茶の香り

「パクヨンハ短編ドラマコレクション」の二つのお話の一つです。
どちらも悲恋なので、見るのに勇気がいりました。

茶の香りのヨンハくんは、大きなメガネに黒髪短髪、お顔はちょっとぽっちゃり。
ファッションは、白い綿のシャツに紺のカーディガン、ストンとしたズボンでなかなか素敵でした。

しかし！　不治の肺病を患っている役なので、頬や目の周りが土気色にメイクされています。
はじめ、「チーク濃いなあ」と思っていましたが、きっとヤツレを表していたのでしょう。

と、外見はいいっちゅーんですよね。でも重要なんでがす。

昔の韓国のお話でしょうか、田園風景で、とても美しい映像でした。
ヨンハ君は知的な役が似合います。

孤児で、裕福な家でこきつかわれていた少女に、その家の知人として来たときにその少女を知り、
本や勉強が好きなのに、学校にも行けない彼女に何年も本を送り続けるのでした。

奉公先のアホ息子が彼女に手を出そうとし、彼女は家を追い出されると共に、
肺病の患者、ヨンハくんの元へ奉公に出すのです。

若い女性に、不治の病の人間の奉公をさせる、彼女も暗い気持ちで向かいますが、
心の美しいヨンハくんに奉公しているうちに、自分の人生もそんなに悲観せず、
生きる意味を見いだしていきます。

お茶の味わいを通じて、人生の味わい方を教えるヨンハくん。

「お茶には５つの味がある。」
「はじめのうちは苦味と渋味と酸味。そしてしょっぱさしか感じられない。」
「でもよく味わってごらん
「４つの味が混ざり合って、舌先にはほろ苦い甘さが残る。」

「人生も同じだよ、苦しさを知らなければ甘さも解らない。」
「ゆっくり味わいながら、待ってみるんだ。」

「待つことを学ぶために　僕はお茶を飲むんだ」
「意味のない苦しみや無意味な時間なんて、存在しないことが解るようになる。」

清く正しく生きるヨンハくんの姿に泣けます。
自分の人生にも、意味のない苦しみや無意味な時間なんて、ないんだ、って
勇気をもらうお話でした。

韓国の昔ながらのおうちのつくりも楽しめます。
あたりまえか・・・。

チークの濃さが気になった一品でした。