしてるしこういうところに行こう、くらいな気がします。
上記4つの中では、前2つが利息制限法の金利帯(15~20%)、後2つが出資法の金利帯(29.2%)です。
でも、お金を借りるときに、金利とか詳しく見て借りる人がどのくらいいるかどうか。
上記4つについては、たいして違いがなさそう、有名だしATMとかあるし銀行の窓口に行くよりは簡単そう、とか、そんなもんな気がします。


いわゆる多重債務者が問題となっていますが、私は、お金を借りることについての、上記のような「ふつうの一般のふつうの感覚」を上げることが一番よいのではないかと思います。
難しいでしょうけど。

私は、学校教育で改めて、お金を借りること、使うこと、どのように使うべきか、貯めること、などなどについて、教育を受けたことはありません。
学校でないとすると親なんですが、親からも改めて機会を設けて教えられたことはなく、お金については、 多分、親の消費行動を見て学んだんでしょう。
それは、誰もだいたい同じだと思います。

昔は多重債務者ってあまり問題化していなかったと思うのですが、モノも娯楽もあふれてるし、生活に苦しくなっても昔のように質素倹約って世の中でもないし、そういうのも影響してるんでしょうね。

たとえば、家やマンションを買う人は、不動産の売買契約などで分からないところは担当者にいろいろ聞きながら納得して買うでしょうね。
しかし、経験上及び聞いたところによると、貸金業者からお金を借りるにあたって、契約書をよく読んだり説明をよく聞いたりする人はあまりいないようです。
特に、多重債務に陥る人・・・。
金額や、人生における重要さの違いはあるかとは思いますが、でも結局のところの影響としては、家やマンションも、お金を借りるのも同じだと思います。
借りるも、買うも同じです。まぁ、ついてくる金利と使ったもの(物、時間)を買ったと思えば。

よく考えて、買う(=借りる)。
それを学ぶ機会を少しでも多く作った方がよいですね。






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最終更新日  2006年04月24日 16時18分21秒
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Re:銀行も貸金業者も違いがなく(04/24)  
銀行は今はシブチンでなかなか貸してくれませんが,バブルの頃はうちの親に無担保で,ん百万円貸すから借りてくれ,と営業に来てました。

必要じゃないし,意味のない金は借りることが出来ない,と言って借りませんでしたが。

その後のことを考えると,借りなくて良かったと思います。

基本的に,親は銀行をはじめ金融機関全般には不信感もってたようで,おいらも就職活動のときに金融機関を一切回らなかったのは親の影響もあるかと思います。
(2006年04月24日 20時38分54秒)

ご指摘に納得しました  

Re[1]:銀行も貸金業者も違いがなく(04/24)  
アニキdeいがPさん

>銀行は今はシブチンでなかなか貸してくれませんが,バブルの頃はうちの親に無担保で,
----
銀行が「貸し渋り」「貸し剥がし」をし始めるのが流行った(?)頃から、貸金業者(消費者金融、事業者金融に限らず)が流行り出したのかと思います。

>基本的に,親は銀行をはじめ金融機関全般には不信感もってたようで,おいらも就職活動のときに金融機関を一切回らなかったのは親の影響もあるかと思います。
-----
親の影響というのはありますね。
教育に対する考え方とお金に対する考え方は、一番親の影響のあるところだと思います。
どこにお金を使うのに重点を置くかとか。なんか自分と親のお金の使い方を見ているとやんなっちゃうところもありますが。(^_^;)
(2006年04月25日 09時27分24秒)

Re:ご指摘に納得しました(04/24)  
府中家具店長さん

>確かにこれ程社会問題になっていても、教育現場では取り上げられてはいません。以前の貴方の記事、自転車の罰則と同じ事ですよね。
----
そういえばそうですね。
そういえば小学校のとき「道徳」って時間があったような。教育システムがだいぶ変わった今はどんなことを「道徳」で教えてるんだろうか。(道徳の時間、なかったりして。)
学問だけではなく、学校で教えておかなければならないことは他にもありますよね。
親の責任、とだけしてほっておくのか、国が教育の中でも教えるのか。
「コンプライアンス」とか「企業の社会的責任」とか言葉だけ流行っていますが、だいたいお金に対する感覚とか人間関係(お客様)に対する感覚とかちゃんとない人が経営者だったりすると変な法務に走ってしまうんですよね・・・。あーそんな記事最近書いたような。(~_~;)

>若年層に広がる多重債務者、親や学校の教育が必要な時代だと思います。
-----
上記の記事のように制度が変わると、今まで低所得者がなると思われていた「多重債務者」も、今後は中所得者も回らなくなって「多重債務者」となる可能性があると思われます。
(2006年04月25日 09時33分37秒)

Re:銀行も貸金業者も違いがなく(04/24)  
学校教育という意味では、以前に全国貸金業協会が作成したパンフレットを使って高校で授業を行おうとして問題となったことがありましたね。
パンフレットには、「サラ金で生活が豊かになる」などと書いてあったそうです…。
お金を借りた際に発生する利息が、その後の生活にどれだけ悪影響を与えるのか、その点についての授業をもっとすべきだと思います。 (2006年04月25日 10時27分28秒)

