ヘビメタさん


ヘビメタさん。

あのヘビメタさんにポールギルバート登場♪
(2005年7月26日放送)

番長対決??

運命の「十分条件」が、偶然の名の下に満たされしとき、ひとつの命題が導き出される・・「英雄は・・・二人いる」と・・・。

60億分の2の奇跡!
すべての条件の輪が交わるその場所に、
鎮座まします二人の男。
かたや、マーティ・フリードマン
かたや、ポール・ギルバート
もし、60億の人々全員に出会おうとしたならば、
1秒に1人の人と出会ったとしても190年の年月が必要なのだ。
・・・人と人との出会い。。

さて、そんな「2/60億」の男達に、今夜もうひとつ加味された
「必要条件」を巡る仁義なき闘いが繰り広げられた。
「KISS番長決定戦」・・・真にKISSを愛するものはどっちだ!
今夜、60億分の1が決定する・・・それにしても当番組・・・「番長」が好きだ・・・

「僕ノ方ガKISS好キダゾー」
「KISSナラ俺負ケナイゾー」

まるで、かの怪作「キル・ビル」のワンシーンのように、ししおどしが響き雪の降りしきる日本庭園で殺しあうがごときに、両者の罵声が響き渡る。 このとんでもない組み合わせを堪能できるのは我々日本人だけだと・・・。 高らかに叫ぼうではないか!ポールよ、マーティよ、思う存分「闘ッチマイナー!」と・・・。

おなじみ口リフ女王ヨーコちゃんの口リフを聞くや、マーティが手を上げた。「わかった!わかった!・・・She!」 長ドスをギターに代え、おもむろにマーティは切りつける!惜しがるポールの血しぶきが、真っ白な日本庭園に鮮やかな赤の刻印を印す・・・
私の脳内妄想は躍動する・・・着流し姿のアメリカさん、渡世の義理が二人を割る。

・・・ジーン・シモンズ・・・

長身の、絶対的な存在感を発し背後から近づくジーン。その突然の訪問に、よろめくポール。そんなポールに、ジーンは、自己紹介も含め、元気良く挨拶した。「き・く・ま・るDEATH!」

ある意味彼もまた「60億分の2の男」。表のジーン・・裏のきくまる・・・姿形だけが唯一の接点の初代エアメタルゴッドは表裏一体のパーフェクトワールドを今夜も魅せつけた。闘いは続く。

互いに答えられず、正解の「CRAZY CRAZY NIGHTS」に、マーティが噛み付く 「ホントのKISSファンはその時代認めてないから」もはや真偽を超越したジーンのありがたい言葉が追い討ちをかける「やっぱ、メークしてねぇとな!」

日本語で会話しあうポールとマーティが奏でるKISSの世界に、正体は日本人のジーン・シモンズが絡む。

あぁ、なんと素晴らしくも歪んだ世界か!

飛び交う日本語と、べらんめえ口調のジーンに、私の意識は錯綜する。 そして、ファイナルヒート
「クレイジートレイン!」 ポールが勝負を賭ける!・・・錯綜していたのは私だけではなかった。
KISSって言ってんだろ!!・・・世界のポール・ギルバートに思わず突っ込みの声があがるスタジオ内・・・
もはや・・・すべてが・・・素晴らしく・・・歪んでいった

果たして・・・勝利の女神はマーティに微笑んだ。
「あなたは・・サイコー」きくまるが称える。
「あなたは・・サイテー」投げかけられた言葉に、うなだれるポール。
「やっぱり勝つ方がいいじゃん!」マーティはご満悦だ。

↑マーティにさらなる勝負を挑むポール
そんなマーティに噛み付いたポールの言葉が、よもや今夜の伝説を生み出すとはその時思いもよらなかった・・・

「KISSでは、君が勝ったけど、デフレパードなら僕が勝つよ。」
「いや、そんな事ないぞ!何もかもわかるから」 とマーティ

「もう一回勝負だ!」 ポール
「よし!受けて立つぞ!」 マーティ

もう1回勝負だ!

