PR
カテゴリ
サイド自由欄
コメント新着
12月23日。今年もご縁をいただき、歳末助け合い協賛能
午後の部に行ってきました(於: 大槻能楽堂
)
能は『清経(きよつね)』『巻絹(まきぎぬ)』『黒塚(くろづか)』
ほか狂言『魚説教』、仕舞でした。
『清経』
源平の合戦。柳が浦で負け戦と見切り入水した平家の武将、平清経。
妻の夢枕にあらわれるが、なぜ討ち死にではなく自殺なのかと問う妻と、
宇佐八幡宮での御託宣など入水に至る経緯を説明する清経。
このような源平の武将の能って、戦をした者は勝っても負けても
死後は等しく「修羅道」に落ち
永遠に戦い続けねばならないという責めに苦しむ様子が出てきます(/_;)
『巻絹』
熊野に巻絹を献上する都からの男が、
途中で音無し天神に和歌を捧げていたために遅れてしまった。
役人は縛り上げるが、神が憑依した状態の巫女が男を解き放つよう云う。
和歌を供えた功徳により遅れた罪は許され、巫女は和歌の功徳を説いて、舞い
やがて神が去って正気を取り戻す。
『黒塚』(観世流では『安逹原』)
「みちのくの安達ヶ原の黒塚に鬼こもれりと 聞くはまことか」
という平兼盛の和歌がもとになった物語。
熊野那智から、陸奥行脚にきた阿闍梨祐慶と供の者。
安逹原で日暮れを迎え、灯を見つけて老婆の家に辿り着き、一夜の宿を得る。
糸車を繰りながら世の無常を愚痴ってるうち、寒いだろうと夜中の裏山に薪を
取りにいく老婆。ただ、くれぐれも寝室だけは見ないでくれと云い残して。
二人のお伴で来た能力(のうりき・寺男みたいなもの)は阿闍梨と供の山伏が
止めるのも聞かず、覗き見してしまう。
なんとそこにはおびただしい人の骨が軒まで積み上げられている。
驚き逃げ出す一行を老婆は鬼の正体を現して追ってくるが
阿闍梨たちは法力で対抗する。
こちらは以前に舞台を鑑賞したことがあります。テレビでも観ました。
そのどれよりも、断然迫力がありました
薪を取りにいく老婆が「見るな」と言い置いて家をでてからも
念を押すようにちらっと振り返るとこなんて、
「恐っ!」て感じ
まだ般若の面に掛けかえてないのに。
鬼女となってからの面は般若の中でも色黒で形相はワイルド
赤い髪が角に押し上げられるように揺れるのも、真に迫ってる
阿闍梨と供の山伏の声も朗々と素晴らしく、
あの長い数珠をシャカシャカいわして法力で追い詰めるとこ、
鬼女と拮抗してる様子、とってもドキドキしましたよ。
話は分かってるのに。
でまた、大迫力のお囃子。笛も小鼓も大鼓も太鼓も素晴らしい。
やはり指先から頭のてっぺんから口から、何かが噴き出すよう。
それが気迫?オーラってもの?
太鼓は大好きな中田弘美さん
やっぱり中田先生が打つ姿って、めちゃかっこいいと再認識、
釘付けでした。またもお口ぽかんとしてたかも><
長年観ている方やお稽古なさる方なら、もっと具体的な感想があるでしょうが
私はただ「すごい!」「なんてかっこいいんやろ!」ばかり
とにかく、すごく感動し、帰路も帰宅してからも翌日も
思いだしては余韻に浸ったりなんかしてます(#^.^#)
太鼓の先生に感動した旨を伝えると、
黒塚(安逹原)を何百回もやった中で三本の指に入る舞台だったかも
自分以外は素晴らしかった(←ご謙遜)見ていただけてよかったと仰られ、
この鳥肌もんの感動は正しいんやと実感しました(^▽^)
私もこんなに素晴らしい舞台を拝見できて幸せです。
本当にありがとうございました_(_^_)_
里女・鬼女 松井彬
山伏祐慶 福王知登
供山伏 喜多雅人
間 能力 善竹隆司
笛 貞光訓義
小鼓 清水皓祐
大鼓 山本哲也
太鼓 中田弘美
読んでくれてありがとう
写真は移動中にみた空

今年の夏の思ひ出より 薪能と観月祭.。o○ 2013年10月07日 コメント(8)
弁慶と牛若って… お謡い体験から。 2013年08月06日
ハマってみたりして(*^▽^*) 謡の世界 2013年04月19日 コメント(2)