Minami’s クラブ

アメリカで歯医者に通う~前編~

サンデイエゴに住んでいるとき、いきなり奥歯の詰め物が
ポロッと取れてしまった!

やっばーーーいっ!ど、どうしよう!?

アメリカで歯医者さんに行った事のない私。
Dental(デンタル)の文字はよく
見るけれど、日本のように普通に
「初めてでーす、お願いしまーす」
なんて軽い気持ちでいけるのだろうか????

旦那に聞いたら、いちおう歯の保険には入っているらしい。。
でも年間で$1000しか使えないものだ。

さんざん日を伸ばし伸ばしして、だんだん歯が痛くなって
きた頃、ようやっと歯の保険カードを持って、とりあえず家から
一番近い歯医者さんに行ってみた。

当時私が住んでいたエリアは、けっこう裕福な人たちが
住んでいたエリアだったらしく(私達は例外!)
歯医者さんの駐車場には
高級車がずらりと並び、扉を開くと高級美容院にでも
きたかのような、素敵なインテリアとお上品な患者さん達。

そこへTシャツ&ジーパン姿で現れたアジア人ガールに
患者さんもナースも一斉に注目した。

「Can I Help You?」

やさしそうなナースが扉の前で立ち尽くす私に声をかけて
くれた。

慣れない英語と緊張でなかなか言葉が出てこない。

「I、、、、I have an appointment」
(予約があるんですが。。。。)

朝一で旦那がその歯医者に予約の電話を入れてくれていた。
奥歯の詰め物が取れた事、アメリカで歯医者にかかるのは
始めてだということを事前に説明してくれていた。

ナースは「Oh hi~Mrs,XXXX(私の名字)」
獲物が来たとばかりにいきなり目をキラキラさせるナース。
さっきまでジロジロと見ていた他のナースまでも
みんなにこやかな顔になった。

治療の前にたくさんの書類を読まされ、サインさせられる。
英語の不得意な私は何が書いてあるのかさっぱりわからない。
すぐさま家で留守番していた旦那を電話で呼び出し
子供を連れて歯医者まできてくれた。

旦那は一通り書類に目を通すと、サインをして
また家に戻っていった。
その書類には
”治療中の事故の場合の責任””保険の事””サンデイエゴ・デンタル組合の事”などなどが書かれていたらしい・・・・

そのオフイスで一番偉そうなドクターがまず最初に
見てくれた。詰め物が取れたあと、しばらくほっておいた
為に、そこからばい菌が入り、化膿してしまったらしい。。

レントゲンを取って、もう一度診察室へ。。。
今度は違うドクターだ。

歯の神経を取ってクラウンをかぶせるとかどうとか言っている。
日本で歯の神経を取ったことは何度かある。
だから何の迷いもなく、「OK」した。

その日は仮の詰め物をして、歯の神経を取る予約をして帰った。
お金を取られたかどうかはよく覚えていない。

そして歯の神経を取る日、診察台で横になっている
私のところへナースがきて
「ここと、ここにサインをして。お金はトータル料金の
半分が保険でカバーになります」
とだけ説明して、また行ってしまった。

あとでわかった話だが、アメリカでは歯の治療をする前に
ちゃんと患者と金銭面の事をじっくり話し合わないと
いけない事になっている。

なぜって、そりゃーアメリカでの歯の治療は
ものすごーーーーーーーーく高いから。
せっかく治療しても、払えない。
最初に値段の説明がなかった。。。などなどトラブルが多い。

そんなこと全く知らないMinamiちゃん。
言われるがままにサインして、保険が半分カバーして
くれるのか~と安心した気持ちで歯の神経を取る治療に。。。

それがとんでもなーーい!!!
日本で神経とるのってこんなに時間かかったけ????
と思うほど数時間かかり、ドクターが途中入れ替わった
ような気がした。

しかもアメリカの歯医者は、いくつかに部屋が別れていて、
治療をする人、神経専門の人、手術専門の人、歯茎専門の人
たくさんいる。日本なんてドクター一人で全部やっちゃうのに!

数時間後、ぐったりして控え室に戻る私。
ナースがお会計表をニコニコしながら私に見せてくれた。

金額を見て目が飛び出そうになった!

$700(約85000円ほど)

えっ?これって神経とるだけの値段????
ナースは驚く私に平然と料金表を見せてくれた。
たしかにしその値段が書いてある。

半分保険でカバーするから自腹で$350払う事になった。
かなり痛い出費だ。

ニコニコ顔のナースは
「クラウンをかぶせる日なんですが・・・・」
と話し出した。

「あ、ちょっと待って。クラウンっていくらなんですか?」

恐る恐る値段を聞いてみた。

「$900(約11万円)です」さらりとナースは答えた。

ひええええええーーーーもうそこで保険オーバーに
なっちまう!!!
ナースは続けてこう言った。

「初回診察代レントゲン代などの保険を合わせると
保険限度額の$1000を超えてしまうので、
そしたら残りは実費になっちゃいますね。。。」

保険でクラウンがいくらカバーしてくれるのか
わからないが、あきらかにあと$500くらいは
払わないといけない計算になる。

「ちょっと主人と相談させてください・・・・」

そう言って、高級デンタルオフィスを後にした私。

友達に電話をして事情を説明すると

「なんでそんな高いところ行ったのー!!!」

と驚かれた。車でちょっと走れば、もっと安いところは
たくさんあるんだよ!と聞かされたが、時すでに遅し。

「今からでも歯医者変えた方がいいよ!」

それから電話帳片手に、同じ市内のデンタルオフィスに
片っ端から電話をかけまくった私。
おかげで普段使わない歯医者用語の単語はペラペラ
話せるようになった(笑)

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