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ウソ -5
私は今まで自分の周りに起きていることをどれだけわかっていたんだろう。
今日は色んなことが起きていた。
「高見、ちょっと落ち着かせてくれ」
私はそういって、かおりのマンションにあるソファにゆっくり腰をかけた。
昨日、かおりにプロポーズをしてから起きたことを整理しようと思った。
ノートに今日あったことを書いていった。そういえば、昔就職活動時代にであった良というやつから教わったロジック分解をしてみた。かなり変わった人物だったが、良が教えてくれたこのロジック分解は色々と整理をするのには良かった。
かおりにプロポーズをする
↓
かおりに話さないといけないといわれ、マンションにいく
↓
501号室で携帯(持ち主不明)を発見
↓
ライヤーから初めてメールがくる
↓
601号室でかおりの指らしいものを発見
↓
高見が事故にあう
↓
かおりの携帯に電話すること、こたえはそ・・・ と伝言
↓
エリカとあう
↓
かおりの写真をライヤーから送られてくる
↓
昔すんでいたアパートにいく
↓
再び高見に会いに行く 小林さんと会う
↓
小林さんとかおりのマンションに行く
↓
501号室でかおりの携帯を発見
↓
601号室で義眼を発見
↓
高見に会いに行く
↓
501号室で高見の携帯を発見する 待ち受けに指らしきものがある
↓
601号室でポケパラを発見する
ここまで書いたときに高見がノートを覗き込んできた。
「なあ、高見、ここでポケパラがあったということは、この店に行ったらなにか情報が入るのかな?」
私は今までの流れを見ながら、ふとそう思った。けれど、高見からでたセリフは違った。
「いや、違うな。 この流れを見ていて、不思議に思わないか。
いつも、マンションにくるとなにかが起きている。
つまり、ライヤーはこの近くで雄一がマンションから出るのをひっそり待っているんだ。
そして、時間が過ぎるのをただ、待っているだけなのかもしれない。
だが、確実のこのロジックの中に今、かおりがどこにいるのかのヒントはある。
この、送られてきた写真だ」
ユニットバスでさるぐつわ状態の写真のかおりだ。
高見が話し出す。
「雄一が見覚えがあって、しかも、このマンションの近く。 おそらく、ホテルとかは別だろう。
そう考えたときにどこが思い浮かぶ?」
かおりのマンションの近く。
確かに、エリカといった前、私が住んでいたところも近い。
だが、そんな何回も使ったところではない。
私は記憶の渦に飛び込んでいった。
思い出せ、思い出せ。どこかで見たはずなんだ。この近くに住んでいる人。
そう、記憶はかおりと出会ってすぐの頃だ。
まだ春には遠いけれど、冬の寒さは和らいできた、3月。
確か鍋パーティをしようって香りが言ったんだ。
そうこんな感じだ。
「ねぇ、ゆう。
実はこの近くに住んでいる友達の家で、今度鍋パーティーするの。
ゆうも一緒に行くでしょ~」
いつも明るい声のかおりの声を思い出した。そう、そのときにつかったトイレはユニットバスだった。
あの場所かも知れない。
だが、なぜあの人なのだ?
「雄一、なにか思い出せたのか?」
高見が話しかけてくれる。心の迷いは吹き飛んだ。
「ああ、思い出した。 この近くにあるマンションだ。 そこは、小林さんのところだ」
~小林さん~
私は高見に話しながら、それでも何かが引っかかっていた。それは、なにかはわからなかったが、確かに引っかかっていた。
「今から小林さんのマンションに行こう」
私は高見にそう言って玄関へ向かった。だが、高見の返事は違った。
「うぅ」
悲鳴ともつかない声を出して高見はその場に倒れ始めた。
「大丈夫か?」
まだ、事故の後遺症か?それとも、他になにかあるのか?
