ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

祖父の死


決して痛みに強いわけじゃない。
だけど、何もかもが悪夢のようで、必死にこらえるしかなかった。
痛みとの戦い。
リハビリも動く箇所を先生が可動をかけてリハビリをするというのが、いっぱい、いっぱいだった。
そんな時に、祖父が大腸癌で入院していた。
私の事で父も母も祖父に会いに行く事すら出来ずにいたので、行ってあげてほしいと頼んだのだ。
だけど、決して、一人に出来るような精神状態ではない。
学生の時の親友と病院の兄弟が、そばにいてくれた。
一緒にご飯を食べてたり、話をしたり。
私にとっては、信用できる人。
一緒にいてくれる間だけは、心を休めていい時間。
だから、父と母には祖父のもとへと行って貰った。
ところが、その数日後、もう身動きがとれなくなってしまった。
歩行器を使っても、ほとんど歩けない。
像のような足。浮腫みに対応出来ないんだ。
立ち上がる事も無理。
父母に電話をした。
電話をして最初に言われたのは「おじいちゃんが死んじゃった」
虫の知らせだったのだろうか。
私には伝えるつもりはなかったみたい。
父の悲しそうな声。
私にし悪夢どころか、誰かが、仕組んだようにしか思えなかった。
私を苦しめる為の工作。
父や母もグル?
私は誰を信じたらいいの?
もう誰も信じられない。
これが本当なら、おじいちゃん私も一緒に連れてって。
私も楽になりたい。そう思った。
何もしてあげられなくて、してもらうばかりで、ごめんね。
してあげたい事はいっぱいあったのに何も出来なかった。
ただただ、後悔と、ほんとなのか嘘なのか、わからない現実。
おじいちゃんに手紙を書いた。
動けないので、看護師さんに頼んで、実家にファックスを送って貰った。
私の心は奥深い暗闇にいった。


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