●●●新選組！～矛盾は胸の中に

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2004.05.23

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テーマ：新撰組！(307)

カテゴリ：カテゴリ未分類

桂小五郎に矛盾をつかれた芹沢鴨は

攘夷に会津に新選組に佐幕に天狗組
彼のこれまでの人生には
なんの拠り所もない。
どこにも属さなければ
そうなるのは必定。

勇はわかっているのか。
芹沢がいる限り背負う荷物は少なくてすむ。

まぎれもなく彼の役目となる。
そのときにはいつも仲裁してくれた
坂本龍馬はこの世にはいない。

国のゆく末を案じる熱き想いは真実。
だが人のやることは常に矛盾がつきまとう。

どうにもならないのか。

お梅さんは何故ああも、
浅葱色のダンダラ模様を喜んだのか。
又三郎や桂の助言こそ本当だろう。
昔つきあっていた男に
浪士組の『おかみ』だと言う心の裏表。

男の力を利用していることを
彼女はきっとわかっている。

浪士組は形を整えようとしている。

剣だけでなく柔術に強いものや
算術に明るいものもやってきた。

芹沢の下でもかまわないと。
平隊士でもいっこうにかまわないはずだ。
ただ志さえ全うできればいい。
だが歳三や山南が動けば
名目は全て近藤勇の名のもとにとなる。

どうにもならないのか。

芹沢は勇とともにいることを選びながら
勇がいれば虫酸が走ると言う。
矛盾。

矛盾。

新見錦は芹沢の矛盾を知っている。
「だからウチの先生は大きくなれない」と。

芹沢の対極に桂小五郎はいる。
新選組に追われ、長州の危機も切り抜け
『逃げの小五郎』と言われながらも
後に維新三傑の一人として歴史に名を残す

そしてこれから
勇の矛盾はますます大きくなる
どうにもならない矛盾が
ますます大きくなっていく。

人のやることには常に矛盾がつきまとう。
それとどうやってつきあうのか。
難問である。

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