うしろ向き日記

うしろ向き日記

助産院での出産


個室中心、おいしい食事、入院中に一度はディナーにフランス料理が登場し、アロマオイルで足のマッサージまでしてくれる、そんなお姫様気分の入院でした。
これよ、これ!これが経験してみたかったのよねぇ。
豪華個人産院!?で、次々出産していく友人達を見舞い続けているうちに、私もいつかはきっと!と思っていたので、妊娠がわかったとき、家から1番近くのこの個人産院を選びました。
ありがちな一人目の出産。

二年半後、次男を妊娠。
このとき私が出産の場所に選んだのは、助産院でした。
この助産院との出会いは、長男の断乳でおっぱいがトラブルを起こしたのがきっかけ。
公園で出会った近所のママ友達に勧められて、断乳からその後のケアまでサポートしてもらいました。
もちろん受診には費用がかかるので、実はかなり痛い出費になったのですが、
分泌過多でトラブルになり易いおっぱいだったので、助かりました。

助産院は、完全予約制。
小さな一戸建てをそのまま診察&お産&入院の施設として使っているので、狭い待合室はすぐにいっぱいになります。
しかも、ここはお産よりも母乳のトラブルで受診する人の方が圧倒的に多いのです。
ここで出産したわけじゃないけれど、噂を聞きつけてわざわざやってくる人もいます。
できるだけ母乳で育てたいけれど、思うように出ない・・・・そんな人が多いのです。
私は運がいいことに母乳がたくさん出たので、出なくて苦労している人がどのような診察を受けていたのかわかりません。
でも、ベッドに横になっておっぱいを搾って貰ったり、赤ちゃんへの飲ませ方を指導してもらったりしていました。
ママ自身の食事や、足りない時のミルクの足し加減、離乳食の進め方などまで、かなーり細かく指導があります。
助産婦である先生は中年女性でかなりのおしゃべり好き。
受診歴が長く親しくなった患者さんとはお話も盛り上がって診察室は大賑わいになります。
でも、待合室で待っているほうとしては・・・・・先生、早く!って感じでしょうか。
先生、怖いので何にも言えませんけどね。(笑)

妊婦検診は、まず検尿、そして体重測定&血圧測定、これは助産婦さんが自ら手動で計測してくれます。
次はベッドに横になって超音波、後期に入るとモニターもします。
同じ場所で横になったまま、先生が手で直接内診をします。
でもこれは必要でない限り行いません。
私が次男の妊娠で内診をしたのは、2~3回程度でした。
(お産が間近になってからの内診は除きます)

前期、後期に必要な血液検査などは、連携している病院へ出向かなくてはいけません。
これがちょっと面倒だったりしますが、省略するわけにはいかないのですね。
助産院で採血はできないみたいです。
もし貧血だったらその病院で増血剤を処方してもらいます。
張り止めのお薬は助産院で出してもらえます。
私は、運良く一度もお世話になりませんでしたが・・・・・。

それと、お産の途中で助産院ではカバーしきれないトラブルになったとき、
病院まで母体搬送することになっています。
でも、あんまりそれはないみたい。
病院なら簡単に帝王切開に切り替えてしまうようなお産でも、出来る限り自然に産ませてあげるように頑張っているようです。
実際に、私が入院している時、廻旋異常のお産があって、たいそう長引いてました。
産婦さんはもちろん大声をあげて苦しんでいるし、先生も大きな声で励ましてるのが丸聞こえ!
産後の私にはとっても刺激的な夜でした。(笑)
廻旋異常のお産は、病院ならほぼ帝王切開に・・・そして、通常の陣痛よりももっともっと痛いんだそう。
あれより痛いってどんなんじゃ!?

助産院での入院生活は、出産した日を含めて五日間です。
病院よりも少し短めでしょうか。
私は月曜日の朝に出産したので、金曜日に退院しました。
午前中に出て行くか、昼ご飯を食べてから出て行くかは選べました。
私はご飯がとってもおいしかったので、昼ご飯を食べてから退院しました。

普通の一戸建てなので、普通のお部屋に赤ちゃんとお布団を並べて過ごします。
部屋にはもちろんテレビなどありません。
ひたすら赤ちゃんとのんびり、ゆっくり。
これがとーっても良かったです。
長男の時は、ベッドに横になりながらもなんだかんだとテレビを見ていたもん。

朝、まず赤ちゃんは計測などのため、先生に連れて行かれます。
そこで、保存してある他の産婦さんのおっぱいを哺乳瓶で飲ましてもらったりもします。
いわゆる「もらい乳」というやつです。
これがちょっと嫌だなーという人もいるかもしれませんが・・・。
その後、母乳の開通や、おっぱいマッサージ(ただ搾っているだけのような感じ)をしてもらったり・・・。
夜も赤ちゃんと2人きりで部屋で過ごしますが、これまた他の産婦さんの冷蔵されたおっぱいを渡され、「愚図って眠れないようだったらこれをあげてね」と言われます。
特に初産の場合、産後すぐはまだ充分におっぱいが出ないので、これを足して、ママはゆっくり眠りなさいという感じです。
私も何度か飲ませました。
もし、どうしても泣き止まなくて大変な時は、内線で先生を呼び出せます。
先生(助産婦さん)は2人、二階に寝泊りしている風でした。

面会は、午後2時以降、それも家族や親戚のみ。
お友達がワーッと来てケーキを食べながらおしゃべりなんてとんでもないです。
ありがちな光景ですが。(笑)
長男の時は、産後二日目に会社員時代の同期10人くらいが一気にやってきて、病室がいっぱいになりました。
次男のときの面会は、実家の両親、夫、義両親、長男くらいだったので、五日間、本当にのんびりゆったり過ごすことができました。

退院後、まず一週間後に検診がありました。
私の場合、おっぱいにトラブルもなく、充分な量が出ていたので、次は一ヶ月検診。
母乳に悩みがあるママさんだと、もう少し頻繁に受診しているのかも。
一ヶ月検診が終わっても、引き続き母乳の指導やゆくゆくは離乳の指導まで受診するように勧められますが、私はそこでおしまいにしてしまいました。
電話で予約しないといけないのですが、忘れちゃうんですよね・・・・2人目ともなると。
だから出産から離乳までずーっと通っている人もいるわけです。
私は、一年四ヵ月後、次男の断乳の為に再び受診しました。
夏だったので大変でしたが、足掛け一ヶ月かかってどうにか無事終了です。

赤ちゃんをもう1人・・・という思いもありますが、私の中で子育ては次男でひと段落かな、と一旦区切りをつけたツモリ。
もしも、もう1人赤ちゃんを授かったら、きっとまたこの助産院で産むと思います。


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