マルスの遺言

マルスの遺言

マトリックスとニーチェの超人


これはニューエイジをかじった者なら誰しもがピンと来るだろう。
そう、明らかに意図している!

今回二作目でそれがまた更にハッキリとした。

前回は、どうもキアヌリーブスが始め、パソコンお宅にはどうしても見えなかったので(始めからヒーローじゃん。それに世界観が少し窮屈だった)少し抵抗を感じてしまったが、今回は痛快な上に、そのテーマが徐々にハッキリとしてきた。

前回はやはり完結していたし、主人公が一度死に、甦る!というインパクトは強烈だった。そしてその甦ったことで救世主だとハッキリ?する。これはまさに「キリストの復活」なのだ!!

間違いない!その神話を、近代科学のもとに再現したのだ。愛をテーマに。
マトリックスは精神世界でもある。そしてマトリックスはバーチャルリアリティ。仮想現実。それは現実感のない現実を現わしている。最も大きな現代の病だ。悪が悪とハッキリしない世の中。資本主義社会の作り上げた、目的を通り越してしまうほどの欲望が助長されたらその先には何があるのか、残るのか?!人間自身にでさえ分らなくなってしまうほどの世の中。

その中で悟りに向けての葛藤が繰り返される。愛の意味が問われる。脚本段階から明らかに意図して書かれた物だ。

そして今回、ブローアップされたアクションシーンの中の主人公に、ニーチェの「超人」を見た。

あの「ツァラトゥストラはかく語りき」ニーチェ著の中の超人である。
まさにネオは、人類の新しい形。「超人」なのである。

凡人はタイトロープの上を綱渡りし、落ちていく。超人はギンギンのハードロックにノって、難なく空を駆け抜けていくのである。

「2001年宇宙の旅」で、人間は「超人」になったが、2001年が過ぎ去った今!この「マトリックス」シリーズで人類は再び「超人」になる。

「マトリックス」シリーズこそが、今、消えかかった人類の希望を照らしている!!

それだけでも胸躍る映画だ!

ちなみに作者は「聖書」と「ボンデージ」お宅だそうだ。




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