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2004年07月01日

実はちゃんと条文があるのです。

第二百三十三条　隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。

２　隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

言葉が古くて読みにくいですね。
まず、１項には「枝」という言葉が入っていますから、１項は枝についての条文です。
それをみると、その木の所有者に枝を切るように請求できるということです。
ここで重要なのは切るように請求できるだけで、自分で切ってはいけないということです。
枝の場合、清水君は隣人に「枝を切ってください」と頼めるだけで、清水君自身が切ることは許されません。

では２項を見てみましょう。「根」という言葉がありますから、
この条文は根っこについての条文です。
それをみると、今度は自分で切ってもいいことになります。
根っこの場合、清水君は自分で切ることが許されます。

なぜ、こんな違いが出るのでしょうか。
多分、根っこの場合は誰に頼んでいいか分からないことがありうるからだと思います。

例えば、清水くんの土地が蒲原・草薙の２人の土地に挟まれているとしてください。
（蒲原・清水・草薙のような配置になっていると考えてください）
枝の場合はその枝をたどれば必ずその枝がどの木から来ているか分かりますので、
誰に切ってもらうよう請求すべきかはすぐ分かります。
しかし、根っこの場合はどうでしょうか。
万一清水くんの土地のど真ん中に突然根っこだけ出てきた場合を想定してください。

もし、根っこも勝手に切ってはならないとすると、
その根っこが誰の木から来たかは掘らない限りわかりません。
なので根っこについては勝手に切ってよいということになっているのだと思います。

みなさんも勝手に枝を切ってはいけませんよ！

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