私は高見に駆け寄った。
「気にしないでくれ。
ちょっとここで休ませてほしい」
高見はそういうなり、横になった。
本当はこんな状態の高見を置いて行きたくなかった。いや、かおりの部屋に高見を一人で置いていたくなかった。それはくだらない独占欲だったのかも知れない。いや、単純に高見を心配していただけなのかも知れない。
私は動けずにいたら高見から
「先に行け。タイムリミットがあるのだから」
といわれた。確かにこの謎解きにはタイムリミットがある。私は一人、小林さんのマンションへ向かった。
小林さんのマンションはかおりのマンションから歩いて10分ほどだ。
高級住宅街ではなく、商店街から2本ほど離れた所にある場所。建屋の回数も3階までで統一されている。クリーニング屋の角を曲がってたところに少し古いRC造の3階建てがある。
元々は白だったのだろう。古びてきて、上から白いペンキを塗ったあとがある。雑に縫ったペンキはなんだか少しだけチープに見えた。小林さんがいるマンションはこの2階だったと記憶している。
小林さんの携帯にメールしても、電話しても応答がない。私は不安になりながら呼び鈴をおした。
しばらくして、扉が開く。
「ゆうどうしたの?」
小林さんはマンションにいた。
「いや、小林さんこそ、どうしたんですか?
携帯にもでてくれないし。
どうしても確認したいことがあって、着ました。
あがってもいいですか?」
一瞬、明らかにいやそうな顔を小林さんはした。普段であれば、ここまで強引でないかも知れない。でも、あれだけ電話やメールをしても返事をしてこないことや、どこかで小林さんを疑っている自分がいるため、強引になってきていた。
いや、本当は早く終わらせたいだけなのかもしれない。今日という一日を無事に。
「いいわよ。散らかっているけれど気にしないで」
小林さんはそう言って奥へ案内してくれた。
部屋は前に来たときと同様、無機質な感じだ。ガラスのテーブルにソファベット。
衣装ダンスに姿見の鏡。鏡の近くの棚に化粧品とアクセサリーが並んでいた。
必要以外のものは何も置いていない。色がモノトーンで統一されているから余計になんだか女性の部屋という感じがしないのだ。
いや、生活をしている雰囲気はあるけれど、どこかになんともいえない冷たさを感じてしまう。
私が小林さんに対して感じている間隔がそのままなのかもしれないが。
部屋に入ったが何を話していいのかまとまっていなかった。
小林さんが先に話しかけてきた。
「ゆう、ゴメンね。
ちょっと、今日は体調が悪くて、休むために自分の部屋に来たのよ。
それで一体どうしたの」
確かにけだるそうに小林さんは話し出した。私は事情を説明して、ユニットバスを見せてもらった。
「どう、かおりはいた?」
小林さんが話しかけてくる。あの写真とは似ても似つかない形状をしている。
「ゆうにはわからないと思うけれど、私とかおりとは普通の友達じゃないの。
ホントは話すのも好きじゃないけれど、かおりのためよ。少し私たちのことを
話してあげるわ」
小林さんのその話は衝撃的であった。
~回想 小林さん~
物心がついたとき、私は自分の居場所がわからなかった。パパは私が生まれてすぐにいなくなった。ママの話しだと他に女の作って出て行ったっていっていた。
それから、しばらくして、ママは新しい人と再婚をした。
私が小学校の時。ものすごく優しかった。いつもかわいい服を買ってくれた。かわいいねっていつも頭をなでてもらっていたのを覚えている。イヤじゃなかった。この時はまだその優しさの意味をわかっていなかったから。
けれど、私が中学になるときから、徐々にその優しさは変わってきた。頭だけじゃなく、体を触ってきた。
「大人になってきたね。ちょっと見せてみてよ」と言いながら。徐々にその行為はエスカレートして言った。そう再婚相手は私に肉体関係を迫ってきたのだった。
何度も何度も。
いやだった。学校でそのとき担任だった先生に相談したわ。そしたら、あろうことかその担任にも私は犯された。結局男は「それ」だけがしたいんだ。
私はそう思うことで納得をした。
毎日、毎日股を開いていただけ。
男はその上をまるでシーソーのようにぎったんばったんしていた。
私は天井を見ながら早くこの時間が過ぎればいいのにって思うようになった。
でも、イヤだけれどどうにかしたかった。
ママに気がついてほしくて、リストカットを始めた。でも、ママは娘に父親を取られたと思っていただけ。誰も助けてくれなかった。
ただ、天井を見て昼は先生に、夜はこの新しい父親と名乗るけだものに犯され続けた。
そう、何度も、何度も。
誰も相談していいのかなんてわからなかった。どこに救いがあるのか解らなかった。
だから私はずっと耐えていた。
逃げ出す場所さえわからなかったときに、かおりとであったわ。私はかおりとルームシェアをして一緒に住んだのよ。それが中学3年生になったとき。
あの悪夢の家から飛び出してね。でも、かおりに何度も何度も泣きついたよ。
気が狂いそうだよって。そんな私を受け入れてくれたのがかおり。
そこから学校にも行かなかった。ただ、高校は受験をした。年齢をごまかしてバイトをして。
それもかおりがいたから出来たこと。私一人だったら何も出来なかった。
わかる?
