マッキー(末期)の 彷徨は何処へ・・・

マッキー(末期)の 彷徨は何処へ・・・

2004年07月29日


 2004年07月29日

 (状況)
 (1)点滴がまた右腕からとなる
    (24時間輸液の管が外れない。
     当初、右腕につながれていたが、
     液が洩れ腕がパンパンに・・・
     左腕に管をつなぎ変えても3日ともたなかった。
     左腕もパンパンに腫れ、痛い)
 (2)昔の事を思い出す様になる
    (ずっと昔の事・・・)
 (3)小康を保つも出血はおさまらない
    (眠りから覚めた時が辛い
     咽喉に溜まった血塊を出すのがたまらないよ)


 [誰もいない夜の談話室にて]

 楽しい計画。
 叶うと思っていた。

  お遍路さんを歩く。
  山陰をツーリングする。
  北海道の大地に立つ。

   仕事があるから、
   時間がとれないないから・・・
   そう自分に言い訳して来た。 

 夢なのかもしれない。
 「いつか」は叶う事なく、
 いつまでも「いつか」のまま・・・


   日帰り温泉三昧。
   京都のあの店でもう一度飲む。

 すぐにでも出来そうな事。
 いつでも出来る事。
 一日延ばしにして今日まで来た。
 そして叶わなくなる。


 楽しい約束。

 その日が来る「いつか」を心待ちにしている・・・
 でもね、
 叶わないかもしれない。
 そう思うとたまらなくなる。
 「ウソつき」になってしまうよ。


   夜が明けた。
   道が濡れている。
   雨が降ったのだろう・・・

   よかった
   これでアパートのポトスも一息つける。

 (小休止)


 [談話室でインスタント珈琲を飲みながら] 

 ~お葬式と墓について・・・~
  散骨もいいけれど、
  墓については父親の考えに従おう。
  先祖が眠る丘で土に還るのもいいだろう。
 でもお葬式はイヤだな・・・
 出来れば密葬にして欲しい。
 お葬式に何度も参列して、
 そこで繰り広げられるあの光景を
 自分のお葬式でトレースされるのはイヤだな・・・
 親戚の為にだす葬式はイヤだな。
 わがままなのだろうか?

 ~入院について・・・~
 この病院を出る事は出来るのだろうか?
 出血がおさまらなければ、
 退院どころか外出さえ難しい。
 仕事の事も整理がついていないし、
 アパートの事もある。
 なんとかしなくちゃいけない。

 この病院で最期の時を迎えるのはちょっとイヤだな。
 ここは設備も充実していて、スタッフも良い方ばかりだけれど、
 ここで終わるのはイヤ。
 自分の生まれ育った街で、
 (たとえそれがここと変わりない病室であっても)
 多くの仲間と会って、笑って、最期を迎えたい。
 冗談言って、元気なところを見せて、笑っていたい。
 「全然OK!」
 そう微笑んで逝きたい。


 ちょっと弱気?
  ちょっと弱気?
   ちょっと弱気?



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