●●●ガープの世界

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2004.08.23

(6)

テーマ：レンタル映画(833)

カテゴリ：アメリカ映画

チャンスとばかりに看護婦ジェニーは

子供が欲しかったのである。
それも男にわずらわされずに。

生まれた子供が心配になる。
お母さん、男嫌いだよね、きっと。
でもなんとかスクスク育って、
ちゃんと恋をしてくれた。
レスリング部のコーチの娘ヘレン。

そんなにスンナリ言ったわけじゃない。
プー、アンタって屈折してる。
ガープはともかくも
相手はお姉ちゃんでしょ。
って何のことかと言うと、
プーという女の子は
姉とガープのセックスを
ヘレンに覗かせてしまうのである。

ジョン・アーヴィング原作。
監督はジョージ・ロイ・ヒル。
淡々としているがみずみずしい映像である。

お母さんは熱演するのはグレン・クロース
1982年度作品。
ガープ、生まれてきて、
恋をして性を知る。
男と女というものを知る。

ヘレンと結婚をし父親になる。
お母さんはウーマン・リブ運動のとなり
相変わらず過激なのだった。
なんとなくガープも成功し、
健やかな一生を終えるのかと思いきや
衝撃的な事件が起きる。

衝撃的。
あの事故は衝撃的だ。
失明や失語症、
ムチウチ症にかみ切られたペニス。
死んでしまった息子。
The World according to Garp
驚いたり嘆いたり喜んだり。
淡々と美しい映像が続く。
衝撃的に思える映像も
時間の縦糸の一部となる。
過去と未来に挟まれているだけの。
衝撃的ではあるが、
その時は衝撃的ではあるが。
ああそうか、
衝撃的にガープは生まれ、
恋をして性を知る。
そして死に向かって歩いているのだ。
歩いているだけなのだ。
舌を切り取ったプーに殺されるのは
衝撃的ではあるが、
それもまた一つの人間の「死」なのである。
彼が衝撃的に「生」まれていたように。

The World according to Garp

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