三崎真琴の「ぼちぼちいこか」

三崎真琴の「ぼちぼちいこか」

大人のマナー





 私の入院していた病室は4人部屋で、他の3人は全員、70歳以上のお年寄りでした。

 で、
 みんな具合が悪くて入院しているワケだし、
 わざわざベッドを離れるのも面倒くさいし、
 別に遠慮することもないし、で、
 みなさん、ベッドで景気よく「おなら」をしておられました。

 この時、暗黙のルールがあったのでした。


(その1)

 プウッと放屁しても、
「ゴメン」
 と謝らない。
 平然としている。

(その2)

 音が響きわたっても、
「ワハハハハ、今の誰? すごい音やなあ」
 などと、笑わない。
 リアクションを返さない。

 要するに、「おなら」を特別なことと思わないってワケです。

 大人やね~、おばあちゃんたち。

 私なんぞ、もし病室で出てしまったら、ついつい謝ってしまいそうになるのですが、これって、
 「今のは私がやりました」
 と証明するようなものなんですよね~。

 うう~む、私はまだまだ未熟者だ。

 黙って皆さんのおならを聞き流すことはできても、平気でプッと出すことができないよ・・・。

 というワケで、入院期間中、何度もコソコソとお手洗いに立っていた私なのでした。


(2002.4.10)


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