私はゆうが憎いの。
私からかおりを取ったから。
でも、かおりがわかってというから、わかったふりをしているの。
かおりがいなくなったら、私はもう、私じゃなくなってしまうのよ。
でも、私はかおりのために強くないといけないの。
~ゆう~
はき捨てるように、そして、淡々と話す小林さんに私は何も言葉をかけることなんて出来なかった。
私の知らないかおり。かおりはどんな過去を、そして、どうして私を選んだのだろう。
私はそればかり考えるようになった。だが、考えをまとめるよりも先に小林さんが話しかけてきた。
「これで、納得した?
私はゆうからかおりを引き離したいとは思っているけれど、
でも、それはかおりがしないでっていっているからしないの。
ホントはゆうを引きちぎってあげたいけれどね。
で、かおりはどこにいると思うの?
私は今回の流れを聞いて納得がいかないのは、あのエリカって子ね。
あんなに化粧をきちんとしていたのに、すぐにゆうに会いにこれたのでしょ。
あの子は一体どこに住んでいるの?」
小林さんに言われるまで気がつかなかった。
大体エリカがすんでいるところからだと、1時間くらいはかかる。
連絡が来て、メイクをしてということを考えると到底1時間でくるにはおかしい。
では、一体エリカはどこにいたんだ?そして、もう一つ小林さんは付け加えてきた。
「そう、それと、もう一つ不思議なのは、ゆうの昔のアパートにわざわざ連れて行ったこと。
まるで、なにかから遠ざけるようにも感じるの。
それとも、そのアパートには行かないといけないなにかがあったのかな?
私が気になるところはそこね。
ちょっと、そのアパートに連れて行って」
小林さんに言われるがまま、私はアパートに向かった。
タクシーで。
~アパート~
少し前にエリアと来たアパートに小林さんと来た。エリカがしたように、消火器の下にある鍵で中にはいった。
部屋の中に入って、小林さんは色々と動き回っていた。
「足跡は今日来たものだけだったのね。
管理会社は掃除もしてなかったんだ。
でも、不思議なのはユニットバスのところにはほこりたまっていない。
なにかが確実にここにはあったのかも」
小林さんはそう語りだした。
確かに、部屋全体にはうっすらと白くほこりがたまっている。
けれど、ユニットバス付近は逆にきれいなままだ。
「確かに変だ」
私はそう思って、中に入った。
そして、洗面台の上にある棚を開けていた。
そこには1通の手紙が入っていた。
「ゆう
間違いを犯したね。
ここにかおりはいないよ。
しかたがない。もう一つだけヒントをあげよう。
これでラストだ。
『すべての始まりからすべてを追いかけていきな』
ライヤー」
確かにここにライヤーは来ていた。
エリカなのか。だから、一度ここに来たのだろうか?
それと、すべての始まりから。今日一日のことなんて何度も思い返している。
私はなにかまだ見落としているのだろうか?
「もう、ここにはなにもなさそうね」
小林さんがそういってきた。確かに、他には何も見当たらない。
「一度、かおりのマンションに戻りましょうか? ゆう、悪いけれど、タクシーつかまえてきてくれない?」
小林さんに言われて、私はタクシーを捕まえてきて、かおりのマンションへ向かった。
マンションに向かう途中、小林さんから聞かれた。
「ゆうとかおりの出会いについて教えてほしいの。 かおり、そのことはあまり教えてくれないから」
私はかおりとであった時のことを思い出した。
~回想 かおりとの出会い~
どこかであったことあるけれど思い出せない。それがかおりとはじめて出会った時の感想だった。
私の仕事はイベントプランナーというと一番聞こえが良いかもしれない。
企業が行うイベントの計画から段取りを行う。
新卒採用の会社説明会や、少し変わった結婚式。
記者会見セッティング。
広告代理店といえばその分類に入る。結局就職活動をしていた当初の希望にそう形で私は就職先が決まったのだ。高見はその後メーカーを希望して医療メーカーに内定が決まった。上場している一流企業。私は仕事内容こそは希望にそっているが、まだまだ規模の小さい会社だった。
規模が小さいから色んな仕事を請けてくる。そのため依頼主も様々。
要望は複雑だが、予算は毎回低予算となる。そのため、アイデアでその分をカバーしないといけない。
かおりと出会ったのは仕事を通じてだ。かおりの会社からの依頼は変わっていた。
「今までにない入社式を行いたい。
できるだけインパクトの有る場所でインパクトの有る入社式を行いたい。後は、佐藤と打ち合わせをして決めてくれ。 期限は1週間以内だ」
かおりの上司、伊橋という、はそれだけを言って去っていった。
それからの1週間は大変だった。
まず、伊橋というのが会社の社長であることがわかり、かおりはその社長秘書。
新興企業、いわゆるベンチャー企業だ。だが、業績はかなり良くなっているとのこと。今年の新入社員は100名。入社してきた社員は企業のブランドではなく、社長と会社の方針に引かれて入社してくる学生が主だという。
まず、会社の方針を聞いたところ。
「型にはまるな」
というもの。つまり、従来のホテルや研修施設での入社式ではないことがしたい理由が解った。
「社長は何が好きなものってありますか?」
そう聞いたところ、帰ってきたのが
「サッカーが好きですね」
という事を知る。
会場を競技場にして社長以下社員とドリームチームによるフットサル対戦を考えた。
現役選手だと呼ぶことは難しい。往年の選手で現在参加可能な人物をリストアップした。
現在コーチの研修中の人。他のビジネスに展開している人を基本にした。コメンテーターなどをしている人は経費がかかってしまう。けれど、呼ぶ人物がマイナーすぎてはダメだ。
私は過去の実績もわかる形で伊橋社長に提案した。
内容はすぐに受け入れられた。予算内に抑えてかつ、ドリームチームのメンバーにも過去の実績がわかるように記載をした。映像が手に入るものは手に入れて画面に投影するようにもした。
そう、このプランを進めていくなかでかおりと仲良くなっていった。
実際プランニングから実際までの期間は1ヶ月。その間、毎日朝から終電までをともにしていた。
そのときはそう、休日すらなかったのを覚えている。
電話での交渉。直接交渉。現地への機材搬入。すべてのプランニングを一緒にしていた。
かおりに聞いたところ、伊橋社長という人物は特に秘書は要らずに自分でスケジュール管理をしている。ただし、自分でなくても問題ない仕事についてはその時連れて行った人物に任せるという事だそうだ。
かなり変わった社風。そう、事業に携わる時その時社長のめがねに、目に留まるかどうかでかわるという。ただし、社長は個人の能力やモチベーションもかなり見ているし、確認もしている。
だから回りから慕われているとかおりはいっていた。
そう、この企画のプランのおかげでかおりと仲良くなったのだ。
それがかおりとの出会いだ。
かおりは私の事をどう思っていたのだろう。だが、かおりと一緒に仕事をしていく上で、どんどん惹かれていった。そして、イベントの終了時に告白をしようと決めた。
イベントが終わってしまったら、もうあえない二人になってしまうから。私の勢いにかおりが負けたに近い形であったかもしれない。けれど、返事はもらえたんだ。
~かおりのマンションへ~
私は思い出しながら小林さんにそのときの話しをしていた。
だが、小林さんは納得をしていなかった。それどころはこう言って来た。
「ゆう、あなたはその前にも一度かおりには会っているはずよ」
そう小林さんに言われたけれど、私は思い出せなかった。いや、それより、どうし小林さんがそのことを知っているのか不思議だった。さっき
「かおり、そのことはあまり教えてくれないから」
と言っていたのに。
では、何を知っているのだろう?不思議そうにしている私に小林さんはこう言って来た。
「覚えていないなら仕方ないわね。
どこかでかおりに会ったことがあるっていっていたでしょ。
確実にゆうはかおりと会っているの。
ま、どうでもいいことだけれどね。
あ、ここでタクシーとめて」
小林さんはそういって、タクシーを止めた。前と同じく高見が事故にあったところでタクシーを止めた。
「小林さん、一体ここに何があるって言うの? ここから確かにかおりのいるマンションは見えるけれど、、、」
私の言葉は小林さんには届いていなかった。小林さんは何かを凝視していた。
そして、ゆっくり、道路の中心にフラフラっと歩いていった。
「小林さん、そんな道路の中央に佇んでいたらあぶないよ」
私はそういいながら気がついた。高見も何かを凝視していて、気がつかなかったんだ。
車が近づいていることを。
「小林さん何を見つけたんですか?」
私はそういいながら、小林さんが見ている方向を眺めた。そこには、非常階段があった。
「ゆう、気がついた?
私たちは、ずっと5階から6階へ移動するときもエレベーターを使っていたの。
でも、非常階段ならばもっと早く移動できる。 つまり、私たちの近くにライヤーがいつづけ
ることも出来たのよ。 そして、高見が何かを見つけた。
だから事故にあったのかもしれない。
でも、ひょっとしたら、それすらもカモフラージュなのかもしれない。
だって、非常階段を行ったりきたりしていたら誰かに目撃されるかも知れないしね。
とりあえず、私たちも非常階段のところにいってみましょう」
小林さんと共に私はまず、5階へとあがっていった。
~5階~
5階。毎回なにがある。
私はおそるおそる、まず5階の扉を開けてみた。
そこにあったのは、携帯ではない。
そこにあったのは一枚の写真だった。
写っていたのは、高見とかおりだ。
二人してにこやかに笑っている。
どこか旅行に行ったときなのだろうか。
二人が写っている景色には見覚えがなかった。
二人が写っていたのは古びた館の前で二人よりそっていた。
「この写真は、、、」
小林さんが写真を覗き込んできた。
「どこか見覚えがあるんですか?」
私にはどこかわからない。
そして、もう一つ。
高見とかおり。
私にはこの二人の関係もまだわからない。
高見とかおりが兄妹。
だが、私にはこの二人の出会いからずっと気になっていたことがある。
~回想 高見との会話~
3ヶ月前。そう、かおりと付き合ってすぐくらいに飲み会があった。
ただの集まりといえば躁なのかもしれないが、なんとなく定期的に続いている。
あの頃を懐かしいといいながら、今していることの話しをする。
不思議と仕事でも絡むこともあるので情報交換の場としても人が集まってくる。
ただ、誰かの紹介でないとこの場には入れない。
私はその場にかおりを連れ行こうと決めた。私自身を知ってもらうのに、この場所が一番だからだ。ただ、単に自慢をしたかっただけなのかも知れない。
そう、誰から見てもかおりは魅力的だから。
「祐一、彼女できたって?」
