楽しい南の島

どうしてキンタマーニ

どうしてキンタマーニ?

時間が中途半端って、別にこのままウブドゥへ行って貰えたら、
町をブラブラして、買い物したりご飯食べたりできるし、
それでいいのに~~。

遠い遠いキンタマーニなんて行かなくてもそれでいいのに~~。

でも、パセックさんは素晴らしい提案をした喜びに満ちあふれた顔で、
満足そうに車に揺られてるし、行って良かったって思える場所なんだわ。

キンタマーニは高原なので、車はどんどん坂を上って行く。
道の両側に、みかんの果樹園が続く。

「この辺は、バリで唯一のミカンの産地です。」
ふーん。涼しい気候がミカンの生育にいいのかしらね。
でも待てよ。日本では温暖な所で栽培されてるんじゃなかったっけ?
謎は謎のまま車は進む。

ウネウネ続く坂道がようやく開け、目の前に雄大な景色が広がった。
「うわ~。すごいね~~。」
チビ太が叫ぶ。

カルデラ湖とは思えない程の広がりを見せるバトゥール湖と、その向こうにゆったりとそびえるバトゥール山。
「湖の向こう岸には、昔ながらの生活や風習を守るゴア・ガジャが暮らしていて、
今でも風葬が行われています。」
とパセックさん。
心なしか、説明は小声だった。声をひそめる訳でもあるのかな?

車は、レストラン「BETUR SARI」の駐車場へ。
ここでブッフェランチですって。
さて、外に出た私たちを待っていたのは、物売り攻撃だった。

「じぇんぶでしぇんえん!! じぇんぶでしぇんえん!!」
大量の鉛筆を握りしめた子供&ご婦人達に、あっという間に取り囲まれる。
かき分け進むパセックさんに、ピッタリとくっついて歩いていった。

そうそう。キンタマーニの物売りって、昔から有名なんだよね。
「しぇんえん」ならいいかなって買っちゃいそうなほどの迫力で迫ってくるのよ。
お気をつけあをばせ。

それにしても涼しいよ~。
ここに来るって心構えがなかったから、上着持ってきてないのよ。
うぅ。寒いくらいだ~~。
赤道直下の熱いバリ島で風邪ひきそう。

店内は、結構広くてOGの観光客がたくさん。山盛りのお皿を前に楽しそう。
窓から見える景色は、まさに絶景!
テラスもあるので、食後は外でのんびり楽しむ事もできそうね。
テーブルに並んだお料理は、お決まりな感じだけどおいしそうだわ。

ナシゴレン、ミーゴレン、サテ、小さな春巻き、野菜炒め、それに何かの煮込み、サラダもあるわ。
デザートには黒米のプディング、揚げバナナ、フルーツがメロン、スイカ、パイナップル。

いざとなったらお醤油持ってるからね。さ、食べよう!
ちょっとずつ試してみたら、みんなおいしいかった。大満足~~。
チビ太は、チビ春巻きがお気に入り。
お醤油をつけて、パクパク頬張る。それだけをひたすら食べ続けていた。

きっちりデザートまで頂いて、満腹な3人。
「さ、外に行ってみようよ!」

店内にいると分からないんだけど、建物はコンクリートブロックを積み上げて構築してるみたい。
その建物が、崖からはみだして建ってるのよね。
テラスに出て、その事実を知ったえび。食べる前に見なくてよかったよぉ。
知ってたら、暢気に食事をする気分になんてならなかった違いないもの。

下を見ると、細い柱が数本で本体を支えてる。
遥か下に地面が見える。豆粒みたいな鶏と犬が歩いてるよ。
こ、こ、怖い。
崩れ落ちちゃいそうな気がするけど、大丈夫なんだよね?

すぐ隣が建築中で、途中の様子が見られたのが、かえって良くなかったかも。
こんな建て方してるんだ…。やっぱり怖い…。
でも、怖い怖いと言いながら、目前の景色からは目が離せずに、
寒さに震えながら、いつまでも眺めていたのでした。

のんびりしすぎて、またまたパセックさんがお迎えに。
毎回申し訳ない~~~。懲りないえび家。

さて、今度こそウブドゥ?
え? 違うの?

パ「それでは、これからパンリプラン村へ参ります。」
どんな所なんでしょう? 自主性のない旅は、グングン進んでいくのだった。

昼下がりのパンリプラン


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: