緋月の空間 漆黒の心

緋月の空間 漆黒の心

~時の番人と命の番人~



「あ…わざわざごめんね…でも…ちゃんと出るから…」

「あ~良かったです!!てっきり貴方まで出ないと言いだすかとビックリしちゃいましたよ!!」

「えっ!?誰が出ないの?……もしかして……」

「ええ、ナフル様です…。貴方と並ぶ最高位なのに……出ないなんて…。」

「まぁ……あいつはそういう場所が嫌いだからな……無理にして出る必要は無いからね……それに歓迎会しているときに番人としての仕事がくるはずだから」

「甘すぎます!!カヤノル様がそんなのだから余計出なくなるんです!!そんなんだから皆に冷たいと言われ嫌われるんです!でもまぁ仕事なら仕方がないですね……」

「くすっ……ニルールは僕よりナフルに来てほしかったんだろ?」

「違います!!お二人に来てほしいんです!!そしてお二人のいいところを一杯知ってほしいんです!!」

「僕は別に、誤解されたままでもいいんだよ?」

「ダメです!!誤解されたままじゃ私が嫌なんです!!」

「ありがとう」

「じゃ歓迎会に行きますよ!!」

「はいはい。あっ!?僕が長をやっているってことは……」

「言いませんよ?唯一私が大事にしたいお二人との絆みたいなものですから!!」

「長の代役人形は?」

「準備OKです!!」

「ありがとう。何時も思うんだけど、なんでばれないんだろう…?」

「そうですよね……なんででしょう…?…私以外、長が誰かわかってないんですから…皆より力が無い私なのに」

「自分を卑下しちゃダメだよ!僕は気付く力を持つニルールはすごいと思うよ」

「は・はい…ありがとうございます…。さ・さて歓迎会に行きますか?このままだと遅刻しちゃいます!!」

「わかった……はっ!?」

「どうかしました?」

「先に行ってて、後から必ず行くから」

「わかりました!ナフル様に私が怒ってたと言っておいてください」

「わかったよ」

「では~必ず来て下さい」

「だってナフル……で?」

「……何がだ」

「どうだった?」

「たいしたことはない」

「どっちが?」

「両方とも」

「ふ~んお疲れ様」

「ああ…」

「じゃ、行くよ!」

「行かない」

「いやだ!!そろそろ観念しなさい」

「さっきと言ってることが違う」

「そうだっけ?でも、ニルールの為に僕たちの紹介の時だけでいいから出て!後は好きにしてもいいから」

「……わかった。紹介のみだけだ」

「はいはい、ありがとう」


「カヤノル様早かったで・す・ね……ってナフル様来られなかったのでは?」

「来ないつもりだったが、カヤノルに無理やりな…だが紹介のみしかでないぞ?」

「そうですか…もう少し居てほしいのですけど…。まぁ、カヤノル様は元からそのおつもりですし、構わないんじゃないですか?」

「はっ?」

「カヤノル様は何時もそうでしたよ?紹介されたら即、席を外しますし…それに、私も紹介されたら帰るつもりでしたので…」

「だからいつも早かったんだな……」

「ええ……」

「所であれはなんだ?」

「皆には内緒ですけど長人形です」

「……ばれないのか?」


『カヤノル、皆を紹介しなさい』

「わかりました」


「一度もばれた事はないみたいです……」

「声もか?」

「ええ…そういうのはカヤノル様お得意ですし……」


「はじめまして新人の方。私は時を司るカヤノルと申します。どうぞお見お知りを。そして、こちらが……」

「ナフル」

「…ナフルは生命を司っております。そして」

「私はニルールと申します。こちらお二方の助手みたいなことをしております」

「ニルールは薬を司っているので怪我したときや、病気のとき、薬とか知りたいときに聞くといいよ。長の身体も診てるから忙しいときもあるけどね。次は…はい、君自分で紹介して」

「えぇ!?」

「それじゃ後は頼んだよ」

「「ちょっと待ってください!!」」

「では長、失礼します」

「勝手過ぎます!!最高位の貴方が時間に遅れ、しかも即退室されて、居なくては皆に示しはつきません」

「長居してはお体に触ります。病み上がりなのでしょう?長も退室されては?」

『……』

「ニルール」

「あっ!?はい!わかりました。一先ず先に失礼します……」

「ナフル行こうか?」

「ナフル様もです。久しぶりに出たと思いましたが即退室とは」

「だから嫌だったんだ……」

「はぁ……。お前たちのほうが失礼なのでは?そう騒ぎたて皆を仰いで」

「しかし!!」

「言い訳をする前に皆に挨拶をしたらどうだ?皆に挨拶をしない方が示しが着かないのでは?それで他に言いたい者はいるか?」

「……」

「カヤノル行くぞ」

「えっ、ナ・ナフル!?」

「では、先に帰らせてもらう」



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あとがき
本当に台詞だけ…
何か『番人系の他の話が書きたいなぁ』って思ったらこんな風に…。ってこれは(行きと帰りの)バスの中で考えた物だけど…。
っか冬休み入る前だけど…。
出すか出さないか迷って結局今日出す事に決めた物

最新05年12月27日


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