ポール・ギルバートVSマーティ 
夢のキッス番長決定戦 でお届けした曲

Kiss 「She」
Kiss 「Love Her All I Can」
Kiss 「Crazy Crazy Nights」
Kiss 「Deuce」
Kiss 「Makin' Love」

クレイジーマスター

AからZまでの26文字その26文字が生み出した今夜の奇跡
私達は、その奇跡に・・・涙しよう・・・

まずは、そのルールを紹介する。『箱から曜子ちゃんが取り出したボールに アルファベットが書かれています。そのアルファベットで始まるアーティストの曲をギターで答えてください』
そして、その曲が「正しくも」メタルか否か、
「オレがルールブック!」「深夜のごきげんよう」
久武頼正がジャッジするというもの・・・

「ヘビメタ一球入魂!プレイボール!!」
何かを捨てきったかのような、久武のはじけっぷりに圧倒される開会宣言からはじまった今夜の闘い。そして会場に響き渡るあのメロディー!! サイコロならぬピンクのボールが、そのメロディーに合わせ、姿を現す。

素晴らしきは久武ワールド!二週間の休養を経て、帰ってきた「おすましグレ子」は今夜、「ヘビメタさん」に同化する!ギターの奏でる音魂だけが、「ヘビメタさん」ではない!久武頼正の生き様もまた・・・「ヘビメタさん」なのだ! 彼もまた・・・英雄のひとりであった・・・

Y・・D・・B・・U・・Z・・S・・Q・・A・・P・・F・・・・・ランダムに出現するアルファベット。その頭文字のアーティストを、マーティが!ポールが!次々と弾きまくる。まさに・・・弾きまくる。
その闘いの軌跡は、以下に記されているので、是非とも確認していただきたい。しかし、もはや闘いの行方はどうでもよかった。
怒涛の二時間!・・・そう!二時間だ!
ポールとマーティのギターは、一度たりともその勢いを止めることはなかった。

至福の「26文字耐久レース」、「世界一偉大な草レース」
二台のマシンは、互いを見やり、互いの走りを心底楽しんだ。
片方が抜き去れば、片方はさらに抜き返す・・・26文字走り続ける両雄は、いつしか己との闘いへと変容していった。

「X!」・・・その文字に、マーティは反応する!まさに奥の手・・・「XーJAPANだよ!」
「L!」・・・ならばと、ポール。お気に入りのバンド名を答える・・・「ラウドネス!」
そんなポールの答えに、満面の笑みを浮かべたメタルアンパイア久武は、 手で大きな丸をつくり叫んだ
「メタルマニアにカンパイ!」・・・あぁ、久武よ・・その言葉がすべてだ、今夜の闘い・・・

みんなで満面の笑みをうかべようじゃないか!こんな夜中ではあるけれど、テレビの前で叫ぼうじゃないか!
メタルマニアにカンパイ!・・・ヘビーメタルにカンパイ!

そしてついに、訪れた「M」対決。
「MEGADETH 」 VS 元 「MR.BIG」 ・・・「M」を取るのは・・さぁ どっち!?「はいはい!簡単だよ!これは」 とマーティが、プライドを賭けて先取する。

「えーっとね・・ メ・・・タリカ!!」
えっ!タリカの方?ガデスじゃなくて?
・・・ 「Seek And Destroy」を、マーティのギターが奏でだす。
「えー!でも、マーティ、ここはメガデス弾いてもらわないと・・・」と、熊田。もちろん、ガデスの方も、「Holy Wars…The Punishment Due」で、きちんと聞かせてくれたマーティだった。

「そしてMと言えば・・・ポール」鮎貝の問いかけに、ポールが披露したMR.BIG「Green-Tinted Sixties Mind」・・・・
「うわぁ、ホンモノだぁ!!」 とマーティも感激する・・・ってマーティ・・・自分もホンモノじゃん!

