もえうぉっち

もえうぉっち

2006.12.04
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カテゴリ: 活字主体の本
ナイチンゲールは歌い続ける

死ぬときだから




コチラ )と同じ病院が舞台。
今回は、紹介がとっても難しい。

細胞芽種で目を摘出しなければならない美少年。
カレは家庭でネグレクトという虐待をうけている。
担当看護士の小夜は手術の同意書を求めて父親と会うが、襲われてしまう。

それと同時進行で幻の歌姫冴子が肝臓ガンで入院。余命いくばくもない。
彼女の担当医になったのが田口医師。不定愁訴外来の医師であった。

面白いのか?面白くないのか?と問われれば


殺人事件の真相をあばくために「歌」「Ai」「MRI」が関わります。

歌を通じて他人の感情をゆさぶる歌姫がいるんです。
それは冴子と小夜なんですが、冴子は聞く者の感情を増幅させるためイメージは人それぞれ。
小夜は自分のイメージを伝えるため、イメージはみんな同じ。
それをMRIで画像化すると面白いことになるらしい。

今回は前作までの白鳥技官、田口医師にくわえて加納警視正が登場。
この警視正が現場にビデオカメラを持ち込んで科学的初動捜査というのを実践してます。
それがアリバイ崩しに役立つんですけどね。

なんか技術的な話とかちょっぴし医学的な話なんかはとても面白い。
文体もサッパリしていて好き。
登場人物も魅力的。

この二人はとても重要な役回りなので、イメージが定まらないと困るんです。
おそらくモデルがいるのであろう同僚医師や加納警視正、白鳥技官はハッキリしていていいのですが。

第2部に白鳥氏が登場してお話が一気に動くところは前作と同じ。
もちろん、後半からがググっと面白くなります。
おそらく「探偵役」としては田口センセは不完全で、白鳥氏が加わることによって完全体になるんでしょう。


今回は作家さんが「看護士=ナイチンゲール=小夜啼き鳥」からイメージを膨らませながら資料を漁ったなと思われます。

だって「カリョウビンガ」って知ってます?知りませんよねぇ。
ぜってー資料漁ってゲットした魅惑的な響きの言葉だったに違いない。
ハンパに文学的、ハンパに医療業界ネタ、ハンパに先端技術ネタ、ハンパにSFチック。
全体的にツギハギな印象でした。

この方(現役勤務医)のお話、必ず看護士がスゴ腕です。
本当に普段からそう思ってらっしゃるのか、おもねっているのか。
どっちにしろ、ヤリ手看護士がいると、お話が面白くなります。

次回作に期待!
というか、最新作(コレ)の前フリっぽぃ部分があるんですよねー。
            ↓


うーん、商売上手?!







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最終更新日  2006.12.04 20:06:01
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