Memorial flight days

Memorial flight days

07/03/31足尾クロカンチャレンジ2007 優勝



・大会初日
天気の予報が芳しくなく出発を遅らせ、朝10時頃に大会本部のあるNASAのショップに到着。
すると曇りだが、テイクオフ前には10数機の機体がソアリングしていた。
クロカンする気はないものの、フリーフライトしようとテイクオフまで上がり飛ぶも、自分がテイク
オフする頃はほとんど上がらずぶっ飛びに終わった。
初日はコンデイションに恵まれず大会不成立。

・大会2日目(優勝 飛行距離記録24.18km)
朝起きてみると天気は良く、自己記録更新したく気合が入る。
大会主催者の情報では今年も西よりの風が強く、北方向へ飛んでもあまり記録が伸びないの
ではとの情報。
とりあえず、方向決まらないまま、混まないうちにと早めに10時40分頃にテイクオフ。
テイクオフ(標高400m)から一気に高度1,000m獲得し標高1,400mくらいまで上昇。

加波山.JPG

高度獲得後、予報どおり西風が強く東に流されてしまう。
最初は北方向に飛んでいたが、次々に高度を上げてくる機体は南方向の筑波山に向かっており、
自分も引き返し筑波山を目指すことにした。

TO上空.JPG

筑波山上空には高度落とさず楽々到着。
高度も標高1,700mまで上がり、その後南へ向かう機体もいれば、南西にあるいは西風を追風
にして東にと飛んでいく機体もいた。
筑波山上空は次第に雲が沸き、雲の中に入らないよう上空でどの方向へ飛んでいこうか考え
ていた。
西風強風に正対して飛んでいる途中、自分の後方真下に位置していたはずの筑波山が、いつ
の間にか前方真下にある。
何故だろう?
実はあまりにも西風が強く、私の機体であるマントラでさえ前に進まずバックしていたようだ。
真下の筑波山が見えなくなる程雲が沸いてきており、それで錯覚を起こしたようだ。
筑波山上空で周りの機体は20機位はいただろうか、距離を伸ばすにはどの方向へ飛んでいく
べきか考えながら、移動をせず上空で40分位待機していた。
しばらくすると南東方向へ飛びランデイングした選手より、地上では東風が入りはじめている
との無線情報があった。
西風も次第に弱まってきており、筑波山上空で待機していた機体が次第に次々と西へ移動し
始める。
空は雲が広がり始め、その為日射も次第に弱くなってきており距離を延ばすには早めに移動し
なければならないと焦っていた。
周りの機体が次々に移動し始める中、自分の機体は一時標高1,150mまで高度が低くなり、移
動するためにはまず高度を稼ぐ必要があった。
他の機体に置いていかれることを焦りながら、その後なんとか標高1,600mまで上げ返した頃
には、筑波山上空にいる機体は少なく、独りで南西へと移動をすることとなった。
逆に移動を遅らせたことが幸いし、上空の風は完全に西から東風へと変わっており、南西へと
追風を背負ってフライトすることが出来た。

筑波山から離れ、南西方向へと移動した時にはどんよりとした曇空になっていた。
南西移動.JPG

日差しが弱くサーマルはあまり期待出来ない。
2~3キロ移動し周りを見るとランデイング体制をとっている機体が下方に何機か見える。
自分も高度が下がる一方であることから、この辺りでランデイング場所のことを考え、車で向か
いに来てもらうのが楽なように大型店舗(ジャスコ?)が見える市街地に向かって行った。
すると幸運なことに+1m(毎秒1m上昇)程の弱いサーマルを市街地上空でヒット。
弱いサーマルに15分くらい粘っただろうか。
今まで1つの弱いサーマルにこれほど長く必死にしがみついた経験はない。
+250m高度を回復出来た。

弱いサーマルを拾いながらソアリング中(前方に見えるのが筑波山)
筑波山方向.JPG
*毎秒1m上昇する弱いサーマルもあれば、毎秒5~10m上昇する強いサーマルがあります。
 日差しが弱いとサーマルも弱く、日差しが強いとサーマルも強い。
 この日は日差しが弱くサーマルで高度獲得に苦労。

移動開始を遅らせたことから、周りにはほとんど機体はいないし、後から追いかけてくる機体も
いなく孤独フライト。
と思っていたら、15キロ程距離を延ばしたあたりで、西前方に機体が3機程いるのを発見。
仲間がいれば一緒にサーマルを探せるので心強い。
と思って近づいていくとエンジン音が聞こえる。
大会の選手ではない地元のモーターパラグライダーであった。
その後暫らく進み、どんよりとした天候にもかかわらず市街地上空でサーマルヒット。
この付近で長島さん(過去に世界選手権に出場するなどパラの業界では有名な方)がランデイ
ングしたのか、下のどこからかわからないが無線でガンバレと声をかけて頂いた。
サーマルは弱いものの+100m程高度を稼ぐ。
この後、高度を獲得出来たおかげで、進行を阻んでいた高圧線を乗り越え、大きな河川である
鬼怒川を渡りきることが出来た。
その後南西の追風を背負い、時速50キロ以上でフライト。
下から子供が手を振ってくれているのが間近で見えるくらい高度が下がり、とうとう13時30分
にランデイング。

ランデイング地点
LD地点.JPG

ランデイング後、自分がどこにいるのかわからないので、農家の方に地図を見せて場所を教え
て頂くことに。
ここで待機していても回収車に迎いにきてもらうまで3時間は少なくとも待つだろうと、一番近い
結城駅までバスを利用して向かうことにした。
一番近いバス停を聞いてみると、今日は休日なのでバスは運休しているとのこと。
土日にバスが運休するもんなんだと考えても仕方なく、地図では結城駅まで5キロ位なので歩
いて向かうことにした。
しかし、実際歩いてみるとなかなか駅につかない。
途中コンビニに寄り、諦めて電話をし迎えにきてもらうことにした。
今年の大会は日差しが弱く、他の選手含め全体的にあまり距離が伸びなかったので、回収車
も1時間位で迎いに来てもらえた。
回収車の運転手より、現在までの情報では距離を稼いでいるほうだよと言われ、上位に入り
こめるかなと期待を抱く。
エリアに到着するとほとんどの選手が既に戻ってきておりGPS測定も終わっていた為、自分が
GPSを提出した際に1番と言われ優勝出来たことを実感。
パラグライダーの大会で優勝したのは初めて。
優勝賞金は今回の大会に同行した仲間と寿司屋で乾杯。
今回の大会は気象コンデイションに恵まれず、全体的に距離が伸びませんでしたが、全国から
多くの強者が集まった中優勝出来たことが嬉しい。

優勝写真
優勝写真.jpg

来年は目標である北方向へ100キロのクロカンを達成したいな。

クロカンログ.jpg

大会のHP


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