April 6, 2008
テーマ： たわごと(27384)
カテゴリ： μ ,miss you,kiss you
凍りつく 微笑の裏で ドロドロと 炎を上げて 燃えるやきもち
休日の、にぎやかで、穏やかな、駅前商店街。
カフェ・ド・トーレとフィットネスクラブを、通り過ぎて駅方向に向かう。
いつものごとく、
ついドリンクバーのある、『Milky Silky』に入る。
カフェテラスのようなつくりの、このファミレスは、
ガラス張りになっていて、にぎやかな商店街の様子が、よく見渡せた。
レジより奥の、禁煙席に案内された。
今日は、私が牡蠣フライで、あなたはハンバーグのセット。
あなたは、本当にハンバーグが好きみたい。
ハンバーグを切りながら、あなたは、奥様の悩みについて話してた。
『お金の管理とか、任せられないんだよね…
金額大きくなると、びびっちゃうから』
『……そうなんだ……
でも、これから、お金の管理出来なきゃ、困っちゃうじゃない？
だって、双子ちゃん、この春入学でしょ？
まとまったお金、何度か必要になってくるじゃない』
『…そうなんだよね…
カミさんの実家、４駅くらいしか離れてなくて、近いんだ。
だから、困ればすぐ両親頼れると思ってるしね……』
……………………。
一瞬、胸の奥で、
どろっと、溶岩みたいな嫉妬が、蠢(うごめ)いた。
いけない、いけない。そんなこと思っちゃ。
だって、それはルール違反でしょう？
私が、いけない方なんだから。
灼熱の嫉妬は、一瞬鎮火して、ふっ…と、冷え固まった。
…ように、思えた。
私は、ともあきに知られないように、ふうっと、音なくため息をついた。
『…苦労、してきてないんだよね。
平凡に来て、平凡に過ごしちゃってるから』
………!!
冷えて固まったはずの嫉妬は、その言葉で、高い温度まで達して、
私の中で渦巻き始めた。
悲鳴をあげたい、衝動に駆られた。
やめて、やめて、やめて、やめて…………!!
いつもの『自制心』は、何の支えにも、助けにもならなかった。
両親が、離婚した夜。
何度も『しにたい』と言って、母の気を引こうとしたこと。
修二と『普通に生きようよ』と、もめたこと。
ヒロちゃんに『自分の母親は自殺した』と、告げられた日のこと。
衝撃を受けたこと全てが、一瞬にしてフラッシュバックして、
もう、私は、自分の感情を止められなかった。
そんな風に、私が嫉妬を覚えるなんて、間違い以外の何物でもなかった。
けれども、何の辛い目にも遭っていない、彼の奥様のことが、
ひどく、激しく憎かった。
初めて、そう思った。
苦労もしてないくせに………
私の好きな人に、のうのうと守られて………
わがままばっかり言って………
冗談でも、私の大好きな人に『帰って来なくていい』って………
もう、彼女の全てが、存在さえも、私の中で、許せなくなった。
爆発する…………!!
そう思った。
だめ、だめ、ここで感情的になったら、全てが壊れてしまう………!!
助けて……………!!
『親いなくなったらどうするんだ？って、いつも言ってるんだけどね……』
ともあきは、かまわず話を続けていたけれど、
私の顔を見て、言葉を、止めた。
今までと比べ物にならないくらいの涙を、私が流していたからだった。
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Last updated
April 6, 2008 12:03:30 PM
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