TBありがとうございます  
47th さん
消費者教育の重要性については異論はないのですが、消費者金融からの借入の結果自己破産に陥るか否かには、そもそもの収入レベルや借入後の倒産・失業・疾病などのライフイベントの影響が強いという実証研究の結果( http://www.waseda.jp/prj-ircfs/pdf/ircfs04-002.pdf )もあり、これは私自身の僅かながらの経験とも合致しています。その意味で、多重債務者の原因を一般の人に比べてリテラシーが低いことに求めることには慎重であるべきではないかと思っているところです。 (2006年04月26日 05時13分48秒)

Re[1]:銀行も貸金業者も違いがなく(04/24)  
弁護士篠原一廣さん

>パンフレットには、「サラ金で生活が豊かになる」などと書いてあったそうです…。
ぬほ。orz
そんな偏った教育ではねぇ・・・

>お金を借りた際に発生する利息が、その後の生活にどれだけ悪影響を与えるのか、その点についての授業をもっとすべきだと思います。
-----
利息が、というよりお金を借りること自体ですね。
メリット、デメリット、両方教えて、考えさせるべきでしょう。
お金を借りることそれ自体は、悪ではありません。考えて借りていれば。たとえば住宅ローンなどでいえば、ただ貯金するだけでは一生かかっても貯金できないだろう金額の住宅を、ローンで借りて強制的に支払うことにすれば、借家より質が高いものを得られるわけですから。貯金するより先に得たと思えば、そこに住むための時間も買ったと言えます。
ただ、考えずに安易に借りてしまった場合どうなるかとか、そもそも借りるより少しでも貯金する(できる)生活を考えさせるとか、何かあったときに相談できる場所はどこかとか、そういう教育と情報を一般的にあげられたらいいと思います。
弁護士の債務整理も、消費者センターも、カウンセリング機関も、本当はあまり知られていませんね。。。
(2006年04月26日 11時36分32秒)

Re:TBありがとうございます(04/24)  
47thさん

コメントありがとうございます。

早稲田大学の教授の資料、見たことあります。
この懇談会の中で出ている資料もそうですが、懇談会のテーマは多重債務問題対策のようなのに、多重債務がどこから発生するかについてはあまり原因究明がされていないようですね。一番の原因は金利が高いこと、っていう結論ということでしょうか。

私は一般の人に比べてリテラシー(言葉を辞書で検索してしまった。(^^ゞ)が低いことを多重債務者の原因、としているのではありません。
特に多重債務に陥る人、とは書きましたが、そこんとこを言いたかったのではなく、多重債務者に限定するわけではなく、「お金を借りる(使う)」ことについてけっこう簡単に考えちゃってるんだよね、ということです。上に挙げた例は不動産を買うのと同じくらい重要なんじゃないの、という例のつもりです。
でも確かに、借りるお金を目の前にして、契約内容をちゃんと聞かない、説明文も見ない、という話もよく聞きますが・・・。

ライフイベントの発生も原因のひとつですね。
そもそもの収入レベルや借入後の倒産・失業・疾病などのライフイベントの影響も考えた上で、学校教育で改めて、お金を借りること、使うこと、どのように使うべきか、貯めること、などなどについて、教育をしてほしいなぁと思います。
考えずに安易に借りてしまった場合どうなるかとか、そもそも借りるより少しでも貯金する(できる)生活を考えさせるとか、何かあったときに相談できる場所はどこかとか、そういう教育と情報を一般的にあげられたらいいと思います。マスコミとかじゃなく、誰でも同じように知ることができる学校で。弁護士の債務整理も、消費者センターも、カウンセリング機関も、本当はあまり知られていないようですし。。。

弁護士の数が急増していくと思いますので、ある部分の情報発信的には増えそうですね。
(2006年04月26日 13時46分30秒)

教育は必要です。  
CLALIS さん
小規模な会社では、申込みの90%が破産、整理経験者、整理中です。問題はかなり根が深く、金銭をこえて理性の域までの教育を考えないといけないかも。10歳前の子供が1万円のゲームソフトを欲しがり、15歳前の子供が月2万円の携帯代を払い、20歳前の子供がパチンコ屋に平気で出入りできる。理性より忍耐の教育が必要なのかな。 (2006年04月26日 17時08分03秒)

Re:教育は必要です。(04/24)  
CLALISさん

>小規模な会社では、申込みの90%が破産、整理経験者、整理中です。
---
うへー
そうなんですか。
それじゃあいわゆる普通なところでは借りれないですね。大手消費者金融会社でも断られそうですね。それでも大手消費者金融会社と違ってATMとかではなく対面で審査してるからある程度は相手にできるとは聞きますが。。。

10歳前の子供が1万円のゲームソフトを欲しがり、15歳前の子供が月2万円の携帯代を払い、20歳前の子供がパチンコ屋に平気で出入りできる。理性より忍耐の教育が必要なのかな。
-----
うーん確かに。
簡単に買ってあげちゃうその親もですかね・・・。
なんか自分も反省しなければいけないような。(^^;)
(2006年04月27日 15時26分22秒)

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