≪☆女神☆の広場≫

≪第十三話≫

＜帰路＞

看護婦さんが医師を伴って病室にやって来た

医師『どうしました？何か異常でも・・？』

私『はい、気のせいかもしれないのですが、今ちょっと彼が動いた気がして・・』

医師『ふむ？何処が動いたのかね？・・』

私、心の中でやっぱり聞かれたわ・・・・

まだ決心が付きかねていた・・・・

私はドキドキしながら、しどろもどろに、

『それが、言い難いのでが・・・・・・』

医師『？？？？？？？』

私『彼のあそこが・・・・・・』

医師『ふむ・・・？あそこって？』

私は意を決して『男性の局所・・・シンボルです』

・・・・・・・幾ばくか無言が続き・・

医師は、少し恥かしそうな照れ笑いを浮かべながら

私の事を考慮してか親切心からか？

敢えて何故それが分かったのか理由を聞かず

彼の容態を診察し始めた

僅かに訝しげな様子をしながら・・・

一通り診終わって

難しい表情で

『この意識不明の状態から回復の可能性が有るかもしれない』不安げに答えた

私はやっと告白出来た事を

明るい一縷の望みを得た事で

そっと肩を撫で下ろした気分になった

時間も経ち

医師と看護婦さんに

彼の事をくれぐれと頼み

病院を後にして

私は一端東京に戻るべく

飛行場へと向かい

そして

心を残しながら

飛行機に乗った

これからの事を考えて

憂鬱な気分を隠しきれず

涙を瞳に溜め声を出さずに

飛行機の窓越しに

彼の地；札幌の街を見下ろしながら

悲しみの号泣を上げた

・・・・・・・・・・・・・

『神よ！彼を助けて！目が見える様にして下さい』

心の中で何度も叫んでいた

・・・・・・・・

段々と東京の空へと飛行機は近づいて行った

・・・・・・・・

そしてまた

新たな地獄が待ち受けてるとも知らずに

・・・・・・・・・・・・・・・・

飛行機は羽田空港に着陸した

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