ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

調子がいいって?


調子が悪くて会話困難、歩行も困難だった。
診察室に行くにもやっとの状態。
やっと辿りつくと「調子いいじゃん」と薬を出して帰された。
誰が見ても決して良いと言える状態ではなく、わかりきって言っているとしか思えず、私は何も言えないまま廊下に出た。
何とか、会計まで行ったものの、もう動けない。
会計の人達も「ぱんだちゃん、いつもと違うよね。戻ろう」と。
もう返事なんて出来なかった。
そこに患者さんのお母さんが。
なんとなくキャッチしてくれ「○○先生のとこ連れてってやるから」と、そこから開業した、赤ちゃんの頃からお世話になっている先生のところに連れてってくれた。
すぐに点滴と酸素を繋いでくれたものの、一向によくならない。
そのうち、どんどん苦しさは増して我慢が出来ない。
「こ・ろ・し・・・て」精一杯の言葉だった。
そのまま、どす黒くなり硬直してしまったらしく何となくバタバタしているのはわかるけど、よく覚えていない。
救急車で先生と一緒に病院へ戻されたけれど、気づいた時には先生が、怒鳴られていた。
「あんた、こいつ殺す気か!!開業医がやっていい範囲がある」
私は、言いたかった。
目の前に苦しんでる子がいるのに調子いいって帰すあんた達の方が最低だと。
先生は、どんなに文句言われても何も言わずに黙っていてくれた。
そして、私のところに来て「頑張れよ」って。
まだ、話す事も出来なくて、私はただ涙を流した。
ある程度、良くなってから先生達は私に「お前もお前だ。受診していながら○○先生の所に行くなんて。死にたいのか」と。
私は反論した。
「自分達が帰したくせに、○○先生の事、悪く言わないで。私は、あっちに行ったらあっち、こっちに来たらこっちでいい事なんて言わない。悪いのは先生達じゃない」と。
散々、もめて、その先生の所に行ったら二度と診ないと言われた。
私は、それが気に入らなくて、先生達の目の前で点滴を抜いて出て行った。
勿論、調子は良くはなっていたものの、動けばすぐに戻る事もわかっている。
出ていってすぐに悪くなり、他の病院で点滴をし、病院に戻る事となった。
それ以来、益々、先生達との距離は大きく広がり、どんどん病院へ行くのが怖くなっていった。


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