イエローミワの徒然草

イエローミワの徒然草

おでこの詩研究会


   ドンドコドンのエンヤラやのドンガラガンと歌お
   ガンガラガンのキンキラキンのカンカラカンと歌お
   ガンガラガンのキンキラキンのエンヤラヤのドンドコドン♪

しょっぱなから、奇妙な歌ではじまったが、この歌の作者は、私の小4の担任、松波先生だ。彼がどんな人物かは、…「芸術は爆発だ!!!」の岡本太郎氏が、そのまま先生になったと想像していただければ近いと思う。松波先生は、とうに校長になっているはずだが、「現場の担任がいい」とずっとその話を断っていた。先生は、学校から1時間ほどの山奥に、3年かけて自分で家を建てた。私たちは、その家に遊びに行った事がある。すっげー、ベランダから居間に降りるのに滑り台がある。上のほうのガラスは、幾何学模様になっていて、1枚1枚違う色のセロファン紙が貼られていて、ステンドガラスみたい。「こっちおいで」と先生が洋服ダンスを指差した。…洋服ダンス?その扉を開けると、先生の部屋だった。奇妙な家だ。まさか洋服ダンスに入るなんて。
先生は、音楽と芸術とおでこの才能に満ち溢れた人だった。ん?「おでこ」って何かと?私達のクラスは、朝の会の終わりに「おでこ」の時間があり、「おでこの絵、始め」の合図で1分間目を閉じ、おでこのところに出てきたイメージやストーリーを書き出すのだ。出てこない時は、何も書かなくてよい。(こりゃ、何の教育じゃ?)などというヒネた事は思わず、素直に瞑想にふけった。(そうか!!私の瞑想癖は、この時ついたんだ!)この「おでこの詩作品集」なるの物が1冊、私の家にあったのだが…。何だこれは!!今読むと訳がわからない!斬新かつ奇怪!まず先生の名前が、「ペデレン・サランサラ」というフィリピン名になっている。まあ、何篇か紹介してみる。

  おいのり  あだちよしみ
三木首相が歩いている 
三木首相はアメリカのフォード大統領と話している
突然赤いバラが二人を食べた
バラの中からカワイイ子犬が出てきてその後から二人は出てきた
赤いバラは、もとのバラにもどった。
しかし、子犬は死んでしまった。
三木首相たちは、おいのりをしている

ペデレン評「傑作だ!何かの予言かも…」

  つよし君   えとうまさお
つよし君が出た つよし君がプールに飛び込んだ
プールの中で蛇に噛みつかれた
「蛇お医者」に行った とうとう死んだ

ペデレン評「これはマサオ君の隠れた心だ。『僕は、よく失敗する。しゃくだ。誰か僕の代わりに失敗してくれる人はいないかな。そうだ!つよし君がいい!つよし君は仲がいい。だからつよし君が蛇お医者にいって、死んでくれるんだ!ワッハッハッハッあーいい気持ち』と言う意味で、つよし君を頼りにしているという事だ。」

……出てきたつよし君にも、書いたマサオ君にも心から同情する。その後、二人の友情はどうなったのだろう。

この「おでこ会報誌」を見たい方は、私に直接言ってほしい。
(先生曰く、これは新しい学問、「イメージ形成学」だそうな。)
よかったら「ドンドコドンの歌」も耳元で歌おう。

最後に私の「おでこの詩」1篇とペデレン評をかいて終わりたい。

   屁理屈   
理屈マシーンがいた。理屈マシーンに「そうじをしなさい」といったら、「テレビの方がおもしろい」といった。
「働かないとガソリンを食べさせないよ」というと、「あなたのおしゃべりに付き合っています。それが私の仕事です」と、答えた。私は、あごがはずれた。

ぺデレン評「笑いと教えがある。二つの絵から、イメージをふくらます。彼女の中では、「おでこ」と「耳の横」と「ことばを作るところ」が、いっぺんに働いているのだ。「ことばのちから」があるんだ。でも、ミワさん以外は、真似してはいけない。ヘタに真似すると、頭の仕組みが、ごちゃごちゃになって、パッとミョ-な色がでてきて、体調までおかしくなる時があるので注意」

この時既に危険人物だったのか……・




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