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Nov 22, 2024

早坂暁の傑作中の傑作！★「夢千代日記」（NHK)

カテゴリ：嗚呼なつかしのテレビドラマ♪

こんばんは、映画狂のモイラでございます。

今宵はNHKの「ドラマ人間模様」の中でも
際立って傑作だと言える「夢千代日記」を、ご紹介します。

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山陰のとあるひなびた温泉宿には、「はる家」という小さな置屋があり、
切り盛りするのは夢千代（吉永小百合）という
母の胎内で被爆し、原爆症と闘っている美しい芸者。
その「はる家」の芸者は、心中の片割れの金魚（秋吉久美子）、
大酒を飲んでごまかしているが、実は不治の病にかかっている千代春（楠トシエ）、
三味線の名手だが、旅役者が来たらじっとしていられない菊奴（樹木希林）、
舞も三味線もできず、軍歌だけがお座敷の芸の雀（大信田礼子）など、
ひと癖もふた癖もある女ばかりだった。
そんな置屋にある日、遠い川崎から山根（林隆三）という刑事が訪ねてきた……

裏日本の厳しい冬の風景に、哀しい女たちの人間模様が繰り広げられていく……
観ていて胸がじんとするドラマです。
昭和の名脚本家・早坂暁氏の原作ですが、この方、薄倖な女を描くのが本当にうまい！
早坂氏は渋谷のホテルを家がわりにしていた、かなりの変人だったそうですが、
この「夢千代日記」といい、同じNHKの「事件」シリーズといい、
時代の波に乗り遅れず、取り残された人々、虐げられた人々への愛が、
ひしひしと伝わるシナリオを書かせたら、天下一品です！

置屋「はる家」の周りの登場人物もまた、いいんですよね。
年増のストリッパー・アサ子（緑魔子）、
小さなストリップ劇場の照明係・あんちゃん（あがた森魚）、
温泉場の顔役・山倉（長門勇）、
そして田舎の赤ひげのような医者・木原（ケーシー高峰）……
本当に芸達者を揃えています。
何回観ても飽きないドラマです……

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★早坂暁の世界★