美のアスリート


いわゆるお高く留まっている人のお辞儀ではない。
会場と仲間になって、一緒に楽しもうというお辞儀なのだ。
TVは、強い個性をキワモノとしてはやし立てようという演出に見えるが、
本人の人柄は違うということがお辞儀一つで分かってしまった。
全くTVはあてにならないものである。

さて司会者がまずは紹介を行う。
今日のドレスはエスカーダの特注品だ。
ドレスは肩がでて、すそは足首までの長いものだ。
ベージュ-金色の布地全体に宝石がちりばめられていて、遠くからでもインパクトがある。
聞けばそのようなドレスはそれ自体が重いそうで、体力がないと着られないのだ。座る時もたくし上げている。

それを聞いて、自分はある時男物の服を着てその重いのにびっくりし、以来服は軽さで選んでいるのを思い出した。
男物を着るのが嫌だったので、軽さで選ぶことを前向きな対策だと思っていたのだが、体力を付けてきれいな服を着ることの方が断然すてきだ。

次に、舞台をウォーキングしてくれる。
私は歩き方が変なのを気にしているのでついぐいっと乗り出してしまう。
彼女らはハイヒールを履いているので歩きがハイヒール用だ。
もとになっているはずの基本が、ゴージャスボディーと光るドレスに隠れて見えぬ。
く、くやしい。膝を曲げるタイミングを知りたいのに~~!?

ゴージャスボディーも注目だ。
筋肉がすごく発達していて、かつしなやかな様子がドレスの上からも分かる。
動作中に筋肉が一つ一つ順番に動いているのだ。
まるでアスリートのようだ。きっと、美という種目のアスリートなんだ。


彼女らは近くの客に手を振りながら歩いている。とてもキュートである。
すごみのあるゴージャスさを予想していたのでびっくりである。

ちょっと奮発して水平目線で我々遠くの客にも手を振って欲しいな~。
その方が美しいよ、と思いながら、たぶんこちらは口を開けてぽやっと手を振っているのであろう。




© Rakuten Group, Inc.

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: