⑥ 出 産
入院手続きも完了して、落ち着いたところで、病院の昼食がきた。
『出産は力仕事だから、食べられるうちにしっかり食べといてね』と
看護婦さんに言われた。
痛いけどまだまだ、食べれる!(笑)
そうこうしてるうちにダンナも到着。
ちょうど産科のベットが午後からしか開かなくて、とりあえず婦人科
(同じフロア)のベットで休む。
落ち着かないので、陣痛室のベットへ移動することになった。
陣痛室は分娩室の隣の部屋。
分娩室はすでに先約が。
うなり声が聞こえてくるよ~。かなり辛そう。
陣痛中は、歩くとお産が進むと聞いてたから、私は歩くぞーと思っていたけど、実際はベットの隣のトイレに行くのもやっと(>_<)
だんだん、痛みが腰からお尻のほうへ降りてきた。
助産婦さんの手が空いてるときは押してくれてたけど、押してくれない時は
母とだんなが変わりばんこに押してくれた。
夜8時くらいになってもほとんど進まず、ピークの痛みがすでに3時間くらい続いてる。
痛みは、完璧に肛門にきてた。
さらにダンナが全力で押しても痛みが勝ってきた。(+_+)
ちょっと場所がずれようものなら、「そこじゃないっ!」
と怒鳴る。
9時くらいになって、赤ちゃんの鳴き声がちょっと聞こえた。
どうやら先約の産婦さんが出産したらしい。
う、うらやましい…。
夜中12時ごろ、あんまり進んでないけど、分娩台も開いたので(笑)
とりあえず分娩台へ。
ダンナと母は、やっと肛門指圧から開放される。
昨日の夜から寝ていないので、陣痛と陣痛の間の1分も無い間にうとうとしてしまう。
そのうち、朦朧としてきて、陣痛の波に色がある気がしてくる
(今考えても良くわかんないけど)
かってに頭の中でグラフを作って、「いたたた、これは○○色の陣痛だ」
その中で一番のビックウエーブは紫色。
「いたたた~。紫めー!うお~!」
冷静に考えるとみんな紫色のビックウエーブだったんだろうけど、
あまりの痛さに小さい波を頭の中作っちゃってたのかな。
わかんないだろうなー(笑)
目の前に時計があって、もう朝になってきた。
しばらくは助産婦さんと2人で陣痛と戦って、2回くらい当直の眠け眼の先生を
つれてきて、確認。
朝方、これ以上続くと体力がなくなってしまうので、『陣痛促進剤』を打たれた。
それからは、ビックウエーブが猛スピードでやってくるようになった。鬼~!!
ついに病院の中も活動をはじめる時間になってしまった。
外来の担当の先生が7時ごろ様子を見にやって来た。
さらに30歳くらいのかっこ良さげな先生も。
私のまたのしたの方に、一番えらい先生(担当の先生)、若い先生、
当直の先生と3人の男の先生が雑談をしながら見ている…。
とんでもないことになってるけど、それどころではない。
たまに、アドバイスをくれる。っていうか、
「もう出してくれ!」
いろんな格好をしてみたけど自力では出てこない。
なにやら先生達は「8時になったら吸引するか」見たいなことを話している。
私に「何時くらいまでがんばれる?」と聞いてきたので、「8時まで」と答える。
ついに8時になった。
すぐ吸引してくれるのかと思ったら、これらか準備。
『これからかよっ!』byさまーず
準備の間にもビックウエーブは次々とやってくる。
で、ビックウエーブが再びやってきたとき、周りの騒がしさと吸引機?の音と私の力みとともに
おぎゃあ~(と言ったか)記憶が飛んで覚えてないけど、
とんがり頭の女の子が無事誕生いたしました!