”名も知れぬ人たちへ”・【転7】

・・・また,幸せそうな,いい顔していた・・・

"おしりもウキウキ・ウォシュレット"って感じだけど本当にいいのかなー?

工務店から連絡が入った。
「今日,部品が入りました。いつが良いでしょうか?」と。
「ちょっと待ってください,家に連絡してみますから・・・」一度電話を切って,妻へ連絡。
「もしもし,どうだい調子は?」最初の決まり文句になってしまったね。
「うん,まあまあだよ。どうしたの?珍しいねー」って,携帯電話から電話するの久しぶりだもんな。
「おお,工務店から電話あって,例のウォシュレットいつ取り付ければいい?」
「いつでもいいよ,んーん,そうだな。明日の午後でどう?」
「了解,じゃー連絡してみるよ。最初に使うんだから感想教えてくれ・・・」
「うん,おと吉も病みつきになるかもよ」だって。そんなにいいんだろーな。

工務店へ連絡をとった。
「明日の午後だったらいいって,お願いします。」
「奥さん,やせましたねー。どうしたんですか?」って聞かれたらどうしようかな?この間もそんな感じの顔していたもんな。
「わかりました。付けにいきますのでよろしくお願いします」って。
良かった,聞きかれなくって。でも気持ちでは不審に思っているに違いないよね。

その翌日。「おと吉ーーー,付いたよー」って電話。
「どうだい,使い心地は?」
「最高だよー。おしりがうれしいって,それに温度調節もできるし最高ー,ありがとう」
「どういたしまして・・・俺も後で使ってみよう・・・ついに我が家にもウォシュレットかー」
「明日,来るんでしょう?」
「うん,行くよ。待っててくれ・・・楽しみだね」

・・・また,また,幸せそうな,いい顔しているだろう・・・
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