高見にかおりを、彼女を連れて行くことを先に話していた。ショットバーの一角を借りての飲み会。基本的にイスはあるけれどダーツをしたり、お酒を飲んだり話しをしたりしている。
みんな集まっているけれど、自分のしたいことをしている。
そういう堅苦しくない飲み会だ。
だからみんな集まれるのだと思う。
私はかおりを紹介した。
「はじめまして、高見です」
こういう時の高見はものすごく紳士的だ。いや、営業的なのかも知れない。ただ、誰も悪い印象は持たないだろう。そういう笑顔を普通に見せた。だが、何度も見てきたシーンなのに、今回は違っていた。そう、かおりを見て高見は固まっていた。
「って、かおりじゃん」
そう、そのときなにかを感じていた。いや、感じていたけれど気にしないようにしていただけかもしれない。そう、高見が有名人だからだと思うことにしてすませていただんだ。
「聡、久しぶ、りね」
そう、たどたどしいかおりを見たのははじめてだったのかもしれない。
そう知り合いだというのに、二人は、高見とかおりは私の前では話すらしなかった。
気を使ってくれているんだ。私はそう思うことにしていた。
それが楽だったからかもしれない。
そういえば、かおりに高見とどこで知り合ったのかを一度だけ聞いたことがある。
「ちょっと前にね。 そんなに私の過去が気になる?」
なんだかこれ以上質問したら過去を気にするちっぽけな男と思われるのがいやだった。
そう、聞けなかったんだ。あんな目で見つめられたら何もいえない。
「でも、私とゆうがあったときは覚えているの? 実はあの仕事の前にも一回だけあっているのよ」
そう、かおりに言われたけれど、思い出せなかった。
「ふふふ、どうしても思い出せないならいいけれどね」
そういえば、かおりにも始めてあったときの事を言われていた。ひょっとしたら、それがかおりが高見と知り合ったキッカケだったのだろうか。
そう思っていた。
だが、それは違っていたのかもしれない。
~再び小林さん~
「昔、かおりにきいたことがある。 この建物がそうなのかな。
かおりの父親が、かおりの母親に残したものに似ているって。
でも、どこかは知らないの。 そこの写真かな」
小林さんの声で現実に戻された。
私も聞いたことがある。昔、かおりが住んでいた古い建物の話。
でも、かおりの母親が病気で死んだ後、売却されたと。
でも、どうしてかおりと高見が一緒に写っているんだ。わからない。
古い洋館。でも造りはしっかりしているのが解る。柱が太く、タイルがきれいに写っていた。
「写真のことは考えてもわからないわよ。 とりあえず、非常階段から6階にいってみよう」
小林さんに言われて、私は非常階段の扉を開けた。そこには何もないただの非常階段。
ただ、床にはなにかを引きずった後が残っている。
一体なにを引きずったんだろう。だが、それ以外には何も残っていない。
私は6階に上がった。確かにエレベータを待っていることを考えると階段の方がはるかに早い。
つねに1階に戻っているエレベータは呼ぶ時に何かを読み込んでいるのかすごく動くまでに時間がかかる。セキュリティーのためなのか解らないが、時間がかかっているのだ。
それから考えると非常階段は扉を開けて駆け上がるだけだ。
非常階段から扉を開ける前に外を眺める。
確かにここからだと高見が事故にあった場所が良く見える。電信柱付近だとあまり見えないのも事実だ。
高見がもしあの場所にいたのならば、道の中央に出て行かないとこの場所は見えないだろう。
私は外を覗き込んで、非常扉の横にある読み取り気に「b」と書かれている601号室の平面をかざした。
読み取り機の横にランプが赤から緑に変わった。
鍵を持っていない限り非常階段は使えない。ライヤーも鍵を持っていたのだろう。
私は、非常口から少し歩いたところにある601号室の扉を開けた
「ずいぶん長かったのね」
部屋には予想をしていない人物がいた。一瞬何が起こったのかわからなかった。そう部屋の中にいたのは、エリカだった。
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