通常のライブでも、こんなに弾いたことはないという二人・・
そんな頂上対決に、ついに26個目のボールが出現した・・・・・「R」

奇跡・・と言ってもいいだろう。ランダムに取り出したはずのアルファベット。この壮大なレースの物語の最後を飾る「R」 あまりに・・あまりに綺麗にチェッカーを受けてのゴール。ポールが答える
「レーサーX」・・「Into The Night」
19歳のポール・ギルバートが、世界に登りつめるきっかけとなったそのバンド。二時間に渡るレースの終わりを飾るに相応しいバンドであった。 気がつけば、スタジオの外も、長時間のバトルを物語るかのように、夜の帳がおりる頃であった・・ Into The Night

ポール・ギルバートVSマーティ 
ヘビメタメジャーリーグ A to Zでお届けした曲

Y Yngwie Malmsteen 「I'll See The Light Tonight」
D Deep Purple 「Space Truckin'」
B Black Sabbath 「Eelectric Funeral」
U UFO 「Only You Can Rock Me」
Z ZZtop 「Tush」
S Saxon 「Motorcycle Man」
Q Queensryche 「Operation/Mindcrime」
A ANGEL 「Tower」
P Pat Travers 「Snortin' Whiskey」
F FASTWAY 「Say What You Will」
H Hughes/Thrall「Hold Out Your Life」
X X JAPAN 「Miscast」
E E・Z・O 「HOUSE Of 1,000 Pleasures」
L Loudness 「Crazy Doctor」
M Metallica 「Seek And Destroy」
Megadeth 「Holy Wars…The Punishment Due」
MR.BIG「Green-Tinted Sixties Mind」
V Vixen「Living In Sin」
Van Halen「Ain't Talkin' 'Bout Love」
C Cinderella「In From The Outside 」
K Krokus「Eat The Rich 」
W Whitesnake 「Crying In The Rain」
N Nazareth 「Hair Of The Dog」
I Iron Maiden 「The Number of the Beast」
J Judas Priest 「Heading Out to the Highway」
T TNT 「10,000 Lovers」
G Guns N' Roses 「Sweet Child O' Mine 」
O Ozzy Osbourne「I Don't Know」
R Racer X 「Into The Night」

スクールオブメタル

「マーティさんちょっと押してくれる?」 
ポールはエフェクターを指しそう言った。
そして、ギターを顔面まで抱え上げ・・・
ポールの歯が奏でる超絶プレイ・・・
「歯とか欠けないですか?」
そんな熊田の素朴な疑問に
「はい・・いつも!」と笑みをうかべ
答えるポール。
「体はってますねぇ」と、またまた素朴な感想の熊田。
掴みはオッケーだ。

M.S.G ・・その名をつぶやくとき
ギターキッズならば必ず尊敬の念をいだくだろう。
そして、その名を心に刻む
幾多の男共がフライングVに夢をかけたのだろう。
私達の心から決して消えぬその名前・・・
『神』マイケル・シェンカー・・・

「一緒にアルバムつくろうって話があって・・・」 マーティは、そんな神との思い出を語りだした。
「曲を作りましょうってボクが言ったら、曲はいらないんです、ただ録音しましょうって言うんですよ。
曲がなければどうやってアルバム作るんですか?」
神を前にして、プロとしてのマーティのプライドが炸裂した話だ。
鮎貝が答える。
「例え、神様のアルバムであっても、いいものになるという確信が持てないとマーティも
プロとして参加できないというわけですね」
「まぁ、ほんとにボクもしっかりしてる奴ですから・・」・・・・完璧主義者と自ら言うマーティのプロフェッショナルな一面を垣間見る話だ。
「おもしろ外人」と「しっかりしてる奴」・・・その両面性こそが、マーティの比類なき魅力であろう。

「ポールはどうですか?」そんな鮎貝の問いに
「大好きですよ。UFOのソロは全部好き。ギターの弾き方も超かっこいいし」 そして、「ONLY YOU CAN ROCK ME」を、弾きだした・・・そこにマーティも絡む。

