緋月の空間 漆黒の心

緋月の空間 漆黒の心

第三話



「ティミファーこそ、俺を閉じ込めるな!!」

「リュ―君?いつも言ってるよね?呼び捨てにするなって」

「ティミ姉…これでいいんだろ!!で、後ろの奴誰だよ!!」

「先程紹介しましたリグト。あっ、そうそう…ティミちゃんいい加減そこからどいた方がいいわよ。シスミリアが潰れているから」

「「えっ?」」

ジ―――

「…」

「ねっ」

「ティ…ミ・早くどいて…」

「…ごめん!!シスミリア大丈夫?重かったよね…?」

「…シスミリア?」

「いや…重くは無かったけど、苦しかったかな?…あっ、リグトありがとう」

「あら、どういたしまして。ところで弟君がシスミリアのことで怒っているみたいなんだけどなんかしたの?」

「さぁ…?」

「ティミファー!!何でここにあの裏切り者までいるんだよ!!」

「リュ―ド!!シスミリアは裏切り者じゃないって何回言えばわかるの!!シスミリアは…シスミリアは…絶対裏切り者なんかじゃない」

「裏切り者じゃなかったら何だって言うんだ!!シスミリア俺は絶対許さない!!」

「ちょっといい?えっとリュード君で合ってるのかしら?」

「何だよ」

「あなたはシスミリアのことを許さないと言っていたけどシスミリアがなんかしたの?」

「あんたには関係ない!!」

「関係ならあるわ!」

「なんで関係あるんだよ!!」

「だって、シスミリアは私の友達ですもの。友達を侮辱されている事だから私は知る権利があってもいいはずよ。それに…シスミリアの過去は前々から気になっていたの!!」

「…私の過去を知りたいって方がリグトの本音に聞こえたのだけど…」

「あら!シスミリア心外だわ…私はどちらとも本音よ!!」

「…はぁ。まぁ過去にそういわれる出来事があったなら知りたい…過去がわかるなら」

「ねぇ?いつまでも玄関で話すのもなんだから…家に入ってゆっくり話そうよ…だから、家に入って!ほらリュードもさっさとどく」

「ティミファー!!」

「何?リュード何か文句でも?」

「こいつらはティミファーと俺の相棒だったライ兄を陥れた奴じゃないか!!なんで、そんな奴を…この家に入れなきゃなんないんだよ!!ライ兄の家に…なんで入れなきゃいけないんだよ…」

「…そうなのシスミリア?ところでライ兄さんって言う人知っているのシスミリア?」

「さぁ?覚えていない…」

「リュードいい加減にしなさい!!もしシスミリアが裏切り者だって言うんだったら…私たちがしてきたものこそ裏切りになるよ…シスミリア達を監視していたんだから…」

「違う!!俺達は…裏切り行為なんかしていない!!」

「シスミリアごめん。シスミリアの記憶を奪ったのはライ兄さんだよ…しっていたのにシスミリアには黙っていた…多分シスミリアは薄々気がついていたんじゃないかな…私たちが裏切っているの…それなのに私たちにこの家を貸してくれた…ライ兄さんの家って事にして…」

「な…」

「知らなかったでしょ…リュードはこの家はもともとシスミリアの物だったってこと…」

「嘘を言うな!!この家に来たときライ兄…自分の家だって言った…」

ドッカ――――ン

「何でこんな所に結界があるの!!思わず壊しちゃったじゃない!!あ~ティミちゃんやっほ~」

((やな予感…))

「「?」」

「よーと見つけた~ティミちゃん~私、随分探したんだよ~」

「今の声は…もしかして…リュード早く中に入れて!!鍵掛けなきゃ!!リグトさん、シスミリア早く入って!!」

「あぁ…」

バタバタ、ドン、ガチャ、バシ!!

「いった~鼻打っちゃったじゃないの!!」

ドンドンドン

「ティミちゃん開・け・て!!」

ドンドンドン

「開けてってば~」

「良いの出なくて?」

「…良くない。はぁ…シスミリアの話は後にして…もう少ししたらドア壊して入ってくるかもしれないからその前に入れなきゃ…、リルーナにドア壊されたくはない…リュート良いよね」

ドンドンドン

「ねえねえ、ティミちゃん早く開けてよ!!」

「ああ」

「リルーナ入れるから、リュートはお茶の方頼むね」

「わかった…でも、俺いれれないぞ…」

「じゃ、私も手伝うわ!!お茶とかいれられるから」

「お願いします…リグトさん。シスミリアは居間のほうに行ってて」

ドンドンドン

「もう開けてくれないと、このドア壊しちゃうぞ!!」

「今開けるから!!ドア壊すのだけやめて!!」

ガチャ

「やっと開けてくれた!!」

「…リルーナ?その笑顔で構えてるのいつ降ろすの?」

「ティミが家に入れてくれるまで!!あら?後ろにいるのシスミリアじゃない!!元気だった?」

「………」

「どうしたのシスミリア?」

「…ごめんあなた誰?」

「ひっど~幼馴染のこのリルーナを忘れるとは!!5歳のとき誓った約束今も覚えているのに」

「…ごめん…忘れちゃって…」

「え!!な・何も泣く事ないじゃない…もう…私シスに泣かれると弱いのに…ティミィ~何とかしてよ!!」

「え~と、ど・どうにかしてよって言われたって…」

「ごめんね…本当にごめんなさい」

「何泣いてんだシスミリア?珍しいなシスミリアが泣くなんて」

「え?」

「ジルファ!!何でここに?」

††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††††
続かないだろうと思っていたけど意外と進んでる…

最新05年03月03日




© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: