みみ の だいありぃ

みみ の だいありぃ

エースの恋





今日はお休みだった。

とってもとっても嬉しかったけど、なんせPMS真っ最中。

しかも、今回はちょいとひどいから、何にもする気が起きない。

だから、一日中ぼけぼけしようって決めた。



朝、起きて、パソコンいじって。

ソファーでご~ろごろ。



今日は旦那が昼食べに帰ってこない。

よって、作るの面倒だから、コンボスをか~じかじ。



そして、エースと、窓から差し込む光の中で、戯れていた。



あたしが寝っころがって雑誌読んでたら、エース、雑誌に嫉妬して、あたしの雑誌をかじる!!



びりっ。

びりびりってさ。



おいおい。

しかも、雑誌の上にのってくるんだよ!!



マミィ、読んでるんだから、やめてよ!!



そうしたら、今度はあたしのページをめくる手とレスリング。



う~、う~ってさ。

あんた。

勘弁してよ!



ったく、トイレに行っても、ダッシュでついてくる。

飲み物取りに行っても、ダッシュでついてくる。



おまえはストーカーか?

マザコンか??



(もちろん、うれしかったりするんだけどさ!)



だけどさ~、エース、なんか、くちゃい!!



エースのお耳ちゃん、ここ最近、ずーっと炎症を起こしてる。

毎日掃除してあげてるんだけどさ。

耳のお薬とかもしているんだけど。



な~んかね、まだ臭いのよ~。



だから、おもーいオシリを持ち上げて、あたしはエースと一緒にペットストアに行った。

違うお耳のお薬を買うために。



もう、クリーナーも点耳薬もある。

今度はパウダーでも買うか!!



エースのためなら、なんでも買っちゃう犬バカ夫婦。

あたしたちのパンツなんて、穴あいてるんだけどね!!



だって、エース、パンツ好きでさ~。

パンツを見つけちゃ、かじるのよ!!



え?

犬は臭いものが好きって聞いたって??



しらねーな(爆)!!



で、あたしは化粧をし、エースと一緒に出掛けた。



もう、エースはマミィと一緒に出掛けるの、大好き!

助手席にのって、大イバリ!!



かわい~んだから!!



で、ペットストアに着いた。

さっそく耳のコーナーへ。



のはずが、やっぱり、リーシュのコーナー、そしてお洋服のコーナーへ。



がはは。

さすがに、もうやめておこう!!



そして、おとなしく、耳のコーナーへ行き、お薬を見ていた。



マミィ、必死で商品の説明を読んでいるっていうのに、エースは遊びたくってしかたない。

きょろきょろしちゃって大変だった。



一人の若いにーちゃんが寄ってきて、エースについてやたらと誉める。

なかなかカッコイイ兄ちゃんだったわ。

ぽっ、なんてしていると・・・



ワンワンワーン!!!



エースが怒る。



ごめんごめん。

何も、浮気しようって訳じゃないのよ!!



エースをなだめる。



今度はおっちゃんがやってきて、あたしにエースをなでていいのか、きいてくる。



あたしはOKを出したけど、エースはOKを出さない。



やけに用心深い。



あ~あ、ダディの用心深さが遺伝しちゃったわね。



そんなことをしながらも、慎重にエースのお薬選んでいるってのに、ちょろちょろするエース。

マミィはうっかり、エースの足を踏んじゃったし。

したら・・・



きゃいいーーーーーん、きゃいいーーーーーん!!



と、ペットストア中響き渡る声で、泣き叫びやがった。



もうさ、店員さんとか、みーんな寄ってきてしまうし。

動揺したあたしは「ごめーん、エース」としか言えなかったし。



面倒だから、エースを抱っこしながら店内まわった。



注意。

エースは、20キロくらいあります。



腕、しびれるし。



で、さすがに、レジに並ぶとき、エースを下ろした。



し・た・ら・・・!!



セックスアンドザシティのシャーロットのと同じ、キャバリアがいたの。

ピンクのリーシュした女の子。



エース、一目散に猛アタックを始めた!!!



すんごい勢いで近寄って、くんくんしてる!!



その子はキャンディと言う名前らしいけど、キャンディもくんくんしかえしている。



そして、二人して、戯れ始めた!!



もう、それはそれは、周りにハートが飛び交ってましたわよ。



あたしとキャンディのママとで、微笑んでしまったわ、思わず。



この二人、恋に落ちたのかしらって!!



キャンディママは、あたしが会計が済むのを待っていてくれて、その後、さらに二人を遊ばせることが出来た。



もう、エース、目がハート!!



本当に楽しそうで、あたしは本当に嬉しかった!

でも、ちょいと複雑。



だって、今まで、マミィが一番だったのに。

キャンディーに夢中なんだもの!!



あたしのかわいいマザコン君が、今や、別の女の子に夢中だもん!



なーんか、ちって感じ。



しばらく遊んだけど、キャンディママも行かなければならなかったらしく、あたしたちはお別れを言った。



エースもキャンディも、別れを思いっきり惜しんでいた。



キャンディーは、一歩進む度に、悲しそうにエースを振り返る。

そして、エースは、キャンディの姿が見えなくなるまで、悲しそうに見つめ続けた。



ああ・・・

青春!!



我が子の恋愛を見守る母親って、こんな気持ちなのねって思った。



うんうん。

学んだな。



そして、キャンディが完全に見えなくなってから、あたしはエースを引きずって、車に向かった。



でも、エース、いやいやをする。



何よ、エース。

キャンディー、もう、いないってば。



なのに、エース、すごい勢いで、いやいやを続ける。



困ったな。

全く。



どうしたのよ、エース??









・・・。



謎がとけた。

エースは、う○ちをしたかったのだ。



地面にはいつくばるように、引っ張るマミィに反抗しながら、エースはぽとぽととう○ちを落として行った。



んだよ、エース。

お前、キャンディーがいなくなるまで、がまんしておったな!!



ジェントルマンである。



そして、常に、う○ち袋を常備しているマミィは、我が息子のう○こを拾って歩いた。



したら、もう少しで、他の車にひかれるところだった・・・。



たら~ん・・・。



家に帰る途中も、エースは、キャンディを思い続けていた。

マミィのおひざに乗せてって言いに来やしなかった。



旦那が家に帰ってきて、あたしたちは一緒に夕飯を食べに行った。

話題は、もっぱらエースの恋愛話。



したら、旦那は、「さすが、俺の息子だな。狙ったら必ず射止めるな。でかしたぞ!!はっはっは~。」と、なんか勘違いをしていた。



一緒にするなよ、おめーとよぉ。



その後、PMSなマミィは家に着いた途端に就寝。

ダディがレイカーズの試合を見ている間、しっかり寝ていましたとさ。



ふと起きると、横でエースが寝ていた。

マミィにぺっちょりくっついて。



マミィじゃなくって、これがキャンディーだったらいいのになーって思ってるんだったら、エース、ただじゃおかないよっ!!


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