続いての紹介は、今夜のゲスト、ポール・ギルバートの新作 「SPACE SHIP ONE」 だ。ああ!だからオレンジのつなぎ着てたんだぁ・・・と、思わずつぶやくビデオクリップに妙な納得をしつつ、新作のアルバムの話に移った。 「日本語の勉強をかねて、一曲書いたんですよ」そういうと、ポールは弾き出した。やさしい暖かなメロディーラインに乗せ、ポールは日本語で歌いだした・・・・

「BOKUNO ATAMA」 歌 ポール・ギルバート 

ボクの頭はトマトでできている
ボクの頭はトマトでできている
でも、トマトの方が・・・ナスより好きだよ

最後にポール、マーティの二人からのリクエストでラモーンズの登場だ。「ラモーンズは、パワーしかないんです。ギターソロもないし、歌メロはわかりやすいし、決めもないし、パワーしか残ってない・・・それが凄い気持ちいい。その暖かい歪みを浴びたいくらいの気持ちなんですよ」
マーティの彼らへの愛情がほとばしる。
そして、ポールとマーティは「ROCKAWAY BEACH」を披露した。
「歌がないと何の曲かよくわからないですね 笑」そんな素朴な熊田の感想に、マーティも答える
「そう、しかもラモーンズの曲、みんな全く同じ感じ」(笑。

スクール・オブ・メタルで紹介した曲

(1) Michael Schenker Group 「Dancer」
(2) Paul Gilbert 「Space Ship One」
(3) Ramones 「Sheena Is A Punk Rocker」

メタル魂

「メタルの魂は日本にある」
そんなマーティの一言からはじまったこのコーナー。
マーティに負けず劣らずの日本通ポール・ギルバートがお気に入りの日本のアーティストをあげる。
「パフィーとかブリリアント・グリーンとかラウドネス」
「えらいとびますねぇ」と久武。
「今回は、僕らパフィーの大ファンなんでパフィーにしようかなって・・」とマーティ。ということで、今回はパフィー「アジアの純真」

「ばりばりメタルですよ」 とマーティ。
ポイントはギターのチャンクチャンクという音。
Chunkとは、ギターでリズミカルに弾く場合によく用いられる擬音。
「KISSの曲でも良く使われていますよ。
しかも、あまりに簡単すぎる。誰にでも弾けるんですよ」
熊田「じゃぁ、私でも・・・?」
マーティ「曜子ちゃんでも弾けるよ」
鮎貝「あっこんなところにギターが!!」
マーティ「それは、『マーティのいっぽん』なんですけど・・笑」
・・・そんな三文芝居よろしく、
今夜、ついに名実ともにメタルクイーンへの道を熊田曜子が歩みだした。
「口リフの女王」、「ぶっちゃけメタル初心者」
「エディは好き」の「エアロ好き」熊田曜子が・・・ギターを弾くのだ!!
それも元メガデス、元MR.BIGのギタリストとともに・・!!

壮絶バトル

二本のギターが熊田のリズムに合わせ飛翔する。
楽しげに・・本当に楽しげに・・自由自在に空間を行き来する。
互いに指を指しあい、それぞれのソロを披露するギタリストふたり・・
マーティも、ポールも、本当に生き生きと、楽しそうに弾きまくる
それは、心地よいサウンドの魅力をぼくらに見せ付ける。
そして、マーティは、あたかも長年親しんだバンドメンバーにするように 熊田に肩をよせ、ギターを弾いた・・・
「純真」・・・そう、熊田の「純真」を、二人の世界的なギタリストの愛でやさしく包み込む。
ぼくらは同じメンバーだよ・・と。
ぼくらは音楽を今創り出しているのだよ・・と。

アジアの、それも極東の、それまでギターに触ったことも無いはずの「女の子」が,精一杯刻む「純真」に、彼らが出会うとき・・・
そこには「音楽」の素晴らしさが存在するだけだった。

ありがとうポール・ギルバート
ありがとうマーティ・フリードマン

そして・・ ありがとう熊田曜子

安田美紗子と変わらない??(笑。

(2005/7)


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