ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

出来ない看護師


最低、最悪な仕事の出来ない看護師だった。
しっかりしているのは、古株の恐がられているような看護師さん。
相談にのってくれたり、悪い事は悪いと注意もしてくれた。
私は、いつも言う。
甘やかしてほしいわけじゃない。
自分が正しいと思う事であっても間違っている事もある。だから注意してほしいと…
私は自分で出来る事は全て自分でやる。
スタッフが少ない人数で動いているのがわかるから、ナースコールすら押さない。
点滴すら巡回時間に合わせて絞ったり、自ら出向く。
手をかけない。
だから、私の事なら我慢する。
だけど、見えてしまった。冷たくなった清拭タオルを布団に隠して
『嫁さん来たら拭いて貰うんだ』という淋しい顔。
私は、頼んだ。
『自分で言えないでるから、お手伝いしてあげて貰っていい?』
返って来た言葉は『いいって言うんだもん』
そりゃあ、言うでしょう。遠慮して…
でも、出来るなら布団にタオル隠さないでしょ?
やってくれないから私がやった。
でも…自分が、どんどん動けなくなって、自分で着替えも出来なくなった。
『清拭のお手伝い、お願いしていい?』
やっては貰えなかった。
部屋の人がやってくれた。
この情けなさわかりますか?
医療者と割り切っていても、恥ずかしい、情けない。
病気だからとわかっていても、どんなに悔しいか辛いか…
それを他人の患者さんにやって貰う情けなさ。
特別な何かをしてほしいわけじゃない。
でも、やるべき事、やらなければいけない事は、やってほしかった。


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