2004.06.18
テーマ： レンタル映画(833)
カテゴリ： 日本映画
法律の闇に眼が向く。
法律は闇だらけ人はそれに追いつけない。
人が作った法律なのに。
闇だらけだ。
第39条 心神喪失者の行為は、罰しない。
柴田真樹が法廷に立つ。
罪状は雑司ヶ谷に住む若い夫婦・畑田修と恵の殺害。
弁護士は精神鑑定を求める。
柴田真樹は犯人だ。
柴田を解離性同一障害と認定する。
それを助手である小川香深が
詐称であると疑う。
さてここで焦点が多様化する。
柴田真樹を演じる堤真一の演技を愉しむか。
また森田芳光監督の意気込み溢れる映像を堪能するか。
または。
この作品がどういう結論を選択するのか。
柴田真樹の犯行動機は
あきらかに刑法第三十九条にある。
刑法には
（正当行為）
（正当防衛）
（緊急避難）
（故意）
（心神喪失及び心神耗弱）
（責任年齢）
なんと多種多様な「救いの手」だろう。
柴田真樹は巧妙に演じる。
精神鑑定にはセオリー通りの解答を。
○と×の数が一定数なら
医者は間違いのない診断を下す。
疑う余地がないのならそもそも疑いは生じない。
この作品がどういう結論を選択するのか。
柴田真樹は犯人だ。
それを小川香深が読み解いてゆく。
鈴木京香が挑むように演じている。
サスペンスとしたの側面がこの映画の娯楽なら
この物語の出した結論は傍聴人に突きつける刃先。
迫真の演技や巧みな演出に攪乱されながらも
現実の世界でしかと通用している
「刑法」の根底にあるものが晒されているのだ。
法律にある深い闇。
法律は闇だらけ人はそれに追いつけない。
工藤啓輔の周到な計画も
リアリティからかけ離れているかも知れない。
専門家を騙せるものなのか。
もともと彼は役者である。
柴田真樹という役柄で殺人者ならびに
多重人格者の演技で法廷を蹂躙する。
精神鑑定では解離性同一障害
刑事も裁判官も他愛ない。
しかも真実を暴いてくれる者もいる。
物語の信憑性は無用の長物。
結論は刑法第三十九条の是非ではない。
その法律が内包しているものを
浮き彫りすることになる。
罪を犯しても無罪となる。
工藤啓輔の嘲笑。
「おまえらみんな騙されていただろ。」
そうだ、アイツラに。
精神鑑定を引き出したところで
工藤啓輔の復讐は完了していた。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
２ 重い罪に当たるべき行為をしたのに、
行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、
その重い罪によって処断することはできない。
３ 法律を知らなかったとしても、そのことによって、
罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
法律は闇だらけ人はそれに追いつけない。
人が作った法律なのに。
闇だらけだ。
第39条 心神喪失者の行為は、罰しない。
柴田真樹が法廷に立つ。
罪状は雑司ヶ谷に住む若い夫婦・畑田修と恵の殺害。
弁護士は精神鑑定を求める。
柴田真樹は犯人だ。
柴田を解離性同一障害と認定する。
それを助手である小川香深が
詐称であると疑う。
さてここで焦点が多様化する。
柴田真樹を演じる堤真一の演技を愉しむか。
また森田芳光監督の意気込み溢れる映像を堪能するか。
または。
この作品がどういう結論を選択するのか。
柴田真樹の犯行動機は
あきらかに刑法第三十九条にある。
刑法には
（正当行為）
（正当防衛）
（緊急避難）
（故意）
（心神喪失及び心神耗弱）
（責任年齢）
なんと多種多様な「救いの手」だろう。
柴田真樹は巧妙に演じる。
精神鑑定にはセオリー通りの解答を。
○と×の数が一定数なら
医者は間違いのない診断を下す。
疑う余地がないのならそもそも疑いは生じない。
この作品がどういう結論を選択するのか。
柴田真樹は犯人だ。
それを小川香深が読み解いてゆく。
鈴木京香が挑むように演じている。
サスペンスとしたの側面がこの映画の娯楽なら
この物語の出した結論は傍聴人に突きつける刃先。
迫真の演技や巧みな演出に攪乱されながらも
現実の世界でしかと通用している
「刑法」の根底にあるものが晒されているのだ。
法律にある深い闇。
法律は闇だらけ人はそれに追いつけない。
工藤啓輔の周到な計画も
リアリティからかけ離れているかも知れない。
専門家を騙せるものなのか。
もともと彼は役者である。
柴田真樹という役柄で殺人者ならびに
多重人格者の演技で法廷を蹂躙する。
精神鑑定では解離性同一障害
刑事も裁判官も他愛ない。
しかも真実を暴いてくれる者もいる。
物語の信憑性は無用の長物。
結論は刑法第三十九条の是非ではない。
その法律が内包しているものを
浮き彫りすることになる。
罪を犯しても無罪となる。
工藤啓輔の嘲笑。
「おまえらみんな騙されていただろ。」
そうだ、アイツラに。
精神鑑定を引き出したところで
工藤啓輔の復讐は完了していた。
ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
２ 重い罪に当たるべき行為をしたのに、
行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、
その重い罪によって処断することはできない。
３ 法律を知らなかったとしても、そのことによって、
罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
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